風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

市場とカフェと教会へ 2

2017-06-20 | 神奈川
その1からの続きです。

● 市場から教会へ

魚市場を出てから、反町駅を通り越し、三ツ沢下町方面へと向かいました。
次に目指すのは、恩師の眠る教会です。
私たちの音楽の先生で、部活の顧問でもあった、高橋先生。
俳優の高橋克典さんのご尊父です。
大変お世話になりましたが、お亡くなりになった時に、お別れの会に参列できなかったことが、ずっと気になっていました。
参列したさっちゃんは、教会に行ったことがあるので、道案内に頼れそう。
市場から教会までは歩いて30分ほどなので、腹ごなしに散歩します。

● なんじゃもんじゃ

バス通りを歩いていくうちに(あれ、この道でよかったかな?)と迷いだしました。
周辺のGoogle Mapをプリントしてきましたが、ざっくりしていて、細かい道がよくわかりません。
スマホの地図検索をしたさっちゃんに教えてもらいながら、くねくねと坂を上っていきます。

「結構な坂なんだねー」
「この細道をずっと行ったところにあるよ」
わかりにくい、人しか通れないような道を進んでいくと、行列ができていました。
まさかとは思うけれど、先生の追っかけ?



違いました。そばには緑の巨木があり、うっそうとした枝の向こうに小屋が見えます。
ここは、なんじゃもんじゃカフェでした。



● ツリーカフェ

教会を訪れた後に、ここでお茶したいなと思っていましたが、さっちゃん、うっかり教会ではなくカフェへの行き方を検索してくれたよう。
お互いこの日は間違えるわね~。まあ似た者同士が友だちになるものですからね!
順番が多少違ったとはいえ、来る予定の場所だったので、モウマンタイです。



木の上にある素敵なカフェ。結構わかりづらい場所にありますが、すでに20人くらいの人たちが並んで待っていました。
リラクシングカフェですから、回転率は高くなさそう。
ということで、今回はあきらめました。

カフェから教会へ向かう道を調べます。
いったん山を下りて、谷にある地下鉄・三ツ沢上町駅を超え、隣の山に上ることに。
山から山へ。アルプスの崖で暮らす野生のヤギの気分です。
みなさーん、横浜って実は山がちなんですよ~。

● どうそじん

三ッ沢下町まで降り、交差点を渡って、急坂を上りかけたあたりに、小さな祠を見つけました。
のぞいてみると、2体の像が彫られていました。

2人でしげしげと眺めます。
「双体道祖神かな?」「うーん、ちょっと違うみたい」
目を凝らすと、右は文殊菩薩、左は地蔵菩薩と書いてありました。



さっちゃんが「私、アマゾンで『神奈川の道祖神』っていう本を頼んでいて、今日届く予定なんだ」とおもむろに言い出しました。
「ええっ?」
突然の話にバランスを崩して、急坂の傾斜にのけぞりそうになります。
マニアックな本を注文したのねー!

「上下巻になっているのよー!」とさらに畳みかける彼女。
「ほんとに~?」

道祖神は、長野の安曇野にたくさんあるイメージですが、神奈川県内にも上下巻本になるほどあるんですねー。

こちらが、さっちゃんがゲットした道祖神の本。
神奈川新聞社の発刊でした。
この本を読んで、県の道祖神を極めてねー!

 


祠の横にある急坂をうんうん言いながら登ります。
「前に来た時、この道を通ったのか、ちっとも覚えていないなあ」とさっちゃん。
「あの時は夜だったし、道を知っている人についていったから、記憶もおぼろになっちゃって...」
そんなものですよね。

● 聖アンデレ教会 

坂を上って道を曲がると、間近に教会の尖塔が見えました。
白い教会の塔が、青い空に向かってまっすぐ伸びています。
ここが、日本聖公会横浜教区横浜聖アンデレ教会でした。



恩師の眠る場所について、教会の人に聞こうと思いましたが、控え所はもぬけのから。
声をかけてみても、反応がありません。それどころか、人け自体がありません。



礼拝堂に入ると、讃美歌の練習が行われていました。
皆さん、ここに集合しているのでしょう。



澄んだ歌声が響き渡ります。
この教会のパイプオルガンは横浜で一番古いそうです。



熱心に練習をしている最中だったので、声をかけるのははばかられました。
ぐるっと敷地内を巡ってみたところ、どうやら教会に墓地は併設されていないようでした。

● 墓地はどこ

結局、教会の人に声をかけることはせず、そのままそっと立ち去りました。
この教会にないのなら、先生のお墓はどこにあるのかしら。
知っていそうな先輩に聞いてみることにしようっと。
(あとで、違う教会墓地に眠っていると教えてもらいました)

急坂を上ったり下りたりしたので、アキレス腱がくたびれてしまい、なるべく平たんな道を選んでいきます。
車道沿いを、横浜駅方面に向かいながら、カフェを探して行きました。

● 町の掲示板

歩いている時に、掲示板で見かけた気になる告知。
その1は、酉の切り絵で作った、新年のご挨拶。
今年の干支ですからね。
熊野牛王符みたい。かわいいな。



その2は、おやじカフェの店員募集広告。
不思議なビラを見つけました。踊って給仕をするオヤジ募集中?
立ち止まって二度見しましたが、やはり見間違いではありません。
おやじダンサーズみたいな人たちが、出迎えてくれるカフェなんでしょうか。
うーん、気になる~。



● ティータイム

さきほどのツリーカフェに、長蛇の列で入れなかったので、ほかのカフェを探しながら歩いていたら、見つけられないまま、横浜駅に着きました。
ここまで来てしまえば、カフェはどっさりあります。
西口から東口に移動し、歩行者デッキを渡ってベイクォーターへ向かいました。



ガラス張りのfrenchna(フレンチーナ)に入ります。
ツリーカフェほどではありませんが、外がよく見えてなかなか開放感がありました。



チーズケーキと紅茶でティータイム。



この前、大相撲の千秋楽に行ってきたスー女のさっちゃんから、お土産をいただきました。
「こけしあられ」の力士版。「土俵入りあられ」というそうです。
カラフルな化粧まわしがすてき。どすこい!



たくさんお喋りをして、帰るころにはすっかり日が暮れていました。
夜のベイクォーターはいつ見てもロマンチック。
横浜駅で解散しました。



● epilogue

今回は私プリゼンツの、ゆるい地元散策デー。
市場で食事はできたものの、教会でお墓参りはできず、ツリーカフェには入れずじまい。
よく考えれば、予定と違う「アレ~?」な結果でしたが、行くこと自体が楽しかったので、満足しました。
気軽に再チャレンジできるので、あんまり残念な気持ちにはならないのが、近場のいいところですね。

近所だとあまり新鮮さを感じませんが、この辺りは横浜でも私たちが知らない場所だったので、ワクワク探検気分になれた一日でした。




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