国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

軍事評論家=佐藤守氏が明かすなだしお事件の真相、自衛隊の関わった事件の裏に拡がる闇

2006年09月09日 | 日本国内
軍事評論家=佐藤守のブログ日記 2006-09-03 将校日誌 

私も、少尉(3尉)に任官した日から、「将校日誌」なる個人的記録(メモ?)をつけてきた。

その時々の出来事に関する私個人の「所感」だが、位が上がるにつけて大いに役に立った。つまり、私が3尉のときに感じた時の上司の態度などは、私がその上司と同じ位に付いたときに、部下である3尉たちが私をどのような目で見ているか、を推察することが出来て、身を正すことに役立ったからである。

大佐(1佐)くらいまでは機会を捉えて記入できたが、それ以後は公務で時間が無く、尻切れトンボになってしまったが、今でも大切に読み返す。

勿論「富田メモ」ほどの「第一級資料」でありえないが、気に入らない?上司の実名などを書いているので、私が「戦死」した時には棺おけに入れるように家内に「厳命」してきた。しかし、幸か不幸か、私は生き残って沖縄から「復員」出来たから、今でも私の机のそばにおいてあるが、勿論「実名」を削除していない限り、私の死後は家内か息子が「処分」することになっている。家内に対して「生命保険以外」の老後資金は残してはいないが、家内は「出版して印税を稼ぎたい」などとは考えないだろうと信頼しているからである。

昨日は九州など各方面から電話があった。昔の部下たちからだが、「将校日誌」を元に、我々だけで耐え忍んできた「事実関係」をブログに書いてほしい、というのである。

勿論内容にもよるのだが、沖縄時代の部下であった彼は、尖閣列島をめぐる対処の実例をぜひ書いてほしい、あれは現役時代のもっとも名誉ある実務だった、という。

既に産経新聞に掲載されたし、日下公人氏も、その一部を本に書いているから、二番煎じになる・・・。勿論防衛秘密なんぞではないし、書かれて迷惑?なのは台湾空軍OB、と一部の上司?、マスコミだろうから機会があったら書くことにしたい、とは思っている。

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20060903/1157239383


●軍事評論家=佐藤守のブログ日記 2006-09-05 地方議員の会で・・・

さて、2日ぶりにブログをあけたら、熱心な「討議」が繰り広げられていて、読むのに時間がかかった。

他人のブログだからといって「気兼ね」することなく、大いに意見を交換してほしいと思う。その方が私にとっても大変参考になる。勿論、長文で「独占する」ことはご遠慮願いたいが、言論は自由である。

中に「雫石事件」(事故ではなく私は事件だと考えている)や、日航機墜落事件などについてコメントがあったが、このブログを読んでいる空自OBは複雑な感想をお持ちだろう。私はその両方の事件は勿論、海自のなだしお事件についても、色々な方面の方々から情報をいただき、それなりにシナリオを描いているのだが、特に日航機事件については、事故後の左翼陣営からの「謀略活動」は熾烈だった。

その中に「垂直尾翼に自衛隊の標的機(ファイアビー)が当たった」とか、「その破片の写真を持っている」「防衛庁は隠している」などと豪語した作家などがいたが、彼の経歴を調べてみると、ある政党の機関紙の常連であり、証拠写真さえ見せてくれなかった。しかし、彼はその後も「でたらめ本」を書きマクって、印税を稼いでいるようだからお金がほしかったのだろう!

かって、森村誠一なる作家が「731」部隊の悪業だとして「偽写真を羅列した本」を書き、大きな社会問題になったが、あのパターンである。

次に防衛庁・自衛隊を誹謗したのはN○Kで、米軍の救援申し込みを自衛隊が断った、という、オーストラリアの地方紙記事を引用した「NC9報道」であった。その根拠は、ちょうど墜落現場上空を飛んでいた米軍のC-130の航法士O大尉が、米軍だったら救助できただろう、と語ったことがその大元になっている。

ベトナム戦争では、米軍のヘリコプターの「非人道的攻撃」を口を極めてののしっていた日本の一部マスコミが、今度は、その米軍ヘリの能力を高く評価して?協力を断った?自衛隊をののしるのだからいい気なものである。勿論自衛隊は「断って」はいない。しかし、そのニュース報道が一人歩きして、自衛隊の救助活動の遅れを非難する「大合唱」に発展したのだが、あのN○Kの報道収録時に、私は陸幕で最初から最後まで立ち会っていたから、その報道がいかに意図的な操作であったか良く知っている。何よりもその事実関係を米軍横田基地のT報道部長に確認したが、彼はその事実を全否定したうえで、私にこういった。

