風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

ルーツサーチと里帰り、はるかなる黄金山へ(仙台) 4-1

2017-04-27 | 東北
3日目からの続きです。

● 鯨の町のクジラ

この日が滞在最終日。朝は、さっちゃん宅でのんびり過ごしました。
「昨日牡鹿半島に行ったのに、クジラ食べてこなかったって言ったよね」
そういって出してくれたのは、鯨の刺身。
「鮎川港のだよ」
「わーい、いただきまーす!」



牡鹿半島の鮎川港は、日本有数の鯨漁地なんだそう。
鯨の町だったんですね。
そういえば、港に残されたアーチにはクジラが載っていました。

港のそばにあった「おしかホエールランド」という鯨の博物館は、東日本大震災で10mの津波にのまれ、今はありません。
でも、じきに再建されるそうです。

● 友達の友達は

ランチの約束に合わせて荷物のパッキングをし、駅行きのバスの時間を調べたら、なんと1時間に1本しか走っていないことが判明。
間違いではないかと何度も見返しますが、少し前に行ったばっかりです。
けっこう車通りの多い場所なので、まさか1時間に1本だなんて思わなかったー!
車社会あるあるですね。

次に来るバスでは、待ち合わせ時間に間に合いません。
(タクシーを呼ぶしかないなあ)と思いながら荷造りを進めていると、さっちゃんが部屋をノックしました。
「ミホちゃんが車出して乗せてくれるって」

ミホちゃんとは、初日の夜にさっちゃんのお店で会った常連さんです。
車を持っているため、さっちゃんが相談をしたら、看護師の彼女はちょうど非番の日だからと、すぐOKしてくれたそうです。
「本当に?いいの?」
ありがたいわ~。
中学の同級生たちにいろいろと骨を折ってもらっていますが、とうとう知り合ったばかりのお店のお客さんにまで迷惑をかけてしまうとは・・・とほほ。

すぐにミホちゃんはやってきてくれました。
ありがとう!頼んでくれたさっちゃんと車に乗り込み、駅までドライブ。
広い自衛隊の敷地を眺めて、砂押川沿いに走っていきました。



車なので、あっという間に駅に到着。
さっちゃん、ミホちゃん、ありがとう~!今度恩返しするわね!

● みちがえた多賀城駅

2人のおかげで時間に余裕ができたため、次に来る電車には乗らずに、駅前を少し散策しました。
数年前に駅舎が高架化されて大きくなり、駅前も広くなって、すっかり変化した多賀城駅前。



駅舎は、いにしえの多賀城をモチーフとしたデザインになり、前は片側のみしかなかったのが、今では北口と南口ができています。
裏側の北口に周ると、オープンカーが停まっていました。
ビックリ。(失礼)



● 3番目のツタヤ図書館

北口には、市の図書館がありました。
3月にできたばかりの、まだ開設されて半年くらいの新しさ。
前は山の上にあって、本を借りるためにうんうんいいながら坂を登っていったのに、ずいぶん便利になったものです。
中に入ると、広々とした最新型のカフェ併設スタイル。武雄市、海老名市に続き、日本で3館目のTSUTAYA図書館です。
一言で言って、オシャレ。文句なしに東北一でしょう。
薄暗かった駅前が、今ではこんなにあかぬけちゃって・・・よよよ(涙)



震災後、被災した友人たちの声をきいて、イベントプロモーターの知人の助けを借り、広く本を募って多賀城の図書館や幼稚園に寄贈したことを思い出しました。
当時は、娯楽がすべて失われ、TVも恐ろしい津波の映像しか流さないため、緊張続きの子供たちのメンタリティへの影響が心配されており、気晴らしとしての本の有用性が高まっていました。
新しい図書館は蔵書が充実しており、今はもう、本不足からは解消されたようです。
よかったわ。私も帰ったら本を読もうっと。

