テレジンの小さな画家たち
―ナチスの収容所で子どもたちは4000枚の絵をのこした
野村 路子
偕成社
”第二次世界大戦中のナチス・ドイツの強制収容所のひとつ、チェコスロバキアのテレジン収容所には、一万五千人のユダヤ人の子どもたちがいました。”
”生き残ったのはわずか百人でした。”
”テレジンは、人口六千人の小さな町でした。そこに、一九四三年のはじめ、すでに、十万人もの人がおしこめられていたのです。”
飢えや病気や過労で、1日300人以上の人が死んだ。
自殺する人もいた。
生きていても、ここからアウシュビッツへ。
老人も大人も子どもも、赤ちゃんも・・・
ある日、国際赤十字視察団がやってきた。
その数か月前から、「テレジン収容所は天国」という嘘のシナリオを描き、
部屋はきれいに掃除させられ、窓にはカーテンを、
一部の子どもたちにきれいな服を着せ、
太らせるために一時的にイワシの缶詰などを食卓に並べ、
大人たちは楽しそうに暮らしているかのような演技を強いられた。
命がけで。
その後はすぐに、生き地獄のような生活に戻った。
魔法が解けたように。
そんな中、勇気ある大人たちの計らいで子どもたちは、必死に絵や詩を残した。
奇跡的に約4000枚の絵と数十枚の詩が発見された。
* * *
児童書だけど、大人が読んでも
心に突き刺さります
テレジンを語りつぐ会 - テレジン 命のメッセージ