らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「青天の霹靂」の由来

2021-06-19 | 雑学

大阪・熊取町の一昨昨日の16日は一日中雨が降り梅雨らしい一日でしたが、その翌日は一転、青空が広がって夏を思わせる暑い一日となりました。
そして今日は旧暦では5月10日になります。
ということは、一昨日の青空は梅雨の合間の晴れになり、差し詰め、本来の意味での「五月晴れ」ということになります。
「6月の梅雨なのに”五月晴れ?”」
「どういうことなんだ?」
と思われるでしょうね。
実は、五月晴れとは旧暦の5月の晴れのことで、新暦では丁度梅雨の時期に当たり、梅雨の合間の晴れのことを「五月晴れ」というのです。
この説明については5月18日の弊ブログ「梅雨の合間が五月晴れ」をご参照ください。

ところで、晴天と言えば、「青天の霹靂(へきれき)」という故事成語があります。
この言葉はどなたもよくご存じですが、「霹靂」とは一体何を指しているのでしょうか?
今日はこの言葉の由来について調べました。

・6月17日の梅雨の合間の晴れ間です。(自宅庭から)


「青天の霹靂」
青天の霹靂とは、思いもよらない衝撃、予想外のことが突然起こるという意味で使われる表現ですが、この表現は、天候にまつわる2つの言葉が由来となっています。
一つは「青天」であり、もうひとつは「霹靂」です。
「青天」とは、文字通り雲ひとつない青空のことであり、「霹靂」とは、雷が激しく鳴る、落雷するという意味を持つ言葉です。
この2語を合わせた「青天の霹靂」とは、青く澄み切った空に突然雷が鳴り響くという、予想もつかない様相を表しているのです。

「由来となった句」
「青天の霹靂」は南宋の詩人「陸游(りくゆう=1125年~1210年)」が書き下ろした詩の一部「四日夜 鶏未鳴 起作(よっかよるに にわとりいまだなかざるに おきてつくる)の中の句、
 「放翁病過秋 忽起作醉墨 正如久蟄龍 青天飛霹靂」
 (放翁(ほうおう)病みて秋を過ぎ 忽ち起きて酔墨をなす 正に久蟄(きゅうちつ)の竜の如く 青天に霹靂を飛ばす)
に由来していると言われています。

(意味)
  放翁(陸游自身)は病床で秋を過ごしていたが、
  あるときふと起き出して、酒に酔った勢いにまかせて筆を走らせた。
  その勢いの凄まじさは、まさに久しく身を隠していた龍が天に昇り、
  青天に雷鳴を激しく轟かせるかの如きものがあった。

なお、陸游は中国・南宋を代表する有名な詩人で、文学史上では巨匠とも呼ばれた人物で、生涯に綴った詩は9200首を超えると言われています。

「漢字に注意」
「青天の霹靂」で漢字の間違いが多いようです。
青天を意味するところが「晴れ渡る空」、つまり「晴天」であるため、「晴天の霹靂」と誤用する人が多いということです。
「青天」と「晴天」、意味は通じても陸游の歌った詩では「青天」が正しい漢字なので、文章で書くときは十分注意が必要です。

 

コメント (2)
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