SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #07

2015年11月18日 | Motoharu Radio Show

2015/11/17 OnAir - 3rd. Week - What is HIP?
01.Stealers Wheel:Stuck In the Middle With You
02.Talking Heads:And She Was
03.R.E.M.:Stand
04.Parliament:Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
05.Funkadelic:Standing On the Verge of Getting It On
06.Rage Against the Machine:Take the Power Back
07.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:キャビアとキャピタリズム
08.Sly & The Family Stone:Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
09.The Meters:People Say
10.Dr. John:Right Place Wrong Time
11.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:東京スカイライン
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。さて今夜のテーマは「What is HIP?」。ごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めてみます。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Stuck In the Middle With You
イギリス、グラスゴー出身のバンド、スティーラーズ・ホィールの'70年代の「Stuck In the Middle With You」。
「なんとなくビートルズを思わせるような曲ですね。作曲したジェリー・ラファティーは当時、グラスゴーのポール・マッカートニーなんて呼ばれてました」と元春。

・And She Was
・Stand
元春の好きな'80年代のオルタナティヴなバンド二組。トーキング・ヘッズの「And She Was」とR.E.M.の「Stand」。

佐野元春 : さてMotoharu Radio Show。今夜のテーマは「What is HIP?」。この後、ごきげんなファンク・ミュージックのレコードをたっぷりと聴いていきたいと思います。そうですね、ファンク・ミュージックということで僕が強烈に印象に残っているのは1983年、ニューヨーク、マンハッタンのクラブで観たあるライヴでした。ジョージ・クリントン & ザ・Pファンク・オールスターズ。当時、泣く子も黙るファンク・ミュージック界のゴッドといっていいと思います、ジョージ・クリントンですね。一時、音楽界から離れていたジョージ・クリントンが、久しぶりにシーンに戻ってきたということで、メディアもファンの人たちもみんな大騒ぎしていました。そのジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリックですね。'70年代に結成されて、その後、多くのレコードを残しました。ドラムンベースに16ビートのリズム・カッティング。そこにホーン・セクションが加わったごきげんなダンス音楽です。その後、ソウル・ミュージックだけではなく、ロック音楽にも大きな影響を与えました。ではここでジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリック。それぞれのレコードを聴いてみたいと思います。まずパーラメント。曲は「Give Up the Funk」。そしてファンカデリック「Standing On the Verge of Getting It On」。ともに'70年代のレコード2曲聴いてみます。

・Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
・Standing On the Verge of Getting It On

佐野元春 : 僕が'80年代に実際にニューヨークのクラブで観たパーラメント、そしてファンカデリックのライヴ。夜9時からはじまって約4時間続きました。驚いたのがほとんど曲がシームレスでつながっていたことです。4時間ぶっ続けのライヴということで客もミュージシャンも相当タフでないとやってられないという感じでした。観客はほぼ99%黒人たち、そこに僕のような東洋人、そして僅かに白人がいるという、そんな景色でしたね。しかしパーラメント、そしてファンカデリックのサウンド。その後の音楽界に与えた影響はとても大きかったようです。それはスヌープドッグ、ドクター・ドーレといった黒人ミュージシャンたちだけではなく、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、そしてレージ・アゲンスト・ザ・マシーンといった白人のバンドにも大きなインスピレーションを与えたと思います。ではここでレージ・アゲインスト・ザ・マシーンのレコードを聴いてみたいと思います。米国ロサンジェルスのバンド、1990年に結成しています。レージ・アゲインスト・ザ・マシーンの曲というとよく過激で政治的な歌詞と言われます。でも僕が聴くかぎりそれ以上にとても文学的なリリックですね。一級のビート・ポエトリーだと思います。曲は「Take the Power Back」聴いてみたいと思います。そしてもう1曲。僕のレパートリーの中にもファンク・ミュージックと言っていい曲があります。つい最近出した新しいアルバム『Blood Moon』から曲は「キャビアとキャピタリズム」。2曲続きます。

・Take the Power Back
・キャビアとキャピタリズム

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めています。さて、1970年代。米国サンフランシスコ周辺で流行ったファンキーなサウンドのことをベイエリア・ファンクなんて呼んでました。よく知られているのは例えばタワー・オブ・パワー、ブラスセクションを使ったごきげんなファンク・バンドですね。このベイエリア・ファンク。遡って行くと'60年代のこのバンドに当たります。スライ & ザ・ファミリーストーン。ファンク、ロックというジャンルを超えて'60年代から'70年代、本当に重要なバンドだったと思います。バンドを率いていたのはスライ・ストーンですね。このスライ・ストーンが作った音楽はその後、実に多くのミュージシャンに影響を与えたと思います。マイルス・デイヴィス、カーティス・メイフィールド、パブリック・エナミー、そしてプリンス。そうしたミュージシャンたちが彼の音楽へリスペクトを表明しています。では音楽に戻ってスライ & ザ・ファミリストーン、1969年のレコード「Thank You」。

・Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めています。今聴いてみたスライ & ザ・ファミリストーン、米国サンフランシスコのバンドです。一方、米国南部にもごきげんなファンク・バンドがいました。ザ・ミーターズ。'70年代、アラン・トゥーサンがプロデュースして素晴らしいアルバムを残しています。正にニューオリンズ・ファンク・バンドの代表といっていいと思います。ニューオリンズといえばジャズ発祥の地ですね。スペイン、フランス、カリブ、アフリカなどの文化が交じり合った独特の文化を持った街です。そんなニューオリンズの街で生まれたファンク・ミュージック。ニューオリンズ音楽独特の少しハネたリズムが楽しくて聴いていて飽きません。ミーターズ、'70年代のレコードから1曲。そしてそのミーターズのサポートで録音したDr.ジョンのレコードも一緒に聴いてみたいと思います。ザ・ミーターズ「People Say」そしてDr.ジョン「Right Place Wrong Time」。ニューオリンズ・ファンク2曲聴いてみます。

・People Say
・Right Place Wrong Time

リスナーからの「東京は寒いですか? DJもリスナーの方々も免疫力を上げて益々お元気で」というコメントを読んで。
佐野元春 : そうですよね。免疫力が大事だという話はよく聞くんですが、じゃあどうやったら免疫力が上がるのか? みなさんの知恵を訊いてみたい気がします。僕の場合は本当にありきたりなんですけれども、ストレスを溜めない、そしてビタミンCと腹筋ですね。これでなんとかやってます。免疫力アップ、もしいいアイディアがあったら是非、番組までコメントを送ってください。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 番組ここまで聴いてくれてありがとう。そろそろお別れの時間が来てしまいました。Motoharu Radio Show、今夜のテーマは「What is HIP?」。ごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めてみましたけれども、楽しんでいただけましたか? 「HIP」という言葉にはかっこいいとかスタイリッシュという意味がありますけれども、何が「HIP」かというのはたぶん時代とともに変化してゆくものなんじゃないかと思います。時代の流行り廃りに関係なく、是非、みなさんひとり一人の「HIP」を探していってください。Motoharu Radio Show。今夜、ラストの曲は僕のアルバム『Blood Moon』からの曲でお別れしたいと思います。リスナーのみなさんとはまた次回、お会いできるのを楽しみにしています。佐野元春 & The Coyote Band、曲は「東京スカイライン」。

・東京スカイライン

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