医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

精神・人格異常について(その3)小保方氏の場合

2018年04月08日 | 神経
私はAERAはあまり好きではないのですが、この記事には同感です。

以前私は「演技性人格障害」で、あのジャンヌ・ダルクもそうではないかと書きました。

演技性人格障害

先日ある週刊誌に、小保方氏の上司、笹井先生の奥様が、あの事件後かなり時が経過して、コメントを語り始め、「主人は当時、小保方さんは研究者に向いていない」と言っていたと載っていました。

私が言いたいことは、もっと早く小保方氏が「演技性人格障害」だとわかっていたら、笹井先生はあのような悲劇的な最後をむかえなくてすんだのではないかと、大変悔やまれるという事です。

例えば、医学では耐糖能障害あるいは耐糖能異常という状態があります。これはこの障害のある人はブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、異常に血糖が上昇してしまう状態で、糖尿病の前状態となります。

皆さん、もし同僚にこの「耐糖能障害」の人がいて、一緒に飲み会に参加した場合、この人が食べ過ぎていたり、飲み過ぎていたりした場合、「あまり食べ過ぎない方が良いのではないか」とこの人に助言したり、気を配ったりしますよね。

論点はそこなんです。

前回、精神・人格異常について(その2)堀江氏の場合を書きましたが、ここで私は、決してホリエモンや井川氏のことを批判しているわけではありません。

ホリエモンや井川氏は「自己愛性人格障害」だ、小保方氏は「演技性人格障害」だと皆が認識していれば、ホリエモンに「人は皆ズルをする」という帯のコメントを依頼したり、井川氏を「日本にカジノを作ることをどう検証する」という番組に出演させ、突拍子のないコメントで他のコメンテーターを唖然とさせたりすることはなかったということです。

会社の飲み会で、同僚に美味しいものを沢山勧めた後にその同僚が「耐糖能障害」だと分かった時、もっと早く知っておくべきだったと思うでしょう。それと同じ事です。

上の写真は小保方氏が瀬戸内氏に会った時のものですが、小保方氏本人から瀬戸内氏に会いたいと言ったわけではなく、「利益を追求する周りの者たち」が小保方氏に瀬戸内氏と会ってみませんかと勧めたのでしょう。

「自己愛性人格障害」では、アメリカの研究では16人に1人がこの障害であると言っています。

人格障害は10種類に分類されており、アメリカでの研究によると、全ての人格障害を総合すると7人に1人が当てはまることが分かっています。

人格障害については、岡田尊司氏の著書が一番わかりやすかったです。著者は京都大学医学部を卒業しこの著書を上梓した時は京都医療少年院に勤務していましたので、膨大な症例を経験していたと思います。その中でも一番わかりやすいのは

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)
です。

演技性人格障害の項で、その特徴を「注目と関心がないと生きていけない」、「美しい誘惑者」、「オーバーアクションで中身よりパフォーマンス」、「移ろいやすく浅い感情」と表現しています。実際の診断基準を照らすまでもなく、まさに小保方氏そのものです。

私たちは、ブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、ある一定以上の血糖値になってしまう人を「耐糖能異常」と診断して、その人やその周りの人に今後不利益(寿命の短縮)が生じないように留意しています。その診断基準に当てはまなければ、それはそれで本人に有益なのです。

人格障害も同じです。

私たちがもっと早く小保方氏が演技性人格障害だと気がついていたら、私たちはその分野のブレインである笹井先生を失うという「公共性」ある不利益を被らなくて済んだのです。

そして、彼らが診断基準に当てはまるのなら、それは「真実性」が高く、私たちの「利益性」にも関係してくるという事です。

でも次回の記事では、この人達、ホリエモンと井川氏が悪いわけではないという、もっと革新的なことに迫っていきたいと思います。


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精神・人格異常について(その2)堀江氏の場合

2018年04月06日 | 神経
最近、臨床診療、論文執筆、研究が忙しく、更新が遅れがちです。

さて、私の趣味の1つに読書があります。
だいたい1週間に1冊のペースで年間50冊ほどを読みます。興味の湧いたテーマがあるとそのテーマに関する書籍を集中的に10冊以上読むこともあります。

