メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1997.10~ part3)

2013-10-01 16:39:31 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『GAG WARS part3』
出演:X-GUN、底ぬけAir-Line、T・I・M、サービスパンダ、スープレックス、あさりど、坂道コロコロ、デンジャラス ほか
出てるねー!「ボキャ天」から始まった彼らの漫才・コントブーム。
ビデオもどんどん出て嬉しいけど、営業や経歴長いわりに成長途中みたいなぎこちなさがまたイイ
束でなんぼって雰囲気だもの。ネプチューンの入ってる1,2もレンタル中。

3のトリはデンジャラスで、マジカルバナナをヘンなノッチゲームにしたり、パネルクイズ25ネタも笑えた。
正月の「笑わせまショー」のほうが面白かったX-GUNやスープレックス、T・I・M、底ぬけのコントは初見。
マラソンランナーが水のコップを返しにきて「律儀ーーー!」てツッコミがかわいい。
寄席形式でファン層は若そう。こーゆーの一度生で見てみたい。
バラエティでたるんだお笑い界を昔ながらの漫才・コント形式で笑かしてほしいと、期待はふくらむばかり。


『ミスター・ビーンの狂騒曲』
出演:ローワン・アトキンソン、マティルダ・ズィグラー ほか

●Merry Christmas Mr.Bean
正月中の「朝までMr.ビーン」は、このビデオシリーズで、今回のも見たけどやっぱ面白い。
ギャグを作ってるローワンて誰だ?ていつも思ってたらビーン役の俳優か。すごくまとも。
この間エリザベス女王の誕生パーティにE.ジョンらと招かれてたのには驚いた。国民的タレントだね。
デパートで繰り広げるキリスト誕生の騒動、恐竜まで入ってきてるw
七面鳥の中に時計を忘れて頭をつっこんだら抜けない。これはホラー。

●Mr.Bean in Room426
ケチケチなビーンがホテルに宿泊。電気ドリルで穴をあけて絵を飾ったり、隣の部屋へ出入口作ってフロに入ったり。アヒルちゃんも一緒。
ダニ・ラ・ルーショーってどこかで聞いた名前だけど、あんなオカマショーなわけ?


『アキュムレーター1』(1994)

監督:ヤン・スヴィエラーク 出演:ズデニエック・スヴィエラーク ほか
今年最初の掘り出しもの。マスメディア、とくにテレビに向けた風刺の効いた本作。
ま、映画もメディアに入ってるけどね。2枚目半のズデニエックがイイ味出してる。
リモコンでガンマンのごとく戦う真面目でひょうきん、時々はさむ『ミクロの決死圏』みたいのもイイ。
そうかすべてはエネルギーの問題ね。自然、絵画、音楽、そしてヒト。
ラストは愛が地球を救う! このSFはひと味もふた味も違うぞ。
チャップリンやタイタニック、字幕付きの西部劇、なんでもありの虚像世界の描写が面白い。

今回はたまたまインタビューを受けて、テレビカメラに撮られた人だけの話だけど、
この間のポケモンで入院患者が出たってタイムリーなニュースもあったばかり。
本当に虚像世界に飲み込まれて現実世界で廃人と化してる人は大勢いるだろう。
「言葉と思想」がキーだといってたけど、このエネルギー哲学はもっともっと奥が深そう。

血管に血が流れる様子、臓器の動き、小動物もクッキリと、歯の治療まで特大のセットを使っているみたい。
人体の仕組み、自然の驚異の世界もひとつの宇宙なんだよね。


『NEPTUNE』
作・構成:笹川勇、小野寺雅之、ネプチューン
いやーずっと見たかったこの1本。見終わってこんなに感動で胸いっぱいになれるとは予想だにしなかった。
ただのお笑いトリオじゃないね。こんなに人を感動させることができる人たちなんだ。
アイドルっぽいオープニングから、’97.3.3渋谷公会堂でのライブ。
(ネタのメモは割愛w 感動したのは「ピノッチ」
子どもがいない夫婦が人間型ゲーム機を買い、本物の人間になったピノキオにちなんでピノッチと名付けて育て始める話。


『GAG WARS part1』
出演:海砂利水魚、MANZAI-C、プリンプリン、ノンキーズ、アニマル団、ネプチューン、爆笑問題
キチンとネタを作ってる海砂利やプリンプリン、ノンキーズほか、アニマルはちょっと雑。
どーでもいーけど会場どこ? この簡素なつくり、妙に暗い照明、アングラな狭さ、
音をまともに拾わないマイク、すっごい所でヴィデオ撮るね
いろいろ営業回ってるつわものたちだから、どこでも彼らは人気かもしれないけど、楽しさが半減する雰囲気。
やっぱにぎやかなセット、音楽って必要だね。お笑いの演出としても。
part1にボキャ天おなじみの主力メンバーが一気に出ちゃったから、2、3はちょっと閑散としちゃったわけね。
この分だと4はなさそ。ま、彼らの元気で自由なコントを見れるだけでも儲けもんか。


『トレインスポッティング』(1996)

監督:ダニー・ボイル 出演:ユアン・マクレガー ほか

「洗車、健康、低カロリー、CDプレーヤー、大型テレビ・・・」

大事に生きて老体をさらすだけの平凡な生活をダサイと否定し、やりたい放題をとことんまで落ちても
行き着いたところはラリって記憶を失ってるだけの退屈な日々。
禁断症状の地獄を見たマークは、金の出所は不純であれ冒頭の言葉をラップ調に言って
「あんたと同じ生活を送るんだ」と悟る。

