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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「中秋の名月」と「仲秋」

2009-10-03 | 雑学

今夜は月のきれいな「十五夜」です。そして今夜の月は「中秋の名月」と呼ばれています。
そこで、今日は「中秋の名月(月見)」と「仲秋」について調べました。

「月見の起源」
「お月見」は中国が起源とされ、秋(旧暦7月~9月)の満月を楽しむ風習です。
そして、旧暦8月15日の夜を「十五夜」と言い、この夜の月は特に美しいとされ、「中秋の名月」と呼ばれています。
中国では、この日には詩歌を詠んだり月餅を食べて月を愛でたようです。(「中秋」については下記参照)

この風習は、日本には奈良時代から平安時代の初め頃に伝わり、江戸時代に庶民に定着したといわれています。
この時期は、日本では農作物の収穫の時期でもあることから、田畑でとれた物を供えて感謝する大切な行事でもありました。

「月見(お月見)」は、旧暦の8月15日の「十五夜」と旧暦9月13日の「十三夜」の月を鑑賞することを言います。
どちらか一方の月見だけをすることは「片見月」といって、昔から縁起が悪いと嫌われたそうです。(今年の「十三夜」は10月30日になります)

「十五夜」の月には、サトイモなどを供えることが多いことから「芋名月」と呼ばれ、「十三夜」の月には、栗や豆を供えることが多いため「栗名月」或いは「豆名月」とも呼ばれています。

なお、「十五夜」の月を鑑賞する習慣は、前述しましたように中国から伝わりましたが、「十三夜」の月見は日本独特の風習であり、平安時代に貴族たちが集まって、月を眺めて詩歌を詠んだのが始まりといわれています。


「仲秋の月」と「中秋の名月」
ところで、タイトルに書いている「仲秋」と「中秋」の言葉の違いについてご説明します。
結論から申し上げますと
・「仲秋」は旧暦8月の異称です。
・「中秋」は旧暦8月15日のことです。
即ち、「中と仲」は共に、一続きの事物の両端でない部分を言い(広辞苑より)、季節の「秋」は旧暦の7月、8月、9月とされています。

中国の呼び方では、四季の初めの月は「孟」、中の月は「仲」、末の月は「季」と呼んでいます。
秋に例えれば、旧暦の秋は7月、8月、9月なので、7月は「孟」、8月は「仲」、9月は「季」となります。

このことからお解かりのように、旧暦の秋である7月、8月、9月の2番目の月に当たる8月は、秋の中の月で「仲」となり、「仲秋」となります。

そして、「中秋」とは、「仲秋(旧暦8月)」の中心の日のことで、旧暦8月15日を指して「中秋」と言っています。
したがって、人偏のない「中秋」は今夜だけで、今夜以外の旧暦8月の月は、人偏のある「仲秋の月」となる訳です。
今年は、今日がその中秋の日であり、今夜の「十五夜」が特に美しいといわれている「中秋の名月」と呼ばれているものです。


「中秋の行事」
「中秋の名月」に関する行事は、平安時代に中国から日本に伝わったとされ、当時は貴族だけの行事だったようです。
宮廷では川に船を浮かべ、月の詩や歌を作り、雅楽を奏でて楽しんだようです。
江戸時代になると武士や町人、特に里芋を初めとする芋類の収穫の感謝祭として農民の間に広く普及したようです。
そして、「中秋の名月」には酒宴を設け、月見団子や里芋、柿、梨など、その時期のものを供え神酒を添えて、月を眺めながら余興に興じるものとされていたようです。

昔、よく聞いた一首に
  「月月に 月見る月は 多けれど 月見る月は この月の月」 (詠み人知らず)
があります。  
この歌は「月」の数が8回詠まれており、このことによって、この歌が8月に詠まれたことを示しているそうです。


昨日は一日中雨が降った大阪南部・熊取町も今日は天気が回復してきました。
今夜、曇が出なければ、金色に輝く十五夜の大きな丸い月が見られると思います。
「中秋の名月」を眺めながら、「月見団子にお酒」と、風流を愛でたいものですね。

私の好きな歌、若山牧水の一首をご紹介します。
  「白玉の 歯にしみとおる 秋の夜の 酒は静かに 飲むべかりける」




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