亜鉛

2017-12-21 15:11:07 | 日記
原子量65.39の重金属で、せん亜鉛鉱ZnS、菱亜鉛鉱ZnCO3等として産出する。自動車や建材構造物用亜鉛メッキ鋼板、電子部品、機械部品など多くの用途に使用される。亜鉛については従来より、排水基準が農林水産業への被害防止の観点から5mg/lと定められ、水質環境基準は定められていなかったが、2003年11月に水生生物保全の観点から「全亜鉛」として河川・湖沼・海域別に環境基準が定められた。水道水質基準は、白濁という外観上の支障を防止する観点から1mg/l以下と定められている。大気関係では、労働現場の作業環境濃度としてクロム酸亜鉛や塩化亜鉛など許容濃度が示されている亜鉛化合物がある。

一酸化炭素

2017-12-21 15:10:05 | 日記
一酸化炭素は、無味、無臭、無色、無刺激な気体で、炭素を含む物質の不完全燃焼により生成する。化学式はCO、分子量は28.01、融点は-207℃、沸点は-190℃。
 環境中の主要な発生源は自動車排出ガス。この他、火災や喫煙中のタバコなどによっても発生し、体内に吸収される。ヘモグロビンとの親和力が酸素の240倍も強く、肺に吸入されると血中のヘモグロビンと結合(カルボキシヘモグロビンCO-Hb)し、血液の酸素輸送能力を減少させ、体内組織細胞の酸素欠乏を招く。
 非喫煙者の正常なCO-Hbは0.5%程度であるが、これが2%程度になると人体に影響が現れ始める。その影響を生じさせない汚染レベルとして、1970年2月に環境基準が定められ、「8時間における1時間値の平均は20ppm以下、24時間における1時間値の平均は10ppm以下」とされている。これを上回る高濃度の汚染に曝されると、中毒症状として、頭痛、めまいから始まり、意識障害、さらには死亡に至ることもある。

中皮腫

2017-12-21 15:07:59 | 日記
肺、胃腸・肝臓などの腹部臓器や心臓は、それぞれ胸膜、腹膜、心膜に包まれており、この膜の表面を覆っている中皮から発生した腫瘍(体細胞が過剰に増殖する病変のこと、癌(がん)もその一つ)を中皮腫と呼ぶ。
中皮腫には良性のものと悪性のものがあるが、悪性中皮腫はかなり希な疾病であり、その発症にはアスベスト(石綿)が関与していることが多いといわれる。職業上の暴露事例では、暴露されてから中皮腫が発症するまでの潜伏期間は最短でも11年であり、平均では35?40年と極めて長いという特徴がある。中皮腫の発生部位としては、胸膜が圧倒的に多く、次いで腹膜で、心膜と精巣鞘膜にも僅かながら発生の報告がみられる。
厚生労働省労働基準局長通達(平成15年9月19日付け基発第0919001号)は、石綿との関連が明らかな疾病として石綿肺、肺がん、中皮腫などを挙げ、その認定基準を示している。