ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

制服の終わり

2024-02-13 13:29:42 | 

窓の外の北風のように

大きな音を立てるでもなく

砂埃を舞わせることはないが

時の風は静かに

しかし、確実で誠実な力で

人をさらっていく

 

君も例外ではない

この教室にとどまることは出来ない

右手の指先を見つめる仕草も

その指先で柔らかく髪を撫でる仕草も

華やいだ笑顔も

まっすぐ肌を滑る涙も

何もかも

あと一月経てば

もう制服では似合わない

 

君もそれを知っているから

二度と着ることはないだろう

君が制服から離れていく

制服が君から離れていく

 

 

 

 

 

 

 

 


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