7月に入り、花粉症の症状も落ち着いてきた今日この頃。ようやくマイナーチェンジしたレガシィの「レガシィB4 2.0GT spec.B」(5AT)に試乗する機会を得た。実は、私はレガシィのターボモデルを試乗するのは今回が初めてである。雑誌等で情報は得ていたのだが、レガシィのターボは、いわゆる「ドッカンターボ」ではない。実にナチュラルでスルスルと恐ろしいまでの加速をさりげなくこなす。
マイチェン後(いわゆるD型)レガシィの最大のセールスポイントである「SI-DRIVE」だが、その切り替えによる走りの違いは、極めて顕著で、短時間の試乗ではあったが、私にもハッキリとそれを感じることができた。「Sモード」がいわゆる「素のGTの走り」だそうで、非常にジェントルかつ快活に走る。「Iモード」は私の乗る2.0iに近い感じの加速感で、Sモードと比べればややモッサリした感じだが、必要十分な走りをしてくれるといえよう。また、「S♯モード」はかなりエンジンを高回転まで引っ張り、気が付いたら法定速度を大きく越えているような、活発な走りをする。ちょっと街乗りでは、せわしないかも・・・いかにも燃費も悪そう。実際、モードの切り替えで燃費にどのくらい違いがあるのかは、勿論所有してみない限り判らないのだが、カタログに載っている10.15モード燃費は「Sモード」のもので、「Iモード」で走ると燃費的には10%強は向上するはずとのセールス嬢の弁であった。それが事実とするならば、レガシィにスポーツ性や爽快な加速感を求める、家計に厳しい妻を持つ恐妻家の方々にとっては、大きな福音といえよう。ただし、私レベルの素人ドライバーは、「やはり2.0iで十分だな」と思ってしまうのだ。スバルの経営のためには、GT以上のグレードが多く売れる方がいいとはわかっているのだが・・・
で、最近のクルマは、ATのシフトスケジュールや、アクセル開度のコントロールの電子制御技術等が発達しているのか、カタログを見ると、「2.0GT spec.B」の場合、6MTよりも5ATの方が燃費がイイんですネ。ううむ、MTに乗っている意義が、日々薄れていく・・・
で、今回のマイチェンで消滅したのではないかと私が危惧していた「絵表示式の半ドア警告灯」なのだが、それは、タコメーター下の「マルチインフォメーションディスプレイ」を活用する形で生き残っていた。(下の写真がマイチェン前の私のレガシィ2.0iの半ドア警告灯)。
子供がドアを開け閉めする機会の多い私にとっては、この警告灯は非常に有益な装備だったので、コレが廃止されていなかったのは、大きな喜びであった。とはいえ、確実にコストダウンされている部分もやはりあって、「細くなったワイパーアーム&省略されたワイパーフィン」を今回発見してしまった。今後トヨタとの提携の影響で「マニアにしかわからないところにコストをかける」スバルらしさが、ますます薄れていくのではないかと、ちょっと心配ではある。「パーキングランプ」とかも、遠くない将来に廃止されそうな予感のする私である。