「日本のメディアはクレージーだ。Tシンブン、Mシンブン、N○K・・・から電話取材があり、日本政府、防衛庁・自衛隊は何かミスをしなかったか?としつこく問い合わせてきた。実にクレージーだ!ちなみに米軍放送(FEN)では、一切の娯楽番組、音楽の曲目も変更して犠牲者に弔意を表させていただいた」と電話があった。ヒアリングが不得手な私は、万一間違いがあってはならないと思い、これらの内容を、当時山王ホテルにあった米軍報道部のN女史をたずねて再確認したから、絶対の自信がある。

そのとき事務所で、アシスタントの白人女性が、コーヒーを運んでくれた後に、「大佐、日本には軍事評論家とか航空評論家が実に多いことが分かったが、彼らはどんな資格を持っているのか?」と聞いた。「アメリカでは軍事専門家は軍の将校経験者、航空専門家は大学の航空工学専攻、およびその学位を持つものに限られるが日本ではどうなのだ?」というのである。

同行した私の部下が「日本では、“アイアム軍事専門家、航空専門家!”というだけでいいのだ」といった途端、事務所は驚きに包まれた。

「レアリー!?オーマイゴッド!」

「なだしお事件」の背景はさらに複雑である。あの沈没した富士山丸の船体構造を覚えておられる方もおありだろうが、何かに似ていないか? そう、奄美大島近海で「海保に撃沈」された、不審船である。証拠物件であるあの船は、保管に困るという理由で「即時解体され」、機密を本務とする『なだしお』には、漁船などから位置が分かるようにせよ、という理由でレーダー反射板を取り付けられたから、米軍は勿論、世界の海軍から物笑いになった。

「衝突した得体の知れない奇妙な構造の民船は、裁判が始まる前に急ぎ解体して重要な証拠物件を隠滅し、隠密を要求される潜水艦に“提灯をつける”決定を国がするとは!?」

自衛隊がかかわった過去の事件をよく分析すれば、意外な闇が広がっていることに気がつく。それは「どんなに理不尽なこと」が強要されても、「敗戦意識過剰な」旧軍人は敗軍の将・・・?らしく「黙して語らなかった」し、「悪しきシビリアンコントロール?」の影響からか、部下には厳しく当たっても、外部には一切「弁解?」しなかった。つまりなんら「反論せず」、真実から逃避するかのような行動をとって来たから?である。そこに大東亜戦争の真因解明に関する、何か“共通点”があるように感じてならない。その黙して語らぬ「悪しき伝統?」を、反日団体(勿論外国勢力も)や一部マスコミにうまく利用され続けてきたように私は感じているのである。反論しない以上「言い得、やり得」なのであり、軍事力を行使しない以上、竹島は取り得、尖閣も「取れる」と見ているのである。

昭和天皇も反対されていた、“敗戦が避けられないと分かっていた”あの「無謀な戦争」になぜ突入したのか?

作為的か不作為からか、近代日本歴史を全く教えてこなかった国の学校教育の欠陥が、そろそろにっちもさっちも行かなくなりつつあるのではないか?と感じているのだが、その背景には、わずか34年間の拙い自衛官生活に過ぎないけれども、何か共通する点があって、気になって仕方がないからである。

過去の大戦の反省はもとより、現代の報道に見られる「腑に落ちない解決」からだけでも、これでは同じ過ちを永久に繰り返すのでは?と心配なのである。

要らぬお節介かもしれないが・・・

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20060905/1157424568


●軍事評論家=佐藤守のブログ日記 2006-09-06 男児ご誕生を祝う

気分さわやかにテレビを見ていたら、海上自衛隊の「機関砲暴発」報道があった。

月曜日に護衛艦を見学したばかりだったから、聊か残念に思ったが、テレビ報道には思わず笑ってしまった。機関砲弾(薬莢付き)の紙型を見せて「お近くにこんなものが落ちていたら注意してください」というのだから・・・

先端の「弾丸」部分だけが飛んでいき、薬莢は飛んでいかないことを知らないらしい。発射されてしまった「弾頭部」を、10発全部発見出来たら奇跡である。

こんな調子で「デマ」を垂れ流すのだから、困ったものである。軍事音痴も極まった!

