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ホテルニューグランドのナポリタン

2017年02月14日 | グルメ

三渓園で梅を観たあとは、山下公園前のホテルニューグランドに移動して、少し遅めお昼をいただきました。外国人向けホテルとして長い歴史をもち、戦後まもなくGHQ将校の宿舎として接収されたニューグランドは、開業当初から日本の洋食文化を先導してきました。

中でも「ナポリタン」「ドリア」「プリンアラモード」はニューグランド発祥のお料理として知られています。ホテル1階のコーヒーハウス、ザ・カフェで当時の様子に思いを馳せながら、これらの名物料理をいただきました。

シーフード ドリア。初代料理長を務めたサリー・ワイル氏が、体調を崩した外国人客から「何かのど越しのよいものを」と要望され、即興で考案したお料理だそうです。バターライスに海老のクリーム煮をのせ、グラタンソースをかけてオーブンで焼いたお料理です。

カロリーを気にしてふだんはなかなか食べませんが、久しぶりにいただくドリアはとってもおいしかったです。バターライスとグラタンがみごとに調和し、シーフードのまろやかさが引き立ちました。

 

スパゲティ ナポリタン。2代目総料理長 入江茂忠氏が、GHQ接収時代、米兵たちがスパゲティに塩こしょう、ケチャップを和えて食べているのを見て、ホテルで出すのにふさわしく、アレンジを加えて作りました。トマトソースのさわやかな酸味。お味は本格的ながら、厚切りハムとマッシュルームというシンプルな組み合わせにノスタルジーを感じました。

プリン・ア・ラ・モード。GHQ時代、アメリカ人将校夫人たちを喜ばせるために、当時のパティシエが考案しました。将校夫人たちは見た目が華やかでボリュームのあるデザートを好んだので、プリンにアイスクリーム、アメリカから送られてきた缶詰の果物を組み合わせたそうです。コルトンディッシュというこの器は、今も使われています。

クラシックな2階ロビー

1階廊下には、ゆかりの品々や資料、写真などが展示されています。

ヨーロッパ調の明るい中庭

帰る頃には、港から5時を知らせる時報の汽笛が聞こえてきて、ロマンティックな気分を満喫しました。

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