らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

Stand-Alone(坂の上の雲テーマ曲)

2015-05-04 | ナツメロ

NHKで放送されたテレビドラマに『坂の上の雲』がありました。
このドラマは司馬遼太郎の代表作を原作とし、2009から2011年までの3年間にわたって放映されたものですが、そのテーマ曲「Stand-Alone(スタンド・アローン)」がとても素晴らしい曲だったのでご紹介します。

このドラマをご覧になった方も多いと思います。
ドラマを思い浮かべながら、三宅由佳莉が歌う「坂の上の雲」の主題歌、『Stand-Alone』をお聴きください。



なお、ドラマでは、次のようなナレーションが入っていたように記憶しています。

『まことに小さな国が、開花期を迎えようとしている。小さなと言えば、明治初年の日本ほど小さな国はなかったであろう。
産業と言えば農業しかなく、人材と言えば三百年の間、読書階級であった旧士族しかなかった。
明治維新によって、日本人は初めて近代的な「国家」と言うものを持った。誰もが「国民」になった。

不慣れながら「国民」になった日本人たちは日本史上の最初の体験者として、その新鮮さに昂揚した。
この痛々しいばかりの昂揚が分からなければ、この段階の歴史は分からない。
社会のどういう階層のどういう家の子でも、ある一定の資格を取るために必要な記憶力と根気さえあれば、博士にも官吏にも軍人にも教師にもなりえた。
この時代の明るさはこういう楽天主義から来ている。

今から思えば実に滑稽なことに、米と絹の他に主要産業の無いこの国家の連中が、ヨーロッパ先進国と同じように海軍を持とうとした。
陸軍も同様である。財政の成り立つ筈がない。
が、ともかく国家を作り上げようと言うのは、もともと維新成立の大目的であったし、維新後の新国民たちの少年のような希望であった。

この物語はその小さな国がヨーロッパにおけるもっとも古い大国の一つロシアと対決し、どのように振る舞ったかと言う物語である。
主人公は、或いはこの時代の小さな日本と言うことになるかもしれない。
ともかく、我々は三人の人物の後を追わなければならない。

四国は伊予松山に三人の男がいた。
この古い城下町に生まれた秋山真之(さねゆき)は、日露戦争が起こるにあたって勝利は不可能と言われたバルチック艦隊を滅ぼすに至る作戦を立て、それを実施した。
その兄の秋山好古(よしふる)は、日本の騎兵を育成し、史上最強の騎兵と言われるコサック師団を破ると言う奇蹟を遂げた。
もう一人は俳句、短歌と言った日本の古い短詩型に新風を入れてその中興の祖となった、俳人正岡子規である。
彼等は明治と言う時代人の体質で、前をのみ見つめながら歩く。
上って行く坂の上の青い空に、もし一朶(いちだ)の白い雲が輝いているとすれば、それのみを見つめて坂を登って行くであろう。』