● 3番目の利用客数

駅のコンコースには壁画のように大きなステンドグラスが飾られ、光を集めていました。
多賀城と、市花のアヤメが描かれています。



以前は改札からホームまでが遠く、使いづらさがありましたが、今では改札の上がホームになり、移動しやすくなった駅。
JR仙石線の駅では、仙台・あおば通に次ぐ3番目の利用客数だそうです。

● 懐かしの友たち

仙石線にゴトゴト揺られていき、終点のあおば通駅からほど近い場所にある、広瀬通沿いの「日本料理 露庵 うめ治」が集合場所。
次々に、みんながやってきました。



個室に集まったメンバーは、女性ばかりの総勢7名。
夕べのレーちゃんといっくちゃん、そして幹事をしてくれたかじ、くみちゃん、みほちゃん、かもかも。
みんなに会えて、嬉しいわ~。この日は感激してばかり。
前に会った時から、誰も変わっていません。
見た目も、性格も。まあそういうものかしら。



● 露庵 うめ治

メニューには「値段は足軽、味は大名」と書かれていました。
足軽値段っていいですね!



私たちの目の前にいるのは、伊達政宗公。
独眼竜もメンバーに混ざりたかったのかな。
よく見ると、兜の上に蓋がついています。
お酒なのね。うちにも置きたいわ。



個室じゅうにいろいろなものが置かれていて、和風ながらアジアン無国籍風の雰囲気を醸し出しています。
日本文化好きの外国人の部屋に招かれたような感じの、おもしろい店内。



めいめいが頼んだメニューが運ばれてきました。
茶碗蒸しって、ふたつきのお茶碗に入っているものじゃないの?
細長い容器に入っているもを食べるのは、初めて。
枝豆も入っているし、上の方は透明だし、ちょっとしたカルチャーショックでした。



● 仙台名物せり鍋

左隣の席のみほちゃんは、せり鍋をチョイス。
仙台名物なんだそうです。知らなかったわ~。
博多名物、もつ鍋みたいな感じで有名なのかしら?
「知らないの?みんな食べてるよ」
と言われても、宮城だけじゃないかなあ。
泥をとるのが大変だそうですが、結構高級なんだそう。
じゃあ、大洗のあんこう鍋みたいな感じかな?



牡鹿半島のクジラといい、仙台のせり鍋といい、なんだか知らないグルメばかりが出てきます。
私が宮城にいたのは中学生の頃。
休日も長い休みもひたすら部活に明け暮れていた時で、それほど外食をしなかったからでしょう。



● ゴージャスな湯豆腐セット

私は右隣のレーちゃんと一緒に、湯豆腐セットを頼みました。
湯豆腐なのに、とってもゴージャスなご登場。



ほかのみんなの頼んだメニューも、贅沢感漂います。
和傘も添えられていたりして、風流。女子力高いわー。



木ぶたを取ると、おいしそうな湯豆腐。
つゆも一緒に温まる仕組みになっています。



● パインは缶詰か生か?

デザートもキラキラな感じ。
よく見ると、パイナップルを器にしています。
ここで「中身は缶詰かな?生かな?」というのが、みんなの話題になりました。

生だとかゆみが出るというクミちゃんは、かなり真剣な顔つきで、口に運んでいます。
「・・・甘さから、多分缶詰だ!」とほっとした口調で判断を下す彼女。
「でも器がパインだよね…」と、気になる様子でつぶやくレーちゃん。
みんな、行動が一人一人、中学の頃から変わっていないのが、嬉しいわー。



● 集まれることがなにより

私以外はみんな県内で暮らしていますが、多賀城市内にいる人は数名。
ほとんどが今は仙台市内に住み、遠刈田温泉の方にいる人もいます。

どこどこに引っ越ししたと教えてもらっても、細かい地名はさっぱりわかりません。
ここが、地元と転勤族の違い。
でも、どこに住んでいても、こうしてみんな集まってくれるから、いいのです。

久しぶりに7人も集まると、話は止まりません。
昼に集まってからワイワイとおしゃべりしているうちに、あっという間にお店が閉まる3時半になりました。

その2に続きます。



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