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緑茶でうがいすると発熱を68%抑制

2012年03月29日 | 感染症
以前
水でのうがいは風邪を予防する、イソジンでは効果なしという結果をご紹介しました。

最近以下の記事がありましたので、その論文を実際に読んでみました。

緑茶うがいの風邪予防証明 浜松医大の研究グループ
緑茶によるうがいを続けた子どもは、うがいをしない子に比べて7割近くも風邪になる割合が少なかったとする研究成果を、浜松医科大健康社会医学講座の野田龍也助教(35)=公衆衛生学=らの研究グループが1月12日に疫学の国際専門誌「ジャーナル・オブ・エピデミオロジー」電子版に発表した。子どもに対する緑茶うがいの風邪予防効果を証明した研究は世界初という。野田助教らは福岡市の保育園の協力で大規模な疫学調査を行い、2~6歳の子ども約2万人を1日1回以上うがいする子としない子に分け、20日間で37・5度以上の発熱が何回あったか調べた。さまざまな別要因を除いて分析した結果、緑茶うがいをする子はうがいをしない子に比べ、風邪を引く割合が68%も少なかった。ほかにも水道水や食塩水でうがいをした子どもを調べたところ、水道水は30%、食塩水は50%と風邪を引く割合が低かったが、効果は緑茶が一番だった。野田助教は「はっきりしたメカニズムは分からない」とした上で「うがいには口の中の細菌を付着しにくくする効果があり、お茶に含まれるカテキン成分の殺菌作用がさらに効果を大きくさせているのでは」と分析。「これまで、子どもに対するうがいの効果を証明する研究成果がなく、予防効果に懐疑的な見方があった。今後は、緑茶うがいを安全で簡単にできる風邪予防法として普及させてよいのでは」としている。
(静岡新聞)


Gargling for oral hygiene and the development of fever in childhood: a population study in Japan.
J Epidemiol. 2012;22:45-9.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)

福岡市の145の幼稚園・保育園の19595人の2~6歳の園児が対象となりました。それぞれにつき20日間、「発熱」、「病気による欠席」の有無とうがいの状態について調査されました。

結果は、右図で、model 1は年齢のみで補正した場合、model 2は年齢、幼稚園・保育園の規模、地域で補正した場合ですから、model 2を見ればよいと思います。うがいをしない場合の「発熱」と「病気による欠席」を1とすると、水道水で1日1回以上うがいした場合、発熱は0.7、すなわち30%減少しました。食塩水では統計学的に減少したとはいえず、緑茶で1日1回以上うがいした場合、発熱は0.32、すなわち68%減少しました。スポーツドリンクでは54%減少しました。このような年齢全体の解析では、病気による欠席は、どれでうがいしても減少しませんでした。

うがい全体を年齢別に解析すると、左図のように、4歳と5歳の園児では「病気による欠席」は、それぞれ32%、41%減少しました。

みなさん、水道水よりも緑茶でうがいすると効果が上がります。

私は、うがいした緑茶を、そのまま飲み込んだ場合はどうなんだろう?とくだらない疑問をいだいています。

この研究は、公の研究費で行われました。東京大学は東京電力からの研究費で研究していていましたが、この研究は緑茶製造会社など企業からの研究費でなされたものではありません。

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