つまるところ、無数の選択肢があふれてるけど、人の幸せって平凡で穏やかなのかも。
とにかく彼には社会復帰できる正気と、それをサポート&フォローしてくれる両親がいたからラッキーだ。
イギー・ポップやルーリードナンバーがハマりすぎ

目を見ればヤクにハマリやすいかどうかが分かるそうだけど、どんな弱みにつけこむのかな。
「ロクでもない土地を占領してきたイギリスの子孫なんてロクでもない」と自然の中で叫ぶ。イギリスの若者もいろいろ悩んでいるのね。
麻薬の抗いがたい魅力と同時に、どうしようもない無気力感、サイテーな末期症状も見せ、
アートな映像、テンポもよく、道徳的作品といえなくもない。


『ライアーライアー』(1996)
監督:トム・シャドヤック 出演:ジム・キャリー ほか
本編に匹敵するほど長いメイキングとNG集つき。
とくにストーリー・脚本がなくても自芸、地のままで充分映画1本分撮れるかも。
顔芸やオーバーアクトはCGに劣らないし、始めから終わりまで叫びっぱなしパワー全開のジムがはじけっぱなし。
「僕のお父さんは嘘つき(ライアー)です」「弁護士(ロイヤー)でしょ」てボキャ天のかけあいみたいなセリフ。

子役がかわいいし、上手いし、妻役と2人でなんとか今作の本筋を支えてる。
このパートがシッカリしてないとほんと単なるジムのドタバタ喜劇に終わっちゃうからね。
それでなくても全米で超売れっ子、稼ぎまくりなのに、今作が1番ヒットとなるとジムも笑いが止まらないだろーな。
話をアメリカ得意の家族テーマにしたのが一般受けした理由か。
実際、大変なのは、目の前で百面相されてもしかめ面をしてなくちゃならない共演者の皆さん。


『スクリーム』(1996)

監督:ウェス・クレイヴン 出演:ネーヴ・キャンベル ほか
いやー私もかなりのホラーファンだけど、こんだけみんなあやしいとやっぱ当たらなかったね、犯人。
たまに悲劇のヒロインが実は犯人ってパターンもあるけど、雄々しく戦い、逃げのびて生き残る、
これが1番スッキリするエンディングだね。
みんな2の話をして、本当に’98夏に公開ときいて笑ったけど、出れない出演者に黙祷。

ホラーマニアいわくホラー映画の法則で、“部屋を出る時「すぐ戻るよ」といわない”、
“外に逃げればいいのに2階へ行く”って笑う
ホラー映画もだんだんリアルになっていくけど『コピーキャット』みたくシャレにならない現実に限りなく近づいているからね。
普段、完璧路線の生真面目タイプはキレるとマジこわいよ、ほんと。


『シャイニング(前編)』(1997)

原作:スティーヴン・キング 監督:ミック・ギャリス 出演:スティーヴン・ウェバー ほか
こだわってるねえ、S.キングおじさん。今作には本人のおちゃめ出演もなしで、
真面目に家族問題で迫ろうとしているのがひしひし伝わる。

初作の映画と比べるのは避けられないけど、大ヒットしたJ.ニコルソン主演はノーメイクで怖かった。
精神的にくる映像美も、今作は妻役にレベッカ・デーモイ他は目立つスターキャストがない分、より先入観なしのリアルさが出る。
ああ、彼らはこんなに互いに愛し合ってるのに、どうしてこんなに不安定で常に正気と相手への気遣いを保たなきゃならないのか
ジャックの涙ぐましい禁酒の努力が哀しすぎる。ラストを知ってるだけに余計。

ダニーが腕を折られた事件と、感受性が強いことを知っている妻は、いつも神経質になり、なにかにつけて夫への不信感を表す。
そんな心理的背景と、日常に潜むホラーよりもっと怖い「不安」と「恐怖」が細かく描かれている上、
ギャングの殺し、女の自殺、次々と起こる超常現象も丁寧に描かれ、圧倒的なホテルの不気味さが伝わってくる。
人の魂って怖いね。いつまでも残ってこの世に未練があってそこらをうろつかれてたら。

今作の主人公ともいえるダニー少年役もなかなかの子役。
山中に建つ歴史ある豪華ホテルのロケもピッタリ。
ラスト、前作では父が庭の迷路で凍死するアレンジだったけど、今回は・・・と期待がもてそう。
後編も一緒に借りればよかったと後悔。前編が140分、後半が160分くらいのかなり長編だからね。


『シャイニング(後編)』(1997)
ここまで忠実に小説の世界を映像化し、ホラーを家族愛の壮大なドラマまで盛り上げられたのも、
書いたS.キング本人が指揮したからに他ならない。出てたね、今作にもゴーストバンドの指揮者で!
テレビムーヴィならどんなに長くても映画の限界3時間以内の制限がないから今までの長編をすべてリメイクし直すってのはどうかな?

"Kissin' Kissin'" "That's all I missing"

親子の間だけの言葉のやりとりが胸にくる。
簡単に終わらないのがホラー映画のお約束、ちゃんと覚えておさえておくね。
「妻は3B。ブロンドで、ビューティフル、そしてグチリ屋」
愛しているが憎んでいる、父からも妻からも、受け止めてほしいのに受け入れられない。
そんなジャックの追いつめられた心境、家族の微妙な絆が浮かんで切ない。
ホラー史上もっとも同情しちゃう殺人鬼ってところか。


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