トム・クルーズ主演、クリストファー・マッカリー監督、『ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション』、８／１５、ユナイテッドシネマキャナルシティ１３にて鑑賞。２０１５年２７本目。
シリーズ最高傑作！！トム・クルーズ主演作興収Ｎｏ．１！！とやたら前評判が高かったのでそれなりに期待して観に行ったのですが、『ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション』、残念ながら自分には凡庸な娯楽作だったなという印象しか残らなかったですね。
まず何がダメだったかというと、脚本が非常に雑だったことです。
今回トム・クルーズ扮するイーサン・ハントが相手をするのは《シンジケート》という名の謎の組織なのですが、この《シンジケート》の存在をＣＩＡはまったく掴めていないんですよね。各国で破壊活動をする組織の存在をＣＩＡが掴めていないって、どんなトリックがあるのかと思いきや、単にＣＩＡが無能だっただけというオチでした。それはないだろ。。。
また《シンジケート》はかつて各国のスパイ組織に所属していた者たちだけで構成されている組織という設定なのですが、一人か二人ならともかく、何十人も元スパイばかりが集まるものなのかよ、って言いたくなりました。だいたい各国でそんなにスパイの生死不明者が出ていたら、それだけでおかしいと思う奴がいなかったのか、、、まぁいなかったんでしょうね。笑。
その《シンジケート》を率いるのがソロモン・レーンという元スパイなのですが、組織を率いるリーダーであれば、大義があるとか、尋常じゃなく頭が切れるとか、戦闘能力が人並み外れて高いとか、何かしら突出したスキルがあるものですが、レーンのスキルは唯一残酷なことだけなんです。
まったく殺す必要もない女性エージェントやちょっと油断していて銃を奪われた部下を何のためらいもなく殺してました。
必要があれば殺すというのはわかるんですが、必要もないのに殺すというのはなぁ、、、こんな頭がおかしいとしか思えない男に、なぜ部下が忠誠を尽くすのか、さっぱりわかりませんでした（忠誠を尽くしてもあっさり殺されるかもしれないのに！）。
お話もかなりおかしかったです。
序盤、ウィーンのオペラハウスでシンジケートによるオーストラリア首相の暗殺計画が明らかになります。その際、シンジケートはスナイパーを三人も送り込むんですよ。いやいや、一人で充分だろう、一人で。三人送り込んだんだから計画が成功する確率も三倍になるだろうという考えはこの場合おかしいと思います。
で、暗殺はハントの活躍によって未然に防がれるのですが、その後オペラハウスを後にする首相の乗っていた車がどっかーん！と大爆発を起こすのです。
何じゃそりゃ！と思いましたよ。ハントの活躍が意味ないじゃん、、、というか、そもそもスナイパーを送り込む必要すらないよね？
また、ハントは中盤、酸素ボンベなしに水中で三分間のミッションを強いられます。そのシークエンス自体は予告で散々見せられるのでご存知の方も多いかもしれませんが、自分はなぜ酸素ボンベを使えないのかが、そのことに興味がありました。
が、理由を知って脱力しましたね。
酸素ボンベを使えない理由、金属に反応するセンサーがあるから。
いや、だったら、セラミックやプラスチックなど、非金属の素材で酸素ボンベを作ればいいだけのことでは？それまで散々最新科学のスパイアイテムを使っておきながら、非金属の素材の酸素ボンベは作れないというのはちょっと説得力に欠けるなと思いました。
いろいろ設定の矛盾や展開の粗を指摘しましたが、本作はアクション映画なのですから、アクションに満足出来れば、それで何も問題はないわけです。
本作のアクションは決して悪くありません。五十歳をとうに過ぎた、ハリウッドスターであるトム・クルーズが、スタントマンなしに文字通り体を張ってやっていると思うと感動すら覚えます。
でも、、、同じアクションをトム・クルーズがやってなかったらと思うと、正直及第点しか与えられないですね。悪くはないんだけど、悪くはない以上の評価は出来ないなぁと思うのです。
そんなこんなで個人的な評価は厳しめになっちゃいますが、娯楽作で細かいことは考えない、ともかくハリウッド映画が好きだという方は、本作は非常に楽しめる作品になっていると思います。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★☆（★は五つで満点、☆は★の半分）。
