ファッション雑誌のキャッチコピーで「プチプラ」なる言葉をみかけました。何のことやらチンプン・カンプン。
どうやら若い世代の新しい言葉のようだと思うので、娘に訊いてみました。
娘に言わせると、『プチ・プライス』のことで、数年も前から使われているとのこと。
(わぁ~。時代に乗り遅れている!知らんかった~!)
(いや、『プチ・プライス』なら知っている。)
プチ・プライスとは、格安の金額で購入できる商品のことで、フランス語の「プチ」と英語の「プライス」を合わせた造語のようです。
そして、それがいつの間にか「プチプラ」という短縮語で定着している。
いまやプチプラは必ずと言って良いほど女性ファッション雑誌で特集が組まれ、洋服や化粧品、雑貨など女の子の興味をくすぐるアイテムに使われています。
これほどまでにプチプラアイテムに人気が集まるのには、いくつかの理由があるようです。
まずは流行の回転が飛躍的に早くなったことです。
インターネットなど情報ツールの普及により、次から次へとあっという間に日本中に流行アイテムが紹介されます。
しかし消費者の資金は限られています。
そこでプチプラアイテムであれば数多く手にすることができます。
本当に良いものをより安くという消費者が増え、それと同時に消費者の目も厳しくなってきました。昔の「安かろう、悪かろう」では売れません。プチプラで多くのアイテムが販売されていれば、消費者の選択肢が広がり、お試し感覚で購入することも可能になります。このお試し購入が販売者にとっては馬鹿にならない収益に繋がっていきます。
これまでのように高額品を少数買うよりも、安くて流行の最先端をいくプチプラアイテムを数多く買い、自分に合ったものを見つけていく。
この傾向はこれからも一層増えていきそうです。
とは言え、プチプラは20年以上も低迷を続けるわが国経済にとって諸手を挙げて歓迎できるものなのでしょうか。
“100均”、低価格衣料品、輸入食材・加工食品、自動車部品、電子部品、AV製品など。これら低価格商品は、生産者・販売者が低価格を実現するために賃金の低い労働力や税金などが低い生産拠点を求めて、国外で生産する、所謂「空洞化」を推進する場合が多く、利益と就業機会が国内に残らないため、経済基盤における“負のスパイラル”が加速することを生産者・販売者のみならず、消費者もよく理解を深め、購買活動をしなければならないと思います。