花の栽培手帳

長年植物との出会いの中で得た栽培のポイントや、話題を書いています。

~ペチュニアの話題です~

2008-04-29 10:28:13 | Weblog
~ペチュニアの話題です~

● 今回はペチュニアの話題をまとめてみました。

そろそろ温度が上がってきたので、冬の間美しい黄色の花を咲かせていたジュリアンに変わってペチュニアを植え替えることにしました。
ペチュニアは比較的寒さに強く、夏の暑さにも強い草花で、これからの花壇やプランターには最適な植物です。

植えかえ時の用土は出来るだけ新しくするようにしていますから、今回も新たな培養土に植え付けました。

ペチュニアの花色には、赤、ローズ、ピンク、紫、白、覆輪など豊富な色彩があります。
このような豊富な花色から選んで植えますが、人それぞれに好みがあります。
一つのプランター内には同じ花色を植えてそれぞれのプランターの花色を変えてゆく、全てのプランターを同じ花色で統一する、プランタにいろんな花色を植えこむなどの方法があります。
このようにいろんな植え方がありますが、私は一つのプランターには同じ花色を植えるのが好みです。
直径40cmの丸鉢には5ポットのペチュニアを植えました、。
一つの丸鉢には赤色、もう片方には紫に白の縦目が入るのを植えています。

植え付け一週間後に1000倍の液肥を与え、株が張るようにと紫に白目のペチュニアは伸びた枝を全てピンチしましたが、両方ともピンチしてしまいますと花がなくなってしまいますから赤色の方はそのままにしています。

◆ 写真は赤色 5苗のペチュニアが植わった丸鉢です。

~杉の話題です(2)~

2008-04-28 12:52:22 | Weblog
~杉の話題です(2)~

● 前回に引き続き杉の話題をまとめてみましたが、今回は観賞樹としての杉の話題です。

北山杉をもとにした杉の系統の台杉は庭木や盆栽用として栽培されています。
北山杉は白杉とも言われ真っ白な肌は美しく、手入れのゆきとどいたものは高級和風建築や、茶室などで珍重されています。

これらの中でよい品種を選んで挿し木で増やしてゆきます。

台杉は一定の大きさになりますと地面から少し上がった処で切り落としますと、そこからいくつかの芽が出てきます。
数本のまっすぐ延びた幹の姿がとても美しく観賞樹として庭木や盆栽用に愛好されています。

台杉を作る場合には幹を切断しますとそこから新しく芽が出てきますからこれらを伸ばしてゆきます。
その場合、下葉がないと芽が出て来ませんからこれが無くならないようにするために小まめな手入れが必要になります。

草刈りを怠ったり、ダニがついたり、株間がつまってしまいますと大切な下葉が枯れてしまいます。

7年以上になった杉(台杉ようの品種でないと出来ません)の幹を切り落としますと葉の所から新しく芽が出てきます。この数本の芽をまっすぐ伸ばしてゆきます。

その後数年経ち枝を落としますと台杉が出来上がってゆきます。

このようにまっすぐに伸びた台杉の庭木には日本的な趣があります。

~杉の話題です(1)~

2008-04-26 14:44:55 | Weblog
~杉の話題です(1)~

● 今回は杉の話題をまとめてみました。

杉は屋久島から青森まで日本列島の各地に生えている日本独自の植物です。
葉は先がとがって密集して生えています。
花は2~4月にかけて咲いてきますが、これが花粉症の原因になり大きな問題になっています。

以前は樹齢数百年の杉の古木から採取した種から苗生産が行われていましたが、戦後杉や桧の植林がブームになり、苗生産が追いつかず若木からの種子も使ったので早くから花が咲くようになったようです。
その山林も今では植林された杉や桧が随分成長していますから益々花粉が増えてくることでしょう。

杉の木はまっすぐに伸び、丈夫な上に柔らかく、古くから多くの用材として使われてきました。
美しい年輪を生かせた天井板や床板、柱など以外にも桶や樽などに加工されています。
吉野杉で作られた樽酒には杉の香が混ざり合いとてもよい香りがいたします。
丸い木を加工して樽や柱を作る時に出来る切り端から作られる杉箸には先人の物を大切にした生活の知恵が浮かび上がってきます。