コメントにもあったが、日航機事件のときのマスコミには、基本から説明しないと全くの「素人」だから理解してもらえず、大いに難儀したものである。

テレ朝の「モーニングショウ」で当時の有名人だったキャスターから、取材申し込みがあったが、当初の午後3時を過ぎても来ない。「都合が付かないから5時に」というので、待っていたが、電話で7時にしてくれという。こっちにだって都合があるのに完全無視、しかし我々の主張は「マスコミ」を通じてしか出来ないから、彼らに期待する以外にないので“快く?”従ったが、いざ取材で「ヘリコプターの飛行原理」に付いて、私の部下のヘリのパイロットが説明終わると、「イヤー来てみて良かったなあ」とキャスターが仲間に言う。ヘリコプターの飛行特性など、全く無知だったのだが、説明を受けて何とか分かったらしい。

これで傲慢無礼な態度が聊か緩和されたが、航空専門家や反戦団体の女性(当時は埼玉県議)などが集うスタジオで放映されると、その女性県議は解説する私の映像を見て、「何よこの男!」と叫んだ。すると字幕に出た私の階級(1佐)を見た評論家が、「昔で言うと“陸軍大佐・・・”」といったから彼女は逆上、ヒステリー症状になったため、せっかっくの取材VTRも半分しか放映されなかった。その程度の「舞台裏」なのである。

ついでだから、なだしお事件時の「第一富士丸の構造」についても解説を加えておきたい。漁船を改造した“遊覧船”だから、不審船と構造はほぼ同じなのは当然である。その船体所有者も「不審船関連国」と通じていたのであり、船長は借り物の、いわばレンタル船長、あの日はこの船で某防衛産業の社員たちが、懇親会を開くことにしていたのだが、その中の何人かは「気味が悪い構造とあまりにも老朽化」しているので、事前にキャンセルして乗らなかったため生還したのであった。久しぶりに「若い女性たち」が乗ってきたものだから、勢い込んだレンタル船長は大サービス、船体後部が異常に沈下し、船首部分が高いので前方が良く見えない、彼は木製の“お立ち台”に乗って舵を取っていたという。そのときなだしおが見えたのでお客の防衛産業団体に「サービス」するため接近したのだ、とある遊覧船関係者は言った。彼は「反自衛隊」ではなかったというのである。むしろ海の男としての親近感?が裏目に出たという。

事故後、あの船が、なぜ検査も中途半端な段階で解体されたかというと、この船が「遊覧船」として「営業する」には、不適切な構造であり、改造の程度が許可規制をはるかに逸脱していたから、いわば「もぐり」だったからである。あわてた関係官庁が指示して解体したと言われている。

事件直後、実は公安関係隊員から「新宿歌舞伎町の電話ボックス」に張られていた「ビラ」を見せてもらったことがある。ピンクビラと並んで貼られていた「第一富士丸遊覧PRのビラにはこう書いてあった。「マリーンギャルと遊びませんか!」

別の情報では、この船を愛用していた「マスコミ界の幹部」がいて、反なだしおキャンペーンを張る一方で、証拠隠滅を計ったのだ、と噂されている。

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20060906/1157509136


ブレーク62・ある仮説~8月12日に捧げる~
日航機事故はミサイル又は標的機衝突による撃墜であり、その犯人は日本政府首脳又は米軍であるとの仮説が紹介されている。

【私のコメント】
 潜水艦なだしお事件で沈没した第一富士丸の船体保有者が「不審船関連国」と通じていた、関係官庁の指示で解体されたというのは貴重な情報である。

自衛隊がかかわった過去の事件をよく分析すれば、意外な闇が広がっていることに気がつく。それは「どんなに理不尽なこと」が強要されても、「敗戦意識過剰な」旧軍人は敗軍の将・・・?らしく「黙して語らなかった」し、「悪しきシビリアンコントロール?」の影響からか、部下には厳しく当たっても、外部には一切「弁解?」しなかった。つまりなんら「反論せず」、真実から逃避するかのような行動をとって来たから?である。そこに大東亜戦争の真因解明に関する、何か“共通点”があるように感じてならない。

「雫石事件」(事故ではなく私は事件だと考えている)や、日航機墜落事件

 この部分は非常に重要だと思う。雫石の全日空機事故、御巣鷹山の日航機事故はいずれも事故ではなく事件であると佐藤守は言明しているのだ。そして、自衛隊には「理不尽なこと」が強要され、自衛隊は反論しなかったというのだ。更に、なだしお事件と違って現時点では真相を明らかに出来ないということを佐藤守氏は言外に主張している。

