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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

ビートルズを聴きながら

2022-02-20 09:03:54 | 音楽/映画
 
 ヨハネ、パウロ、ゲオルギウ、リヒャルト、と書くとまるで聖書か何かの古い人物みたいだが、もちろんかの有名な四人組のことである。
 今じゃネットでいくらでも聞けるもんだから、処分するためカセットテープでビートルズを聴き直している。例えば初期の「プリーズ・プリーズ・ミー」に比べて「サージェント・ペパーズ」なんて、段違いに素晴らしいのがよくわかる。とは言え進歩の段階で「プリーズ・プリーズ・ミー」も経由しなければならなかったのだろう。
 しかしあの4人、実にいい組み合わせだった。精神的な支柱(これ大事!)はジョンにあるとして、ポールは上手なメロディメーカーだし、リンゴはムードメーカー、そしてジョージが落ち着きをもたらす。性格も、社交的とか内向的とかそれぞれに違ってて、バランスとれていた。これが4人とも陽気だったら、まったくつまらないグループになっていたことだろう。
 カリスマ的なジョンが凶弾に倒れ(オノ・ヨーコは強い人だ)病弱そうなジョージが病死したのも「らしいなあ」と思う。残り2人はまだまだ元気なようだが、リンゴが一番長生きしそう。ビートルズの中では一番地味だったが。
  

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テレビで「ライブ」を

2022-01-30 08:57:11 | 音楽/映画
 
 NHK-BSPで『洋楽倶楽部』というのをやっていて、クイーン、サイモンとガーファンクル、ビリー・ジョエル、と立て続けに堪能した。
 ポール・マッカートニーにオリビア・ニュートン・ジョン、平原綾香に絢香、などなどライブにはそこそこ行ったけれども、最近はなかなか行けてない。テレビだとタダだし元気だったフレディー・マーキュリーの表情とかよく見えるけれども、やはりナマの方が迫力とか臨場感とか、違うだろうね。
 とは言えしばらくは、テレビで楽しむことになりそうなりそう。
 そうそう、ビリー・ジョエルNYライブの最後「ピアノマン」のヤンキースタジアム大合唱は圧巻だった。ああいうのはやはり、ナマでないと。
  

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夢のある80年代映画

2022-01-16 08:28:23 | 音楽/映画
 
 1980年代は印象的なテーマ曲とともに夢のあるいい映画がたっくさんあった。少し挙げてみると、
『トワイライト・ゾーン』1980年 テーマ曲「同左」
『ネバー・エンディング・ストーリー』84年「同左」
『リトルショップ・オブ・ホラーズ』86年「同左」
『ショート・サーキット』86年「フーズ・ジョニー」
『マネキン』87年「愛はとまらない」
 こんな夢のある映画を若い頃リアルタイムで見られたというのは、実に幸せなこと。中でもお気に入りは、青年がデパートのマネキンに恋をするという『マネキン』。ヒロインもかわいらしかった。

 その他メジャーなところでは、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』1985年「パワー・オブ・ラブ」
『スタンド・バイ・ミー』86年「同左」

 あと、ド派手なところでは、シリーズ2作目にいいものが多い。
『スーパーマンⅡ』『エイリアン2』『ターミネーター2』…。
   

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〈歌姫・中森明菜〉考

2021-10-17 07:13:09 | 音楽/映画
 
 先週10/9付の朝日新聞「be」に中森明菜のことが特集されていた。(懐かしくて、手元にあるテープを4時間ほどぶっ続けで聞いたのでした)

 1982年に「スローモーション」でデビューした明菜さん。以降「少女A」に「セカンド・ラブ」「1/2の神話」と、かわいい歌と激しい歌とを交互に歌い継いで行ったのはご承知のとおり。(世界的にも例がないかもしれない)
 実にかわいらしいし、本人も「かわい子ちゃん路線」で行きたかったのかもしれないが、事務所の意向なのかプロデュサーの意向なのか、はたまた本人の中に小悪魔性/不良っぽさが見えたからなのか、これがうまく当たり、幅広い表現力を身に着けた“歌姫”になって行った(その間、多くの作詞家・作曲家やクリエイターが寄ってたかって手を加えたのもご承知のとおり)。かわいい歌だけだと同時期の松田聖子たちとカブってしまうので、きっと埋もれてしまったことだろう。
 なお、名前が”A”kinaだったのは運命的な偶然と言うべきか。

 上記「be」には読者が選んだ好きな曲ランキングが載っていた。どれもいい歌だが、僕が一番好きなのは、ここでは選外ながら「Fin」。とてもセンスのいい歌だと思う。
 あと「ヨコハマ A・KU・MA」もかわいらしい歌だし、自身がプロデュースしたというアルバム『不思議』は絶品。

 もう一度歌うところを見てみたいものだが、昔ほどのパフォーマンスは難しいだろうし、無理は言わないことにしよう。もう充分楽しませてもらったのだから、ゆっくり休んでほしいし心穏やかに過ごしてほしいもの。同時代を生きてリアルタイムで見られたこと、日本武道館のライブにも行けたことは、いい思い出になる。
 そうそう、女の子に変なチョッカイ出すと明菜さんに叱られる、というようなイメージが、今もある。
 〔写真は、書斎の壁に貼ってるパネル〕

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岩井俊二『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

2021-08-22 06:54:20 | 音楽/映画
 
 フジテレビで1993年に放送された『if もしも』の中の一本。
 家庭の事情で、夏休み中に転校することになってしまった女の子と、彼女に憧れる男の子たちの、花火大会の一日を描いたもの。突然の別れとなってしまった子供たちの切なさが身に染みて、これ以上のドラマはないと僕は思っている。

 「for the just friend,…」で始まる劇中歌も素敵で、いくつになっても“少年心”がキュンとし、泣けてしまう。(同じ思いの“男の子”は、日本全国、いや世界中にたっくさんいることだろう)
 古いVHSが出てきたので見返してみたのだが、これは捨てられない…。

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『男はつらいよ50 お帰り寅さん』を見ながら

2021-04-04 08:19:18 | 音楽/映画
 
 先々週だったか、BSテレ東で『男はつらいよ50 お帰り寅さん』をやっていた。映画館でも見ているから内容はだいたい分かってはいたが、やはり良かった。

 旧い49作品の映像もうまく挿入され(日本アカデミー最優秀編集賞!)懐かしい寅さんの元気な姿も目にすることができた。と同時に、あんなにピチピチしていたさくらもリリーも(失礼ながら)おばあちゃんになり、“美少女”だった泉も、きれいなままだが「お母さん」になってしまっていた。時が経てばそりゃあ誰でも年を取るものだが、そういったことも含めて切なくて泣けてしまったのでした。 
 寅さん(渥美清)もタコ社長(太宰久雄)もおばちゃん(三崎千恵子)も亡くなってしまった。哀しいことだがこれも息の長い作品だからこそ。また、海外の難民や老人の介護のことが取り上げられていたのも時の流れ、か。

 そうそう、満男から「人間は何のために生きているのかな」と聞かれた寅さんが「あぁ、生まれてきて良かったなって思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねえか」と答える場面は、やはりいい。名場面の一つ。
 …僕もトシをとり、いずれ死んで行く。でもでも『寅さん』に出会えたことは(大げさながら)一生の宝物。こんなシリーズ作品、もう二度と生まれないだろう。
  

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