シリーズ最高傑作！！トム・クルーズ主演作興収Ｎｏ．１！！とやたら前評判が高かったのでそれなりに期待して観に行ったのですが、『ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション』、残念ながら自分には凡庸な娯楽作だったなという印象しか残らなかったですね。
まず何がダメだったかというと、脚本が非常に雑だったことです。
今回トム・クルーズ扮するイーサン・ハントが相手をするのは《シンジケート》という名の謎の組織なのですが、この《シンジケート》の存在をＣＩＡはまったく掴めていないんですよね。各国で破壊活動をする組織の存在をＣＩＡが掴めていないって、どんなトリックがあるのかと思いきや、単にＣＩＡが無能だっただけというオチでした。それはないだろ。。。
また《シンジケート》はかつて各国のスパイ組織に所属していた者たちだけで構成されている組織という設定なのですが、一人か二人ならともかく、何十人も元スパイばかりが集まるものなのかよ、って言いたくなりました。だいたい各国でそんなにスパイの生死不明者が出ていたら、それだけでおかしいと思う奴がいなかったのか、、、まぁいなかったんでしょうね。笑。
その《シンジケート》を率いるのがソロモン・レーンという元スパイなのですが、組織を率いるリーダーであれば、大義があるとか、尋常じゃなく頭が切れるとか、戦闘能力が人並み外れて高いとか、何かしら突出したスキルがあるものですが、レーンのスキルは唯一残酷なことだけなんです。
まったく殺す必要もない女性エージェントやちょっと油断していて銃を奪われた部下を何のためらいもなく殺してました。
必要があれば殺すというのはわかるんですが、必要もないのに殺すというのはなぁ、、、こんな頭がおかしいとしか思えない男に、なぜ部下が忠誠を尽くすのか、さっぱりわかりませんでした（忠誠を尽くしてもあっさり殺されるかもしれないのに！）。
お話もかなりおかしかったです。
序盤、ウィーンのオペラハウスでシンジケートによるオーストラリア首相の暗殺計画が明らかになります。その際、シンジケートはスナイパーを三人も送り込むんですよ。いやいや、一人で充分だろう、一人で。三人送り込んだんだから計画が成功する確率も三倍になるだろうという考えはこの場合おかしいと思います。
で、暗殺はハントの活躍によって未然に防がれるのですが、その後オペラハウスを後にする首相の乗っていた車がどっかーん！と大爆発を起こすのです。
何じゃそりゃ！と思いましたよ。ハントの活躍が意味ないじゃん、、、というか、そもそもスナイパーを送り込む必要すらないよね？
また、ハントは中盤、酸素ボンベなしに水中で三分間のミッションを強いられます。そのシークエンス自体は予告で散々見せられるのでご存知の方も多いかもしれませんが、自分はなぜ酸素ボンベを使えないのかが、そのことに興味がありました。
が、理由を知って脱力しましたね。
酸素ボンベを使えない理由、金属に反応するセンサーがあるから。
いや、だったら、セラミックやプラスチックなど、非金属の素材で酸素ボンベを作ればいいだけのことでは？それまで散々最新科学のスパイアイテムを使っておきながら、非金属の素材の酸素ボンベは作れないというのはちょっと説得力に欠けるなと思いました。
いろいろ設定の矛盾や展開の粗を指摘しましたが、本作はアクション映画なのですから、アクションに満足出来れば、それで何も問題はないわけです。
本作のアクションは決して悪くありません。五十歳をとうに過ぎた、ハリウッドスターであるトム・クルーズが、スタントマンなしに文字通り体を張ってやっていると思うと感動すら覚えます。
でも、、、同じアクションをトム・クルーズがやってなかったらと思うと、正直及第点しか与えられないですね。悪くはないんだけど、悪くはない以上の評価は出来ないなぁと思うのです。
そんなこんなで個人的な評価は厳しめになっちゃいますが、娯楽作で細かいことは考えない、ともかくハリウッド映画が好きだという方は、本作は非常に楽しめる作品になっていると思います。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★☆（★は五つで満点、☆は★の半分）。