 日航機墜落事故には不審な点が多数存在する。圧力隔壁の損傷が事実であるならば、急激な気圧低下で乗客の耳が痛くなったはずであるが、生還した日航機客室搭乗員の落合由実さんは「耳は痛くならなかった」という。気圧計付きの時計を持っている人なら分かると思うが、長いトンネルに列車が突入する時と抜け出す時の気圧変化は数~十数hPaに過ぎないのに耳がツンとする。一般の航空機の機内の圧力は、東阪間などの短距離線で930hPa程度、東京札幌線・国際線等の中長距離線では800-830hPa程度で、時間をかけて気圧が変化するが、それでも耳が痛くなる。何百hPa単位の気圧格差が一挙に消失すると予測される圧力隔壁の破綻で耳が痛くならないはずがないのだ。日航の機長や機関士の組合も圧力隔壁の損傷を否定している

 墜落した日航機から回収された飛行データからは、急激な前方への加速度が機体に一瞬かかっていることが示されており、圧力隔壁損傷に相当すると事故報告書が述べているという。しかし、圧力隔壁損傷が起きなかった、それにもかかわらず尾翼が損傷したということは、尾翼付近で何らかの爆発か衝突が起きたことを示しているとしか考えられない。あらかじめ爆弾が仕掛けられていたか、あるいはミサイル等が衝突したかのいずれかであると予測されるが、尾翼の外に爆弾を仕掛ければ整備担当者に容易に発見されるであろうから、爆弾を仕掛けるとしたら尾翼の内部に仕掛けるしかない。それでも日航の整備担当者に発見される可能性は十分ある。余り考え難いシナリオである。

 ところで、自衛隊が発射した標的機が尾翼に衝突したという噂が佐藤守氏から紹介されているが、日本の海・空の中で最も混雑している場所の一つである相模湾でわざわざ自衛隊が訓練するということは信じられない。渋谷駅前の交差点で陸上自衛隊が実弾を発射して訓練を行うようなものである。日本近海には、もっと安心して訓練できる場所はいくらでもある。まあ、誤って発射してしまったという可能性は完全には否定できないが、それが偶然日航機に衝突するという確率は天文学的に低いだろう。もし衝突が本当に起きたのなら、故意によるものであった可能性が否定できない。

 現場の相模湾の北側は、厚木基地や横田基地を含む米軍が管制する横田空域であり、ここで米軍が訓練を行うのは何の不思議もない。素直に考えれば、横田空域で米軍によって発射されたミサイルが日航機の尾翼付近に衝突して爆発したという可能性も高いのではないだろうか?そして、その様な事件が果たして過失なのか、それとも日本政府に対する脅迫を意図した故意のものなのかということが問題になってくるだろう。

 第二次大戦時にポーランド軍の兵士がソ連軍により多数虐殺された「カチンの森事件」は、冷戦時代には決して明るみに出ることはなかったが、ソ連が崩壊した後に真実が報道された。ソ連軍到来を待って実行されたワルシャワ蜂起をソ連は見殺しにして、ドイツ軍がワルシャワ蜂起を鎮圧したのを確認してからワルシャワに侵入したという事実も公にはできず、アンジェイ=ワイダ監督が映画で「沈黙=ソ連軍の砲撃の中止」という形でしか表現できなかった。ソ連の属国という立場である以上、ポーランドにはソ連の蛮行を糾弾する資格はなかったのだ。もし糾弾した場合には、ハンガリー動乱やプラハの春の様な悲惨な弾圧が待ち受けていたことだろう。もし仮に米軍が日本政府を脅迫するために日航機を撃墜していたとしたら、日本はポーランドと同様、超大国の属国としてそれを糾弾することはできなかった筈だ。
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1 コメント

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垂直尾翼の行方 (双眼鏡)
2006-09-11 10:02:44
 引用部分について、佐藤守氏の記事では雫石事故は事件だといっていますが、日航機事故についてはどうでしょう。自衛隊による攻撃を言い立てたのは一部勢力であると読めます。佐藤氏は米軍の関与について述べていませんが、個人的には疑惑を抱いています。米軍が従来より訓練時に民間機を敵機に見立ててロック・オンしたりしているとの説も耳に入って来ます。

 かつてH2ロケットが失敗した時、エンジン本体を深海から回収した手際を考えれば、相模湾に眠る日航機の垂直尾翼には触れてはならない秘密が眠っているのかと想像を逞しくしています。
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