この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『ディヴァイド』、うわぁ、胸くそ悪い映画だ…。

2012-06-16 20:40:46 | 新作映画
 ザヴィエ・ジャン監督、ローレン・ジャーマン主演、『ディヴァイド』、6/16、Tジョイ博多にて鑑賞。2012年22本目。


 ハリウッド製のホラー映画であれば、例えどれほど恐ろしい殺人鬼やモンスターが出てきても、ホラー映画のハリウッド的ルールが存在するのである程度安心して見ることが出来ます。
 ハリウッド的ホラー映画ルール、その1。【子供は殺されない】
 現実の世界では最もか弱い子供はしばしば凶悪な犯罪の被害者になりますが、ハリウッド製のホラー映画において子供が殺されることはまずありません。
 まぁホラー映画ですから、それなりにひどい目には合わされますが、殺されることはなく、無事エンディングを迎えます。
 ハリウッド的ホラー映画ルール、その2。【ともかくハッピーエンド】
 主人公は殺人鬼(もしくはモンスター)に恐ろしい目に合わされ、時に仲間を失い、時に恋人を失いますが、最終的に殺人鬼を倒します(まぁ往々にしてクレジット終了後に実は殺人鬼は生きていた、というオチが付きますが)。

 そんなハリウッド製のホラー映画を見すぎていたからでしょうか、『マーターズ』というフランス産のホラー映画で、ヒロインがとある組織に捕まり、拷問を受けているのを見て、自分はこの後どうやって彼女は助かるんだろう、なんてのん気なことを考えてました。
 まさかそのまま彼女が責め殺されるなんて思ってもみませんでしたよ。笑。
 フランス人、恐るべし、って思いましたね。

 さて、本作はジャンル的にはホラー映画でこそありませんが、監督はやはりフランス人であり、そしてこれ以上ない!!ってぐらいハリウッド的なルールが存在しない映画でした。
 核攻撃を受けた後のニューヨークが舞台なのですが、たまたま地下シェルターに逃げ込んだ九人が食料を奪い合い、精神を病んでいき、暴力を振るうようになり、やがて殺し合う、ともかく自分だけが助かろうとするんです。
 もちろん安っぽいハッピーエンドであろうはずもなく、最後には絶望しか残らない。
 ほんと、これまで劇場で観た中で、一、二を争うぐらい胸くそ悪い映画でしたよ。

 ただ、だからといってこの映画を否定しようとは思わないんですけどね。
 人間の本質がそうなのだ、といわれたら否定出来ないですからね。笑。
 まぁそうでないことを願わずにはいられませんが…。

 それにしてもよく本作のような胸くそ悪い映画をシネコンで上映することにしたものだなぁ、と感心してしまいます。
 その英断(といっていいものかどうか?)は大いに称えたいですね。
 映画館でハッピーエンドの映画しか上映されなくなったら、そのときはそれこそ世も末といっていいでしょうから。


 お気に入り度は★★★、お薦め度は☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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うぎぁーー。 (ねこ)
2012-06-17 15:30:59
グロい、グロすぎる!!
こんな映画嫌です…(泣)
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グロいです。 (せぷ)
2012-06-17 21:08:45
えぇ、この映画は相当グロいです。
決してねこさんには薦められません。
ただ、全般的にグロくてエグいこの作品で、一番恐ろしいシーンと有名ブロガーにいわしめたのが、ある生理現象なんですよね。
https://twitter.com/hakaiya_spoiler/status/211435892236230656
まぁ普通の映画でそこまで書かれることがないからですが…。
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