メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(2002.10~ part5)

2014-01-26 08:57:55 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part4からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『トゥームレイダー』(2001)

監督:サイモン・ウェスト 出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・ヴォイト ほか
『ハムナプトラ』の女性版か。とにかくバツグンのスタイルと美貌のアンジーが
完璧カッチョいい完全無敵のアクションヒロインぶりがお見事
男の子にスーパーマンが必要なように、女の子にも彼女みたいなイコンが必要な時代。
余計なお色気シーンやお涙頂戴がないのが現代風。

犬ぞりしたり、スキーにカヌーにバンジーに銃撃戦etc...
あらゆる道具や状況を利用してのハイスピードアクションにコーフン。
長い髪にパツパツのタンクトップ、ホットパンツ? 極地でも寒くないのか?
白い動きやすそうな服も“デキル女”にピッタリのファッション。


『インティマシー 親密』(2001)
監督:パトリス・シェロー 出演:マーク・ライランス、ケリー・フォックス ほか
結婚しても相手のことを何もかも知ることはできない。
それでも共同生活して運命をともにするフシギ。
離婚しても癒えない傷もある。男女の愛情の複雑なこと。

家を出る理由も、親友がなぜいつもトラブってるかもよく分からんし、
部屋を貸す貸さないでモメるシーンもよく分からん。
お互い愛し合っていたということか? 傷つきあうのを恐れて時期を逸してしまたか?
でもまたそれぞれの元へ帰るのはなぜだろう?? なんだか終始煙に巻かれた気分。
―――にしてもかなりリアルな絡みシーン。R18だっけ?
こんな演技を求められるなんて俳優もラクじゃないな


『ショコラ』(2000)

監督:ラッセ・ハルストレム 出演:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ ほか
とろ~りとろける魅惑的なチョコレート。カカオマスには心と体を癒すフシギな力がある
魔女のように人の好みを言い当て、癒し、閉ざされた小さな村の人々の心を解きほぐす、ジプシーのような母娘。
チョコの誘惑にはどんな人も抗えないのと同様、自由な考えや行動を人に禁止することなど不可能だ。
とくに恋と食を謳歌するフランス人には。なぜ英語なのが気になるが、味のある役者をそろえた感動の1作。

毎日あんな魔法みたいに幸せをもたらすチョコを作ってくれる人なら私も嫁にもらいたいくらいだw
「何を禁じるかでなく、何を受け入れるかが神の愛であり、生き方であり、それこそ大切な人間性だ」
と神父が語り、村人が納得する。実際は人の考えを変えるのはこんな簡単じゃないし、
自由には常に危険と責任もついてくるが、それもひっくるめて底に流れる人の良心、
前向きで開放された温かい心の存在を信じさせてくれるような作品。


『セッション9』(2001)
監督:ブラッド・アンダーソン 出演:デヴィッド・カルーソー、スティーヴン・ジェヴェドン ほか
わざわざ囲み枠の注意書きで「精神的に不安定な時は心して見るように」
みたいなことが書かれていたのにまんまと乗せられた
やたら長くて、遅くて、メリハリのない展開、それっぽい立派な建物とロケは良かったけど
話はなんてことない―――とゆーか前半~中盤までちょっと眠りかけた
今作に期待して劇場に観に行った人に同情する。単に気分が悪くなっただけだろう。
一応、2001年ヴェネチア国際映画祭特別招待作品とかになってる。


『タイムマシン』(2002)
監督:サイモン・ウェルズ 出演:ガイ・ピアース、ジェレミー・アイアンズ ほか
お金とCGを使った割りに奥行きのないドラマになってしまった。
妙に貧相な顔立ちのガイが中世向きじゃなかったせいか?
H.G.ウェルズのひ孫が撮ったらしい。

2037年には月が落ちてきて、その衝撃で気を失って、なんと80万7000年まできてしまう。
ここまでくるとコメディだ セットも作りきれないからジャングルだし、
コクーンみたいな場所(崖の側面)におびえて暮らすエロイ族の中に英語を話せる美人教師がいるのもなあ・・・
なんか『猿の惑星』と『スターウォーズ』の合作じみてきた。
『アルマゲドン』とかの世紀末ものも全部そうだが、すべてアメリカが世界の中心で
世界そのものみたいな描き方がいつも鼻につく。

とにかく、過去に戻っても人の寿命は変えられないというのが結論か?
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいなパラドックスは起こらないらしい。
それをやってたら映像化不可能になっちゃう。
人の想像は創造となり、実現するというが、今作に目新しい未来はないばかりか、
最近の近未来ものはいつも破壊、滅亡が多い。
変えたい過去、のぞきたい未来はいっぱいあっても、今現在の命を生きることが大切だって思う。


『新仁義なき戦い 組長最後の日』(1976)
監督:深作欣二 出演:菅原文太、松原智恵子、尾藤イサオ、地井武男、成田三樹夫 ほか
今作で堂々、北九州市小倉が登場! だが“~くさ”、“~ばってん”他は関西弁なのはなぜ??
九州vs大阪、復讐に次ぐ復讐。今作では菅原が執拗な復讐の鬼と化す一方、
兄妹ドラマ、そして犯罪が少し複雑になって、女がより大きく関わってきている。

今シリーズで頭を使うヤクザ幹部として、いつも活躍している成田さんが渋い
あまり殺される役じゃなく、とりまとめ役が多い。スッキリとスーツを着こなしたインテリっぽさがイイ。
それにしても懲りない面々。人殺しても保釈金次第だったりで7年くらいで出てこれちゃう法律はおかしくない?