乾燥した杉の落ち葉は燃えやすく、薪に火がつくまでの種火として使われたのでこの落ち葉を集めるのが私たち子供の仕事でした。
杉の葉からは線香が作られます。

私たちの小学校の運動会ではPTAと高学年の生徒によって入場門と退場門の飾り付けが行われます。
丸太に藁をくくりつけ、そこに数多くの杉の枝を差し込んでゆきますと杉の立派な門が出来上がります。

檜皮ぶき(ヒワダブキ)は桧皮で屋根をふいてゆきますが、桧だけでは足らないので杉皮も多く使われていました。
又、杉皮は瓦葺の下地として使われていましたが、今ではこれらのほとんどが新材料に変化しています。

私の近くでは床柱用に、「しぼ柱」が作られています。
天然の「しぼ柱」は数が少なく高価ですから、あるていど太くなった杉の木に箸をくくりつけて人工的に模様を作り上げます。
以前はこの箸はつつじの木で作られていましたが今はプラスチックになっています。

ところが最近の建築方式が変化して木材を使わなくなってしまったので材木が売れなくなってしまいました。

80年を経過した杉の木が山ではほとんどただのような値段で取引されていますが、それを材木市場に出荷しますと取り扱った業者が損をしてしまうと語っておられます。

このように山林経営は大きな曲がり角に入っています。

~燕の話題です~

2008-04-25 10:23:13 | Weblog
~つばめの話題です~

● 今年も例年のように燕がやってきましたが、今回はこの話題を紹介してみました。

今年も例年のように3月の下旬に初めて燕の声を聞きましたが、この燕は昨年の子孫なのでしょうか。

燕は私が子供のころにはすでに毎年来ていました。
このころは家の中に燕の巣があり、一組のつがいが子育てをしていましたが、ここ数年は家族が増えたのか、玄関横の軒先に4個、勝手口近くに3個の巣があります。

昨年はこの中で三組が二度卵を産みましたから一時期には総勢20匹以上が電線に止まっていました。

今は親鳥が飛び回っていますが、巣の中にはもう卵が産まれているのでしょうか。

ひな鳥がかえりますと急に元気な声が聞こえてきますが、時々巣からはみ出したのかひな鳥が落ちていることがありますからすぐに巣内にもどしてあげますが、又落ちてきます。このようにして淘汰されるのでしょう。
遠い距離を飛んで行かねばならないのに巣から落ちるようでは結局残ることが出来ないのでしょう。
親鳥は公平にひな鳥に餌を与えているのだと思っていましたが、元気なひな鳥から優先的に与えているとのことです。
自然界の厳しい姿をかいまみました。

~苗代の話題です(2)~

2008-04-24 08:10:18 | Weblog
~苗代の話題です(2)~

● 前回に引き続き、今回は今行われている苗代の様子をまとめてみました。

昔はほとんどの農作業が手で行われていましたが、今日では機械化されて水稲苗も田植え機を使って植えられるようになっています。
このように田植え機で植えられるようになりますと、苗の作り方も大きく変化してゆきました。

苗は一定のケース(幅30cm、長さ60cm)で育苗されたものを田植え機に乗せてゆきます。

初めのころは、ケースに蒔いたものを以前のように苗代で栽培する方もおられましたが、春先は天候が不順で苗の揃いが悪くなってしまうので育苗室を利用する方が増えてゆきました。

ケースに籾を蒔き、土をかぶせた後に育苗室に搬入してゆきます。
この中は、湿度100%、温度25℃以上になっていますから約1週間程度で一斉に芽が出てきます。

育苗室から出した直後の苗は柔らかく黄緑色をしていますが、ビニールハウス内で管理していますと徐々に緑色の丈夫な苗になってゆきます。

水稲苗には多くの水が必要で、朝夕十分に潅水しないと順調に生育してゆきません。

今まではこのように個々の農家で苗栽培が行われていましたが、今では農協などが中心になり育苗センターで栽培されるようになっています。

~苗代の話題です(1)~

2008-04-23 09:01:11 | Weblog
~苗代(1)~

● 今回から二回に分けて苗代についてまとめてみました。

昔、手で田植えをしていた時代には苗代で水稲苗の栽培が行われていました。
水稲栽培で最も大切なことは水が切れてしまわないことです。そのような気遣いがない田を選んで苗代にいたしますからそれぞれの農家ではほとんど毎年同じような場所で行われていました。

先ずは苗代内に生えている雑草を稲刈り鎌の古くなったのできれいに取り去ります。

次には角スコップを使って幅30cmぐらいの溝を掘り上げ、幅1.8mの床を作ってゆきます。
溝を掘った土をこの床に置き、これを細かくした後に水を入れて練り上げて平らにしながら種蒔き床に仕上げます。

次にはここに籾種を丁寧に蒔いてゆきます。
籾種は予め、未成熟種などを取り去り、水に漬けて「さいが」させておきます。

籾種を蒔いた後は軽く抑え、燻隅(籾をくすべた物)を上から振りかけます。

古い時代はこれで終わりましたが、この上に油紙を被せますと芽の揃いがよく、発芽率も高くなってゆきます。

ところがこの油紙をカラスがつついて破りますから防鳥網を被せます。又、春先の突風で飛ばされてしまうこともしばしばありました。

春の天候はとても不順で、早くから温かくなったり、遅くまで寒さが続くような年があり、年により随分違いが出てゆきます。又、急に寒くなり霜が降りたりする時があり気温の急変にはよほど気をつけておかねばなりません。

どのような作物でも「苗半作」と言われているように苗栽培で失敗してしまいますと後々まで響いてしまいます。
発芽率が悪くなったり、病気などで枯れてしまったり、天候の急変で痛んでしまいますと苗が足らなくなってしまい、最後まで影響が出てゆき減収の大きな原因になってしまいます。

苗はこのようなことから予定より多く栽培しますが、どうしても問題が出てしまいますと村の農家の人々の苗を集めて助け合います。

~八重桜の話題です~

2008-04-22 08:50:18 | Weblog
~八重桜の話題です~

● 今回は今美しく咲いている八重桜の話題をまとめてみました。

八重桜の花は彼岸桜や、そめい吉野などに比べますと随分遅れて咲いてきます。
桜の中でも咲き始めが遅い山桜よりもまだ遅く、4月下旬に入っていますが今満開状態です。

高台の広場に老人会の人々が小さな苗木を植えてから30年以上になりますが、毎年美しい花を咲かせています。

白色の花を咲かせる株が4本とピンク色の株が10本植わっていますが、木の大きさは白色の方が大きく、咲き始めもこちらの方が早くから咲いてきます。
白色系は苗の時からすでに大きかったようで、こちらの方が成長が早いのでしょう。
高台に植わっていますから遠くからも眺めることが出来、多くの人々がとても見事だと感動しておられます。

このような八重咲きの花びらはおしべが変化したものですから種がつかないので育苗には株分けや、桜のように根から出てきた芽で増殖してゆきます。

この季節に鮮やかな黄色の花を咲かせる山吹の花も八重咲きで、これも株分けで増やしていました。

学校の片隅に植わっていた桜の木に小さなさくらんぼのような実が沢山つきました。大きくなるのを楽しみにしていましたが、大豆ぐらいになりますと全て落ちてしまいました。

◆ 満開の白の八重桜の写真を掲載しました。

ブログの閲覧には「花の香を…」をお気に入りにして、その中の「花の栽培手帳」からお入りください。
http://www.geocities.jp/tontantontan2000/

~石楠花の話題です(3)~

2008-04-21 10:45:41 | Weblog
~石楠花の話題です~

● 我が家の石楠花がとても美しいピンク色の花を咲かせています。そこで今回は石南花の話題を紹介してみました。

石楠花(シャクナゲ)はツツジと同じ仲間で、屋久島石楠花や、細葉石楠花など日本各地には数多くの品種がありますが、私の近くでは日本石楠花が多く生えています。
近頃では園芸用として多くの花色を持った西洋石楠花に人気が出ています。

我が家にも赤紫、ローズ、ピンクの花の西洋石楠花が土手に植わっています。
この土手は以外に日当たりがよく、毎年多くの花蕾がついてきます。

日本石楠花は一念中緑色をした大きな葉で、うすいピンク色の花が沢山咲いてきますととても豪華なものです。
堅く長い楕円形の葉と花のバランスがよく、上品な感じがいたします。

知人宅には樹高が1.5m以上の日本石楠花が数本植わっており、一度も花が咲かないと言っていました。
植わっている場所が北向きで、自宅の裏側に当たり、日がほとんど当たりませんからこれが原因だと考えて少し日当たりのよい場所に植えかえていただきますと翌年には蕾がついてきました。

石楠花を植える場合は出来るだけ風通しがよく夏は涼しい所で、よく日が当たる場所を選びます。
このような所に植えますと、多くの枝が出て、枝先に蕾がつきますと、とても見事に花が咲いてきます。
日陰で育った葉は大きいのですが柔らかく、日がよく当たる場所の葉は小ぶりですががっちりして葉と葉の間もつまってゆきます。

近くの神社の境内に石楠花が植わっていましたが、あまり日が当たらないのか枝が伸び、葉も大きく、花の数も少しでしたが、とても美しい花が咲き始めていました。

◆ 写真は我が家の西洋石楠花のピンク色の花です。

~茶の木の話題です~

2008-04-20 08:42:18 | Weblog
~茶の木の話題~

私が子供のころにはほとんどの農家では、土手の一角や、圃場の隅などで自家用のいろんな作物が栽培されていましたが、今では農地整備が行われそれらの作物はほとんどなくなってしまいました。
その中には茶の木も含まれています。

茶の木は土手の片隅や、極小さな畑の所々に植えられていました。

手入れをほとんどしないので、専門農家のようにはゆきませんが、5月ごろになりますと新芽をハサミを使って手で刈り取ります。
これを蒸して「むしろ(藁であんだもので、畳一枚の大きさがあります)」で干していました。
これで我が家が一念飲む程度の番茶が出来上がります。
お客様に出すような上等なお茶は少しだけ買っていたようです。

茶の木は椿や山茶花と同じ仲間で、少し小ぶりで真っ白な花が咲いてきます。
その後実が成りますから、これを播きますと芽が出てきますが、当時はよい株を選んで株分けしてこれを丸く刈り込んでいたようです。

奈良県の「仏隆寺」には、弘法大師が唐から持ち帰ったと言われている茶の顕彰碑があり、横には小さな茶の木が植わっていました。
この寺では「千歳桜」と言われている巨大な桜の古木も有名です。

その流れをくむ「大和茶」は奈良の高原地帯で栽培され、品質のよい茶が生産されています。
ところがこのような高原では、昼間と夜の温度差が大きくせっかく伸びた新芽が遅霜にやられてしまうことがしばしば出てしまいますから、5mの柱の上につけたファンを回して空気を下げるようになっています。
地表部の温度よりもこの周辺の温度の方が少し暖かくなっているようです。

山手の栽培では傾斜があり、刈り取りや、手入れなどには平坦な圃場に比べますと多くの手間がかかってしまうようですが、高品質の茶が出来上がるのだと語っておられました。

~花壇のパンジーの話題です~

2008-04-19 08:35:48 | Weblog
~花壇のパンジー~

4月の中旬になりますと花壇のパンジーも随分大きくなってきました。

一週間前は1000倍の液肥を与えましたが、今回は少し濃いめにして750倍にしますと、花色や株が大きくなってきました。

パンジーの香りには品種によって大きな違いがあり、全く香りがしないのから、「これがパンジーの匂いだな!」と思うような物まで幅広くあります。

虹色すみれ ラブリームーンは月の光をイメージするような淡い黄色の花びらの周囲に細いブルーの縁が入る可愛い品種ですが、とても上品な香りが漂ってきます。

香りは揮発性があり温度が上がってきますと香りが強くなってゆきますから、暖かい日の方がよく匂うように感じられます。
昨日のように昼暖かいと、特にラブリームーンからはパンジーの匂いが強くしてきます。
花壇には桜草も沢山の花が咲いていますから、こちらからもほんのりと匂いがいたします。

従来種のパンジーには日が長くなると株が立ち上がってくる性質があり、4月下旬に入りますとだめになってしまいましたが、今のパンジーは品種改良が進み5月に入っても美しく花が咲き続けています。
次の夏の花壇の準備をして、ベゴニア、トレニア、ペチュニアなどの夏の草花を蒸し暑くなってしまうまで根や株を張るようにしておきたいのでそろそろ植え替え計画をたてるのをおすすめいたします。
いつまでも花壇にパンジーを植えておきますと次の植物を植える機会をのがしてしまい、やっと植え替えても株が大きくなるまでに暑さがやってきますと生育が順調にゆきません

今美しく咲いているパンジーをどのへんで植え替えるのかを見極めるのが難しいところです。