低周波空気振動

2017-01-09 09:49:42 | 日記
工場や交通機関から発生して、人の耳には感知し難い低い周波数(0.1Hz~100Hz)の空気の振動のことで、「低周波振動」、「低周波音」とも言う。特に人間の耳に聞こえにくい20Hz以下のものを超低周波音としている。
 低周波空気振動に関する苦情としては、“障子がガタガタする”、“眠れない”、“考え事ができない”、“頭痛がする”等がある。
 発生源には、コンプレッサー、ブロワー等の工場施設、船舶・鉄道等の交通機関、橋梁や道路等があげられている。
 環境省は、2000年に「低周波音の測定方法に関するマニュアル」を発表し、実態調査を実施、また2004年には物的苦情と心身による苦情の参照値を出している。それによると物的苦情は5Hzでは70dB、20Hzでは80dBで、心身の苦情は10Hzでは100dB、20Hzでは95dBで苦情が生じるとしている。

一酸化炭素

2017-01-09 09:48:20 | 日記
一酸化炭素は、無味、無臭、無色、無刺激な気体で、炭素を含む物質の不完全燃焼により生成する。化学式はCO、分子量は28.01、融点は-207℃、沸点は-190℃。
 環境中の主要な発生源は自動車排出ガス。この他、火災や喫煙中のタバコなどによっても発生し、体内に吸収される。ヘモグロビンとの親和力が酸素の240倍も強く、肺に吸入されると血中のヘモグロビンと結合(カルボキシヘモグロビンCO-Hb)し、血液の酸素輸送能力を減少させ、体内組織細胞の酸素欠乏を招く。
 非喫煙者の正常なCO-Hbは0.5%程度であるが、これが2%程度になると人体に影響が現れ始める。その影響を生じさせない汚染レベルとして、1970年2月に環境基準が定められ、「8時間における1時間値の平均は20ppm以下、24時間における1時間値の平均は10ppm以下」とされている。これを上回る高濃度の汚染に曝されると、中毒症状として、頭痛、めまいから始まり、意識障害、さらには死亡に至ることもある。

砒素

2017-01-09 09:46:27 | 日記
砒素は硫ひ鉄鉱(FeAsS)などとして産出する。高純度砒素金属は半導体の原料となる他、無機砒素は木材の防腐、防蟻剤、触媒、脱硫剤、ガラス脱色剤などの用途がある。
温泉水など火山地帯の地下水では砒素濃度が高いものがあり、非鉄金属精錬所、石炭火力発電所、地熱発電所などが環境汚染の発生源となることがある。
自然界では、無機砒素のメチル化が生ずる。海洋生物中の砒素含量は陸上生物に比べ10倍から1000倍高く、特に海藻類では高いものがある。その砒素のほとんどは毒性の低いメチル化砒素として存在する。
無機砒素には3価と5価のものがあるが、3価のものが毒性は強く、亜砒酸(As2O3)による中毒事件は多い。また、鉱山による環境汚染が原因の慢性砒素中毒が、宮崎県土呂久鉱山周辺及び島根県笹ヶ谷鉱山周辺で発生し、公害健康被害補償法(1973)に基づく指定疾病に指定されている。水質及び土壌の環境基準、水質汚濁防止法(1970)の排水基準がある