『マレーナ』(2001)

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 出演:モニカ・ベルッチ ほか
甘い音楽とイタリアの明るく開放的な光、そして何といってもモニカの圧倒的な美しさが今作の見所。
戦時中、美しさ故に小さな村で残酷な仕打ち(セクハラもいいとこ)を受ける未亡人と
何も出来ずに想いを募らせる少年(ほとんどストーカー)の性の目覚めを描いて、
前半はコメディタッチ、後半はドラマチック。
最初で最後に交わした言葉が「お幸せに」であるとか、変わり果てた妻と再会し、
村に2人で戻るまでのドラマを敢えて描かずに想像の余地を与えたトルナトーレ監督の上手さに感動。

人間社会のルールは複雑怪奇で猿同然
「その他何人も女を愛したが思い出すのはマレーナだけ」とはイタリア人の言いそうなセリフw
父のズボンを勝手に切って自分用の長ズボンにしたり、マレーナのかけてたレコードをかけたり、
下着は盗むは、部屋は覗くは、やり放題。冗談みたいにオーバーアクションの父はそれほど政治的でもなく、
息子のために売春宿まで連れてきてあげるような理解者でもある
「シチリア女め」ってセリフがたくさん出てくるが、どこに行ってもいわれのない差別があるもんだな。


『その後の仁義なき戦い』(1979)
監督:工藤栄一 出演:小松方正、星野美恵子、松方弘樹、原田美枝子 ほか
監督が違うから妙に人情臭いドラマ仕立てで、シリーズと離れた話っぽい。
1人1人丁寧すぎるほど描かれて、音楽はブギウギバンドと松崎のオンステージ状態。
でも舞台が再び小倉なのが嬉しいv

友情出演の萩原は飲み屋で絡む変な男のチョイ役。
今で言ったら浅野忠信と永瀬正敏みたいな人気だったろうから、
いろんなサービスショット満載にしたかっただけかも?

そもそもヤクザに人情、仁義、道理を通そうってのが間違ってる。
不良がこれを観て悪行をやめたり、更生するとも思えないし。
'80代の中途半端な邦画の雰囲気が随所に漂ってる点は仕方ない。
原田さんの作品が思いがけず観れたっていうので納得。


『バイオハザード』(2002)

監督:ポール・アンダーソン 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ ほか
超~~~~おもしろかった ハイテクゾンビ映画だったんだw
めちゃ強いヒロインものが続くけど、今まで少年~中年男らが無敵のヒーローに憧れる気持ちが分かった。
美しくも逞しいミラが狂犬にハイキックする瞬間から最後までドーパミン大放出

<ゾンビルール>
その1.たとえひっかき傷でも感染する。
その2.動きはトロいが食欲旺盛
その3.頭をぶち抜かない限り死なない。

外に逃げても皆ヤラれてるって結末は今までもあったが、「生き残る。たとえ1人でも」ってキャッチが効いてる。
めげないヒロイン、今度は世界と闘うのか
確かこのゲーム、社員さんが話してたやつかな?
ひたすらゾンビを撃つシューティングゲームより映画のほうが面白いんじゃないかな?
ゾンビになる前から怖いマリリン・マンソン?以外は皆美しい出演者たち。
メタリカ風サントラもカッチョいい


『冬物語』(1991)
監督:エリック・ロメール 出演:シャルロット・ヴェリー、アヴァ・ロラスキ ほか
さて、今作がどーしてコメディ映画に分類されたのか?
笑えるギャグが1つも出ない代わりに、再会までの長いドラマで女性の自立の話でもある。
仏映にしちゃ珍しい、ギリギリでの超ハッピーエンディング。
さて、この後2人が何事もなく暮らせたかは、それぞれの想像に任せられる。

経済力のあるM、インテリで愛情も友情も支えてくれるR(やたら小難しい会話にはウンザリ)でもなく、
理想の初恋の人?を待ち続けたFは、カトリックではなく魂の転生を信じると熱弁。
Sともきっと縁があると言い切っていた。
欧米人には、なかなか自然に理解できる考え方ではないらしい。

美しい女の子が王子と結ばれるおとぎ話を聞いて育つ女のほうが“運命”や“偶然の出会い”なんか信じやすいだろう。
今作はロメールの撮った四季の映画の1つ。
劇中劇として同題のシェイクスピア劇が演じられるが、それが軸になっているのかも。


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