ランシモ

ランニングからツチノコカメラや時事まで興味あるすべて

仙丈ヶ岳から間ノ岳、北岳トレイルランニング

2013-08-05 17:46:57 | トレイル・ランニング

毎年、夏はアルプスか八ヶ岳のような高山をトレイルランニングしています。

130803m4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本第二の高峰北岳をトレランです。

もっとも岩場の登りがあるから、アルプスではランニングは無理ですね。速歩ということでしょう。

この写真を撮ったのが8:30前で正面の北岳山頂についたのが1時間半あとなので、山頂付近は雲の中に入り視界が50mほどになった。いかに、山では早出が必要かと言うこと!

7:00ぐらいに山頂につければ、空気が澄んだ朝日(斜光)のキレイな風景が広がっています。

コースは行き当たりばったりで、いろんなプランを用意していた。

第一案

南アルプスの北沢峠の山小屋に宿をとれれば、その日は甲斐駒と仙丈岳往復。翌日もう一度仙丈岳を登って仙塩尾根を両俣に降りて、北岳に登り返しそのまま広河原に下山。このプランの問題は仙丈を登り返す無駄がひとつ、両俣から北岳へは40年前に一度だけコースを取ったことがあるだけで現状を知らない。

第二案

仙丈岳の3つある山小屋のどれかに宿泊の予約をして、甲斐駒に登ってきて仙丈岳の小屋に泊まる。翌日、仙塩尾根を延々と下って両俣経由で北岳へ向かう。山小屋に電話したところ、こんなに登山者が多く押しかけたのは初めてだというくらいで、仙丈岳の中腹と頂上の山小屋は満員で断られた。ちなみに北沢峠の長衛小屋は空きがあったが、なんとなく前へ進んだほうがベターと感じてパスした。

第三案

第1日めは仙丈岳を超え、それだけでも4時間近くかかる千塩尾根を下り両俣にはいる。両俣は電話が通じないので泊まれれば、翌日に北岳から広河原に抜けようと考えていた。泊まれなければ野呂川源流に沿って林道まで2時間歩いて出る。翌日はケセラセラ、夜叉神峠から鳳凰三山にでも行くか、広河原から北岳ピストン。

ところが両俣小屋に泊まれたが、北岳ルートが数年前から崩れて使えなくなっていた。いわば廃道になったよう。両俣から残されたルートは、三峰岳(ミブダケ)2,999m、間ノ岳3,189mを回って北岳にいたるルート。遠回りですが、これしかルートがなかった。まーーー甲斐駒が3000m峰の間ノ岳になっただけなんで、十分すぎるかなーーー。

結局は第三案のルートになりました。

持ち物は単純なトレイルランニングの荷物じゃありません。縦走ランニングになるともう少し荷が増えます。

2Lのペットボトル2本(ポカリスエット)
雨具上下
ウインドブレーカーのズボンだけ
長袖
パンツ替え
帽子
地図
方位磁石
軍手
鈴2個
タオル
歯ブラシ
テッシュ4セット
LEDヘッドランプ+LEDスポットランプ
カメラ(防水コンパクト)
替えの電池(単三本、カメラ用電池1個)
携帯AU(使えなかった、ドコモでもダメ)
食糧(パン2個、赤飯パック2個、おにぎり1個、バー2本、お菓子2袋、チョコ1個、飴15個(塩とレモン)、塩タブ1個、粉末ポカリ2袋)
お金は適当に(山小屋は一泊8000円~9000円) 

ザックは登山者としては小さいが10kgあたりではないか。ピストンだったら水と少量の食料とウエアーでいいが、トレランでも縦走になると泊まりを考えざるをえない。登山者に比べて衣服の量が断然少ない。それは超健康体を前提にしているので薄着で通します。ウインドブレーカーは雨具で兼用、着替は無し。この日は暑くなかったので、1日水2Lで過ごせました。両日で4Lでちょうどだった。随時水場で補給だった。 

登りは歩きで下りのみランニングだから、スカイウオーカーでたまにスカイランナー。

仙丈岳への登りは急登から始まります。森林限界2800mを超えるあたりから傾斜が緩やかになって視界も開けます。雲上のトレランが仙丈岳頂上付近ではできます。

130804s1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

振り返ると甲斐駒のコブ摩利支天がよく見えた。

数年前にここを下ったときは良い感じで駆けくだった。

仙丈岳のカールが見えてきたら、あたりは這松になって急に視界が開けます。振り返ると甲斐駒ケ岳や鳳凰三山、アサヨ峰、大きな仙丈岳の右に北岳、間ノ岳、農鳥岳と白鵬三山がどーんと遠望できます。

130804s2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雲の合間から北アルプスの槍や補高が、中央アルプスの木曽駒などがチラッと見えました。

130804s3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙丈岳のカールの底に頂上小屋があります。すぐ脇に水場があって、どこから水がコンコンと湧いてくるのか不思議だ。南アルプスでは3000mあたりだと残雪があるんですねー。

130804s4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから行く仙塩尾根方向です。手前のピークが大仙丈岳2999m。あれを延々と降りていきますが、馬鹿長いので通称バカ尾根とも言われます。尾根歩き(下り)だけでランナーなんで速歩で4時間。

130803m2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9時過ぎでまだ晴れていますが午後に近づくと雲が上がってきます。山の行動は超早めです。基本は2時には終了予定で行動です。

130804s5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雷鳥がいたるところにいた。あまり人を怖がらないので1m先をちょこちょこ歩いていたりします。つがいでいることが多い。

森林に入る前は、こんなガレたところがルート。今更ながら痩せ尾根ですね。結構な急斜面で落ちたら怖い。 

尾根が森林地帯に入ると森の妖精が出てきそうなくらいうっそうとしている。通る人が少ない、、、今日のような年間のピーク日で往復で20人に満たないと思う!

130804s9

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒木の多さは、障害物ハイキングと思えるほど。

木が倒れても手が入れられないのだな。

 

ルートが倒木でふさがっていることもよく有り、迂回していきます。倒木は濡れていることがあって、上に乗って通過しようとすると滑って大怪我をする可能性アリ。こんな所で大怪我をしたら、ヘリコプターで救出ですが、それまですごい時間がかかります。なので、倒木は上に乗らずに跨いで尻で通過するのがベター。

遭難はルートミスが一番ですが思わぬ怪我で動けなくなることがある。骨折や足をくじくだけでアウトですから。

130804s8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒木は朽ちてやがて土に還っていく。これも地球の自然サイクルの一環です。

 

ぬるぬるしたキノコが木の養分を吸い取って朽ちさせていく。やがて堅かった木が柔くボロボロになる。

130804s10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頂き物のブルックスのシューズもだいぶヘタってソールのグリップが落ちたようです。

帰ったら新しいアシックスのトレイル・シューズを買おう。

130804s20

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両俣小屋は1979年に立て替えたそうです。私が学生の頃に訪れた、超古い山小屋が懐かしい。その頃、東北の山に行くと、こんな小屋がまだあったのというくらいの家屋があった。岩と生木と一体になったような原始の家屋が残っていた。写真に撮っておけば良かった。日本の文明開化以前の建物のようだった。

それに比べると、今の両俣小屋はさっぱりと整理されている。

山小屋の中は南アルプスの標準的な作りです。北アルプスや八ヶ岳の小屋は規模が大きい。

入ると真ん中に土間があり、左右に客室がある。客室といっても個室ではなく、ただの板張りである。階段で2階の屋根裏部屋に行きます。そこに最初から布団枕が並べてある。一人のスペースは1畳はない。2皆部屋は天井が低くて暖かい。

130804s18

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外から入ってすぐ。正面が炊事場で宿泊客はここで食事をとる。全員いっぺんには食べられないことがあります。たいてい、何回かに分けて食事する。

夏ですがストーブに火はがついていた。

130804s15

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2階部屋のようす。真ん中の階段が左右2つありました。階段が2つあると、人の頭を超えていかなくて済みます。

130804s12

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は13時頃についたのでまだ誰もいなかった。といっても、この時間、これから三峰岳、間ノ岳、中白根、北岳を超えて広河原まで行く気力はない。距離を踏むのが目的じゃないし、山の清々しい空気と光を感じたいもの。

 

暑くはなかったし、それほど水も飲まなかったけど、汗はかいています。真ん中にタオルやシャツを干すロープがある。

1日目
北沢峠~仙丈岳(3,033m) 2:30
仙丈岳~両俣           4:00
両俣から北岳への直登ルートが崩れていて間ノ岳を大回りするコースに変更。北岳へは遠くなりますが3000m峰をもうひとつ登れるのでよし。それしかルートは無いし。

2日目
両俣~三峰岳(2,999m)   2:40
三峰岳~間ノ岳(3,189m)  0:40
間ノ岳~北岳(3,193m)    1:30
北岳~広河原           2:30

 

笛吹川、釜無川、野呂川が合わさって富士川となり太平洋に注ぐ、野呂川の源流がここにあります。北岳の水と間ノ岳と三峰岳の水を集める。源流といえ3000m峰が鎮座する大きな山塊なので水量は豊富です。水の綺麗なことは最高レベル。

上流に何もないしあるのは巨大な3000mの山々だけ。しかも高山に降る雨の量は多く、源流近くでも怒涛の水量で冷たくて気持ちが良い。

実は、両俣小屋は登山者は僅かで、宿泊者のほとんどが釣り人。なんでも、ここの釣りはキャッチ&リリースだ。

130804s13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨が降ったら恐ろしい急流になるだろう!

いつぞや仙丈岳に豪雨と雷をついて登ったが、渓流沿いが怒涛の滝の連続になっていて腰が引けたことがあった。

130804s16

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山小屋の夕飯は早い。5:00に出たのがこれです。お野菜の天ぷらとハンバーグ、マヨネーズ和えのキャベツ、お新香類とお味噌汁。普通ご飯のおかわりをいただき、お茶を一杯飲んで水分補給。これが翌日に効くんだな。

130804s21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日はもういちど仙塩尾根に登り一路、三峰岳へ向かいます。三峰岳で間ノ岳と熊の平経由、塩見岳に分かれます。ランナーだったら、その日に塩見岳に入れるだろうが、それなりの距離があります。 

私は三峰岳から間ノ岳に向かう。

130804s22

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梢の間から昨日走破してきた仙丈岳の全貌が見えました。

仙丈岳の右側は小仙丈で雲上のトレランができます。

130804s23

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに登ってきました。2800mを超えたのでしょう。這松地帯になって見晴らしが良くなった。仙丈岳も遠くなりました。手前から仙丈岳まで尾根が続いています。右側が野呂川源流。通常の登山者はここを10時間以上かけて下って登ってきます。両俣は尾根の一番へこんだところを右に下る。

右遠くのピークは甲斐駒(2967m)

この写真右手に黒々と間ノ岳と北岳があります。農鳥岳は全貌がよく見えた。有名な農取小屋の赤い屋根も間近に見えた。ここからは熊の平の小屋も低く見えました。

130804s24

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

間ノ岳に向かうパーテー。登山者はゆっくり歩くのであっという間に追いつくので、お礼を言って足早に抜きます。安全なところですれ違ったり、追い抜くのがマナー。

130804s25

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三峰岳山頂

見晴らしが良いのにビックリ。2,999mの標高があるので立派なピークですが、いかんせん間ノ岳や北岳へ登る途中なので、私の頭の中にも無かった。

ここは南アルプスの北岳を主峰とする北部と、赤石岳と悪沢岳を抱える南部南アルプスを見渡せる、貴重なピークです。

130804s26

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岩陰に咲く高山植物もきれいでした。一眼レフは持参しないので、ぼかして撮ることはできない。

130803m3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だいぶ間ノ岳に近づいたところです。この辺の這松地帯がスカイランナーにとって一番爽快なところ。

尾根筋の倒木地帯は暗がりウオーカーですから。

表ルートも良いけど最近は人生裏ルートを行くことが多い。このルートはメインの1/1000ぐらいの人しかいません。

ここから間ノ岳頂上までは登りで20分ぐらい。頂上には人がいっぱいいて見ているかもしれないので、ここはランナーなら気力を絞ってランニングです!

かっこが大事です!

130804s28

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3,189mの間ノ岳着。

両俣小屋を4時50分にでて、間ノ岳に8時15分着だった。3時間25分ですね。だいたいコースタイムの半分かな。

遠くはこれから行く北岳がすくっと形が良い。

昨年夏にトレラン縦走した早川尾根は北岳の向こう側。

間ノ岳の頂上には高校生の山岳部の連中がいっぱいで賑やかだった。

この時間はまだ遠景が見渡せたが、9時過ぎになるとあっという間に雲が上がってきて、視界がなくなった。いつでもどこでも高山は朝の9時までが勝負。

130803m4_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全景が見えるアングルで撮ってもらいました。南蛮連合のロゴが必要でしょ。途中で南蛮連合を知っていますというトレランに会った。

北岳は眺めていい山です。

南アルプスの山々の中では一番人気です。理由は2つあり、ひとつは日本第二の高峰ということで、2つめが広河原からだとランナーなら一日で往復できルコト。わりかしアプローチが短い山なのです。ランナーならば朝早出したら広河原から奈良田まで縦走ランニングもできます。これは相当の総力がないとお勧めしませんが、コース上に5箇所か山小屋があるから、天候の急変があったら泊まればいいかも。

広河原から北岳方向の往復トレイルランニングだと、走者の力量で北岳で戻るか、間ノ岳まで行くか、強者だったら農取岳まで行くかいろいろ調節できます。力量と天候、時間を考えてチョイスできます。北岳から間ノ岳往復だと3時間、さらに農鳥岳まで間ノ岳から往復だと+3時間見ておいたら充分かな。距離が延びたら足が疲れて遅くなることを加味しなきゃいけない。

北岳山頂の写真がありません。あっという間にガスが上がってきて、何も見えなくなりました。それは山頂だけで100mも下ればガスはなくなる。さすがに日本で2番目の高山です。

130804s29

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広河原への下山は私はいつも白根御池小屋へコースを取ります。どちらも狭いのでランナーは登山者に気を使ってください。登山者優先です! 

この日は、8月の第一週の土日ということで、芦安、広河原、北沢峠始まって以来というくらい入山者が押しかけた。役場の方もバス会社の方もてんやわんやでした。今年の登山ブームはすごい。
芦安から先はマイカー規制なのでバスに乗り換えますが、登山者が多すぎて始発バスから10台運行だった。その混雑の中で、広河原のバス停前で南蛮連合のYukikoさんにばったり会った。富士山効果なのか登山者と、特に若者が急増した感じを受けました。学生パーティーが多かったのも、夏休みだけだったのかもしれないが。

この日は北岳稜線小屋も肩の小屋も、宿泊客の寝るスペースが小さかったろう、一畳に4人ぐらいになることもある。ギュウギュウ詰めで隣が女の子だったらいいけど、臭いオヤジだったら嫌だもん。

同業あい嫌うっていうやつですか。

 

130804s31

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12時45分の広河原からのバス待ちの列。芦安まで1時間立っていた。

最近北アルプスに行っていないなー。

夏は海か、離島もしくは高山がいいなー!

2013年08月03日 北沢峠から仙丈岳、間ノ岳、北岳トレイルランニング
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20130805

2012年07月29日 夜叉神峠、鳳凰三山、早川尾根で北沢峠までトレラン

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20120729

2009年08月10日 はるかなる聖岳、、、赤石岳からトレラン
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090810

2009年08月17日 甲斐駒ヶ岳、黒戸尾根トレイルランニング
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090817

2009年08月02日 甲斐駒&千丈ヶ岳トレイルランニング
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090802

2008年07月21広河原から北岳、間ノ岳を越えて農鳥小屋まで

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080721

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 都内マラニックは楽しい | トップ | じゃこ天、愛媛の宇和島名物 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

トレイル・ランニング」カテゴリの最新記事