今集中的に読んでいる本は「人格や性格の異常」に関しての本です。異常といっても必ずしもクレイジーという意味ではなく、その言葉のごとく「常」から「異なる」という方が正確かもしれません。このことに関して、最近私は30冊ほど読みましたので、お勧めの本をご紹介しながら記事を書きたいと思います。

なぜ今この記事を書こうと思い立ったかと言えば、先日ダン・アリエリー氏の

ずる――噓とごまかしの行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

を読んでいたら、その本の帯にあの東大卒の阿ホリエモンが「人は誰でもズルをする。厳罰なんて意味はない」とコメントしていたからです。

この本の著者の著書ダン・アリエリーは

不合理だからうまくいく: 行動経済学で「人を動かす」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

で非常に有名な教授で、この本はどちらかというと二匹目のドジョウ狙いという感じで、「予想どおりに不合理」の方がお勧めです。

ホリエモンの、一見なにげないこのコメントは非常に奥深い意味をもっていると瞬間的に感じました。真夜中で全く車が通らない道路で横断歩道の信号は赤だけど、つい渡ってしまったということも「ズル」とするなら「人は誰でもズルをする」かもしれませんが、そういう「ズル」のことを言っているわけではない場合、皆さんは阿ホリエモンが考えているように「人は誰でもズルをする」と思いますか?という命題と、通常「ズル」をしている人は自分から「私はズルをしている」というはずがないのに、何故ホリエモンが「人は誰でもズルをする」と決めつけてしまう事ができるかという話です。きっと、ホリエモンは自分自身がかなり多くのズルをしていて、だから他人も絶対ズルをしていると思っているということです。

私も「人」、この記事を読んでいる方も「人」ですから、ホリエモンが「人は誰でもズルをする」と公に発言してしてしまうと、これはズルをしない私や皆さんへの侮辱とも解釈できます。

皆さんは、ズルをすれば得するから、ばれなければズルをしようと思っていますか? 皆さんと同様に、私はそんなこと微塵も思っていません。

そしてこの発言は、ホリエモンと一緒にゴルフをしても、その自己申告のスコアは到底信用できないことも意味しています。

さて、話を一旦切り替えます。

サイコパス (文春新書)

この本は、東大卒の中川信子氏が書いていて、内容もまとまっていてお勧めです。さすが東大卒の書く文章は理解しやすいです。
この本の帯に、「平気でウソをつき、罪悪感はゼロ、そんな「あの人」の脳には秘密があった!」と書かれています。まさにホリエモンそのものです。そのホリエモンはこんな本を書いています。

東大から刑務所へ (幻冬舎新書)

これだけアマゾンの評価が低い本は珍しいです。

私が、空港の書店で見つけ、買うまでもないと立ち読みした本です。

この本は皆さんご存じのように東大卒で罪を犯した2人(王子製紙の御曹司、井川氏が自社の金をカジノにつぎ込み特別背任罪)が自分のことを書いたものです。私がコメントするよりもレビューを書いている「浜田山」さんのレビューが分かりやすく解説しています。2人には自分たちが罪を犯したという意識が全くないです。時々阿ホリエモンを擁護する人がいますが、ホリエモンがやったことは「会社の業績を違法に良く見せるというウソをつき株価をつり上げ、不当に他人の金を手に入れようとした」泥棒と同じことです。

通常の神経の人間が「どうだ俺たち、東大から刑務所に入ったんだぞ、凄いだろ!」と言うだろうかと考える時、やはりこの人たちは「人格や性格が異常」だと私は確信するのです。

井川氏も同様に、自分の犯した罪をものともせず

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 (幻冬舎文庫)

という本を書いています。私がコメントするよりも、この本のレビューを読んでくださった方が早いです。

先日、ホリエモンの相棒、井川が「日本にカジノを作ることを検証する」という番組に出ていて、「童貞と処女がアダルトビデオを作るようなもの」とコメントし、みごとに他のコメンテーターを唖然とさせていました。

中川信子氏の論調によると、この二人、サイコパスです。

というか、この二人は「自己愛性人格障害」です。

(今後もかなり続きます)



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