次に向かったアカデミア美術館、ミケランジェロが多くのギャラリーを引き連れているらしく長蛇の列。
それに、「街歩きにも」「少し疲れた」ことだし、このあたりでシリーズの初稿、<花の街>へと話を戻し、ウフィツィ美術館に入ることに。
イタリアの至宝、ウフィツィ美術館。
メディチ家初代トスカーナ大公のコジモ1世の治世下、16世紀のイタリアで活躍した建築家ジョルジョ・ヴァザーリの設計で、1565年に竣工したという。
<ウフィツィ美術館自画像展>でも書いたが、通称「ヴァザーリの回廊」なども手がけている。
画家でもあった彼、当時のイタリアの著名な芸術家と作品を集成した、「美術家列伝」の著者としても広く名が知られている。
ウフィツィ、英語でオフィスの名が示すとおり、元はフィレンツェ政府の行政機関を集めた執務室だったそうである。
収蔵する作品は、メディチ家歴代の美術コレクションを主体とし、ルネサンス・文芸復興の発祥の地に相応しい貴重なコレクションとして、イタリア美術界にとどまらず、世界的にその評価は高いといわれている。
時間軸は02年、3年振りのウフィツィ美術館をベースに、初めて訪れた時のことを交えながら歩いてみたい。
シニョリーア広場から美術館へ向かったが、殆ど人の姿が見えず、ホテルを出るのが少し遅れたのが返って好い結果になったようだ。
チケットを買い一番奥にあるエレベータ・ホールに向かった。
他の客の姿は見えず、「シニア専用」「違うでしょう、スタッフ専用!」のエレベータで、厚かましくも3階の絵画館に向ったのは前回と同じ。
美術館は、東側の棟と彫刻ギャラリーのロッジア・デイ・ランツィ(写真上)がある西側の棟を、アルノ川に沿って回廊で結ぶコの字型の建物。
中庭では、柱に穿たれた中からイタリア・ルネッサンスの巨人、ダ・ヴィンチ(写真下左)、ミケランジェロ(写真下右)、ラファエロなどの像が迎えてくれた。