牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

大失敗の司法制度改革(法科大学院)大臣は懸念を持っていた?

2017-08-17 13:13:29 | ご縁の会社・団体
                           
                           【公式HPはこちら↑】






ちょっとまじめ?な話。



ウチが事務局を担っている、「公益財団法人升本学術育英会」。


年間60人くらいの法律を学ぶ学生さんに、毎月3万円(特に経済状況が厳しい学生さんには8万円)の奨学金を給付しています。
(貸与ではなく給付なのは、回収コストを考えるとその方が絶対に良いから)


これまでに100人を優に超える司法試験の合格者を出すなど、学生の皆さん、しっかり勉強して頂いているようです。
(あ、司法試験合格だけが法律の世界ではありませんが、わかりやすいので例示しました)

そんな中、この10数年で、学生さんを取り巻く状況は大きく変わりました。


その一つは経済格差の拡大で、経済的な事情で学業の継続が難しくなっている学生さんが目に見えて増えてきています。
(これに対応し、昨年度からはじまったのが、上掲した特別の給付枠8万円です)


そしてもう一つの大きな変化-考えようによっては最大の変化かもしれない-は、司法制度改革(法科大学院制度)です。
これによって、原則として法曹資格を得るためには法科大学院で学ぶことになるなど、学生さんのキャリアパスに大きく影響を与えることになりました。

しかし、現状を見ると、問題点は山積しています。
・頭打ちになっている司法試験の合格者数
・それにも係わらず高いとは言えない合格者の質
・合格者の就職先
・資格を取れない法科大学院の修了生
・予備試験と法科大学院との関係の歪み(ウチでも法科大学院ン在学中に予備試験に受かった学生も複数います!)
・法科大学院への志望者数の減少や取り合い
・結果としての法科大学院の経営悪化(ウチの奨学生の在籍している法科大学院の一つも来年ヵら募集停止になりました)


これらを鑑みると、問題点と言うより「司法制度改革は失敗」ということでしょう。


そんな中、昨日の日経新聞、です。

こちら

私の履歴書」です。

現在の連載は政治家の高村正彦さん。
巡り合わせで総理大臣にはなれなかったけど、まだまだ現役だと思っていましたが、そういうことなのでしょうか。

で、昨日のタイトルは

「司法制度改革 法科大学院構想に懸念 「予備試験」の道 確保に目配り」

思わず読んじゃいました。

 2000年(平成12年)12月、森喜朗首相に法相に任じられた。半年前に旧河本派を継承したばかりだったので、閣僚経験のない若手を押し込もうとしたが、森さんは「あなたにぜひ、入ってほしい」と譲らなかった。

という書き出しで、法相時代の回想なのですが、その頃は、司法制度改革の議論がまっさかり、だったようです。

タイトルの「法科大学院構想に懸念」は大きく二つあるようで、そのうちの一つは、経済的理由などで法科大学院に行けない人への対応。

大学院を出ていなくても司法試験に進める予備試験というルートを残した。

予備試験制度を導入したことを(自画)自賛しています。
予備試験制度には色々言いたいこともありますが、この制度自体やその目的はもっともなものですし、現在の冴えない運用状況が高村さんのせいという訳ではないのでここではさておきましょう。

タイトルの「懸念」のもう一つは、合格者数の拡大等なのですが、これについての記述には目を疑いました。

-3000人は全く現実離れした感があった。

-(弁護士経験もふまえ)急に弁護士を増やしたら勉強の場がないまま放り出される。

-私の懸念はその後、的中した。



はぁい?

制度創設以来の大改革を、法務大臣が「現実離れ」などの懸念を持ったまま進んだということにも驚きますし、その失敗に対し「私の懸念はその後、的中した」とむしろ的中したことを誇っているような書きぶりってなんなんでしょう。

まさに(集団)無責任体質というか、何も考えていないというか、ボケているというか。


ひょっとして3年後の8月、酷暑の下での東京オリンピックでバタバタと人が倒れた際、安倍さんとか森さんとかが「私の懸念は的中した」とか威張るんでしょうか。

あり得そうで怖い、というか腹立たしい。




★★お酒に関する諸事万端のご相談を承っております(商品企画/情報提供/寄稿等)★★

★★★★酒・ブログランキングにエントリーしています★★★★
応援何卒よろしくお願い致します

応援のクリックを↑↑↑↑↑

【アルバイト・契約社員募集中!】
(1)飲食部門(フロアスタッフ兼新規開店企画)
(2)酒類営業部門(倉庫管理兼営業企画)
(3)酒類営業部門(通販管理)
日時・時間はご相談。正社員登用もあり。男女問いません。詳細は当社HPまで。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする