その1からの続きです。
● 熊野那智大社へ
青岸渡寺を参拝してから、隣の熊野那智大社も訪れました。
参道から神社にまっすぐ向かう際には、500段近い石段を上ることになります。
でも隣のお寺から向かう場合は、すでにかなりの高さまで登ってきているため、そう大変な思いはせずに済みます。
朱塗りの那智大社。6棟の社殿が重なるように建っています。
社殿は国の重要文化財であり、世界遺産です。つまりとっても大切なもの。
ここには八咫烏(やたがらす)の烏石がありますが、一般には入れない神域内にあるため、なかなか見る機会はありません。
八咫烏の青銅の像がありました。
いまさらですが、八咫烏ってどうして三本足なんでしょうね?
調べてみると、諸説あるようです。
まあヨーロッパには、双頭の鷲もいますからね!
お互い仲良くやってほしいです(!?)
● 日本一ジャンボなおみくじ
大柄の男の人が、「よいしょー!」と言いながら何かを抱えて振っていました。
大きすぎて、振るといっても上下にゆっくり動かす程度。
日本一ジャンボなおみくじだそうです。確かに大きい!
筒の長さは133cm!子供の背丈くらいありますね。
ちなみにこの長さ、那智の大瀧の133mの高さからきているんだとか。
でもお値段はジャンボではなく、普通サイズの100円です(笑)!
● 大楠の木
境内には空に枝を伸ばす、天然記念物の大楠の木があります。
樹高27m、樹齢約850年。平重盛が参詣の折に御手植えしたと伝えられています。
生き生きとして、生命力の塊のよう。見ていると元気が出てきます。
苔むした幹。
自分がリスならここに住みつきたいわ~。
根元には人一人が入れるくらいの洞があり、心願祈願の人たちが願掛けの護摩木を片手に、背中を丸めて入っていきます。
巨木の胎内巡りですね。(樹が傷つかないか、ちょっと心配)
熊野の聖地が、神社とお寺に分けられる前から、この大楠は人々を見守ってきたんだなあと思います。
廃仏毀釈のドタバタの時に、うっかり切られなくてよかった。
青岸渡寺よりも少し高い場所にある神社。
先ほどの石段を上から見上げると、結構急だと分かります。
● 熊野のイメージ
お寺の境内に戻ると、五重塔と那智の滝が見えます。
ああ、熊野のイメージだわ。
今回は、三重の塔も拝観できるとのこと。
中に入るのは初めてなので、喜んで向かいます。
● 三重塔から那智の滝
塔の高さは25m。意外にも中はコンクリで、エレベーターがありました。
古いものかと思いきや、昭和47年(1972)に、400年ぶりに再建されたものだとのこと。
4階まで上がると、周りの景色が360度見渡せます。
那智の滝も、さえぎるものなく見られました。
塔三層に安置された千手観音菩薩。キラキラ輝いていました。
景色を堪能して一番最後に塔から出ると、おいずる姿の先達さんが待っていてくれました。
● 那智黒のヤタガラス
お寺から、那智の滝の近くまで移動します。
下りの階段は結構怖い感じ。
もう滑りたくないので、かなり足元に気を付けながら降りていきます。
これだけ周りに人がいる中で転んだら、わっと心配されてしまいますし。
参道ではナギの樹や那智の黒い石が売られています。
ナギの樹、いつかは家に植えたいなあ。
那智の石は、硯や碁石などに使われる黒々と光る石。
那智黒というと飴の方を思い出しますが、こちらがメインです。
母がここを訪れた時に、那智黒石のヤタガラスの置物を持ち帰りました。
今でも家の玄関にいます。
● 飛瀧神社へ
那智大滝のところにやってきました。
ここには滝をご神体とした飛瀧神社があります。
毎年7月14日に、ここで那智の火祭りが行われます。
つまり2日前に大祭が行われたばかり。
滝ガールの友人が参列したそうです。
滝に至るまでの道は、またもや石段。。。
石段からはどうしても逃れられないのね・・・。
● 那智の大滝
以前この滝を訪れた時には、天気が突然悪くなり、辺りが全く見えない中で滝の飛沫を全身に浴びて、なんだかよく訳が分からないうちに濡れネズミのようになりました。
神さまの手荒すぎる歓迎だったんでしょうか。
この日はくっきりときれい。滝はようやくその姿を現してくれました。
ジャンボおみくじが倣うとおり、滝壺までの落差は133m。一段の滝の落差では、堂々の日本第1位です。
そばの湧き水が飲めると先達さんに教えてもらい、熊野の恵みをいただきました。
那智の滝をお参りできたし、西国一番寺の御朱印もいただけて満足。
この日参拝する西国の寺院は、青岸渡寺の一つだけですが、なかなか来られないため、値千金の貴重なもの。
少しずつでも、御朱印帳がかなり埋まってきているのもうれしいことです。
四国八十八ヶ所を巡ったユゲさん。
お遍路さんに比べたら、これから始める西国巡礼はぐっと楽なんじゃないかと思いますが、彼女曰く、西国の方がハードなお寺が多いのだそう。
「四国は車やタクシーで行けるけれど、西国は行けないところが多いから」
「そうですか・・・」と、昨日までの2日間を思い返して、遠い目になります。
● わかやまポンチ
この日の目的が果たせたことで、安心してお土産をチェック。
熊野三社の巫女さん萌えキャラができていました。
ソフトクリームスタンドには長蛇の列ができていたので、あっさり諦めてわかやまポンチをいただきます。
のんびりしたネーミングが、いい感じ。
和歌山と岡山は一字違いですが、どちらもフルーツの国ですね。
● 帰りも熟睡
バスツアーのメインイベントが無事に終了し、これから一路、帰途につきます。
しかし、ここから京都に帰るまでがまた長丁場なのです。
中辺路ぞいの休憩所でひと休み。
ずっと海沿いを走っていたのに、まったく外の景色を見ることなく、帰り道もひたすら寝ていました。
明るくてきれいな南紀の海がずっと窓の外にあったのに。あーあ。
● 飛び出し坊やグッズ
走って走って、新名神高速の土山SAに着いた頃にはもう暗くなっていました。
土山ってどこ?滋賀県甲賀市です。
忍者の里ですが、飛び出し坊やグッズの方が目を引きました。
飛び出し坊やの看板は見たことがあるけれど、グッズが出ているなんて!
しかもこんなにたくさん!
「とび太くん」って名前があったのね〜。
お寺にはとび太くんお守りがあったし、女の子バージョン(とび子ちゃん?)もあったし。
君、そんなに人気者だったんだ〜!
とび太くんが誕生したのは滋賀県東近江市なので、滋賀にグッズが多いんだそうです。
ご当地キャラだったんですね〜。
ここで茶団子をいただきました。
すっかり忘れていましたが、この日の朝に知った宇治の「茶団子をつなげたギネスレコード」の話が、頭のどこかに残っていたのかもしれません。
● 宵山渋滞
この日は朝から渋滞に巻き込まれており、帰りも予定時間を大幅にすぎて9時過ぎてしまうだろうと添乗員さん。
祇園祭の宵山がまだ続いているため、京都は大混雑しており、四条に戻るのは何時になるか不明とのこと。
そのため八条で降りることを勧められます。
もとより八条で降りる予定の私は、(電車が動いている間に着けばいいや)と思って、あまり心配せずにまたぬくぬくと眠りの中へ。
渋滞でなかなか進まないバスの中では、イライラした空気が漂っていたかもしれませんが、私はひたすら寝ていました。
この日はバスツアー参加にしてよかったです。自力であちこち動くとなったら、体力の限界が見えたことでしょう。
結局八条口に着いた時には10時前になっていました。
ユゲさんはじめツアー客の皆さんとお別れをして、JRで宇治へ。
途中、伏見稲荷のある稲荷駅を通ります。
「JR」が「じぇいあーる」とひらがなになっていたのが、ツボでした。
● 一日がかりの熊野行
すっかり遅くなって、宿に戻りました。
ほぼ一日中寝ていたのに、夜になっても寝る気満々。
底なしの睡眠欲に、我ながらビックリです。
この日のルート。紀伊半島をぐるっと海沿いにとおりましたが、ほとんど夢の中でした。ああ~もったいない。
でも、底をつきかけていた体力がこれでかなり戻りました。
翌日は最終日。がんばっていこー!
4日目に続きます。
リカさんの行動範囲は驚く距離です。
地図見てびっくり。
やたがらすを初めて知ったのは
吉野にある酒造会社なんです。
その名もやたがらす。
いい酒屋なんですよ(笑)
漢字で書くと和歌山と岡山全然違いますがひらがなだと一字違いですね。
どちらもフルーツ大国。
今は桃が旬ですが
桃の当たり外れは大きいですから
いつも買うのに躊躇します。
長旅お疲れ様です。
せっかくの南紀ドライブを、まさかほとんど寝て過ごすことになろうとは思いませんでした!
桃は美味しいですよね~。あの繊細さがまた何ともいえません。和歌山と岡山、どっちのフルーツも好きです~(^O^)
やたがらすをお酒で知ったとは、なかなかレアパターンなのでは?
やたがらす酒造、吉野のお酒なんですね~。いつか行ってみたいと思っています(#^.^#)