つちのこカメラ1
NIKOREX 35
引っ越す時に姫にあやうく捨てられそうになった、つちのこカメラーズです。生きながらえて良かった!
スペースに余裕があったので、玄関の靴箱に並べてみました。
1930年~1990年に製造されたカメラです。私はライカマニアのように高額なものは集めません。メーカーも決めていませんが完全作動品ばかりです。購入費より修理費が数倍高くなるのはいたしかたありません。車や工芸品に比べたら可愛らしいマニアだと思います。
私が高校生の頃に買ったオリンパス・ペンは6000円でありながら素晴らしい描写でした。6000円はその当時としても破格の安さでしたが、高価なニコン、キャノンに負けないどころか、ハーフサイズながら大伸ばしにたえる切れ味の良いレンズでした。
ニコレックス 35
レンズシャッターの一眼レフです。シャッターを切るとファインダーは真っ暗になります。ハッセルブラッドなどと同じ機構です。ミラーはシャッターをチャージすると復元、いわゆるクイックリターンではありません。
レンズ交換ができないので、コンバージョンをレンズの前につけ画角を変えます。
角ばった外観、1kgぐらいある重量、小さなファインダー、セレン式露出計を内蔵していますがファインダーの中には表示がありません。
この当時すでにニコンFがありましたが、その廉価版をニコンが作ると不細工なものに。デザインと呼べるような代物ではない所がまたニコン・マニアの心をつかみます。
真四角なボディー。無骨な作動。小さいファインダーと文字。
ミラーショックは大きめ、当時はダンパーなどなかったのか?
ファインダーの位置がカメラ最上部より下にある。ペンタプリズムではなく鏡で作った5角形です。カメラ上部の大きなマッスは露出計。
昔の日本光学のマーク
シャッターをきめ絞りを動かして定点に針を合わせると露出が合います。カウンター表示ともに小さいし見難い。
レンズ先端から、ASA感度(現在はISO)、の小さなメモリ。小さくて人間工学など無かった時代の製品です。シャッター、b、1,2、、、500まで。絞りf2.5、、、f22まで。
ボディーにいちばん近い処にピントリングがある。距離表示は露出計の頭がかぶさっているのでよく見えない。こんなことあるのーーー!
全て完動でした、ストロボ同調もOK。
レンズはきわめてキレイで、カビ、チリの混入など全くなし。
40年ほど前のカメラでこんなにキレイなのは初めてです。
F2,5なのでレンズは小さい。フィルターは40,5mm径。
このニコレックス35は正月に和歌山の白浜、那智勝浦、新宮と旅行した時に、新宮の駅前にあった小さなカメラやさんで見つけました。
コレが新品で売っていた頃は、私には有史以前という感覚です。物心がまだなかったと言うこと。ニコンは高嶺の花で、ニコレックスにしても買うなど考えたこともありませんでした。
ファインダーの位置がレンズの軸を外れているので、なんとも奇妙な感覚です。しかも普通の一眼レフに比べると下にある。
ガラスのプリズムを使っていないので、こんな芸当ができるのだ。
カメラ上部の大きなマッスは何がはいっているのか。
フィルムいれは普通。
ミラーはクイックリターンじゃないので、フィルム巻上げをすると上に跳ね上がったミラーが降りてくる。
今の状態はシャッターを切ったところ。これから巻き上げるとミラーと遮光板が降りてくる。
レンズシャッター一眼レフは、構造が難しいので、なかなかクイックリターンにならなかった。
それでもレンズシャッターにこだわったのはなんだろう。
ハッセルブラッドもレンズシャッターだったんで、同じような構造でした。
遮光板が降りています。フォーカルプレーンがありません。
このボディーは作られた40年前の状態をよく保っています。シャッター、絞り、ミラー全て完璧なつちのこカメラです。
紀伊半島の新宮にあったカメラやさんで見つけました。よっぽど大事に扱われていたのだろう。
買値は2万5千円でしたが、完全整備に4万円ほどかかりました。
Nikon F MDの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080224
Nikon F3 MDの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080919
Nikon FM ポラボディーの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070804
Nikon FE2 の記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080510
Nikkorex Fの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090530
Nikkorex 35の記事は