パピとママ映画のblog

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LOGAN/ローガン★★★★★

2017年06月01日 | アクション映画ーラ行

「X-MEN」シリーズの中でヒュー・ジャックマンが17年にわたって演じてきた人気キャラクター“ウルヴァリン”の最後の戦いを描くヒーロー・アクション。治癒能力を失い、老いから逃れられなくなったウルヴァリンことローガンが、絶滅寸前のミュータント唯一の希望となる少女を守るために繰り広げる壮絶な死闘の行方を、迫力のアクションとエモーショナルな人間ドラマで描き出していく。共演はパトリック・スチュワート、ダフネ・キーン。監督は「ウルヴァリン:SAMURAI」に引き続き、「ニューヨークの恋人」「3時10分、決断のとき」のジェームズ・マンゴールド。

<感想>ヒュー・ジャックマンがX-MENの中心メンバー、ウルヴァリンとして活躍するようになって17年、シリーズ9本に皆勤しているのも彼だけだから、本当にお疲れ様と言ってあげたいです。無敵の強さを誇ったヒュー・ジャックマン扮するウルヴァリンが、かなり老けてボロボロの年老いた男として、登場することにまず驚く。

これまでのシリーズ作であれほどに存在感を誇っていたミュータントたちは絶滅寸前であり、ウルヴァリンは旅重なる闘いで疲れ果ていて、死も意識した生身の人間として描かれているのだ。彼は19世紀初頭生まれと言うことになっているから、2029年で200年も生きたことになる。どんな大怪我からも回復できる驚異的な治癒能力を持っていたから老化も遅かったのだけれど、さすがにその能力にも衰えが来る時がきたわけ。
だから、今回の狙いは、超人ウルヴァリンではない“人間”のローガンとして描いている。ミュータントの大半が死滅した2029年と言う設定で、ローガンの能力が爪で切り裂くことだけだから、確かに派手な展開にはならない。舞台となるのも荒野ばかりだし、メキシコ国境から、カナダ国境を目指すロードムービーとして描いているし、西部劇的なムードを意識して取り入れているのも確かであります。とある有名な西部劇映画に対するオマージュも入っている。

さて物語は、リムジンの運転手として日銭を稼ぎ、高齢となったプロフェッサーX(チャールズ)と、街はずれにある廃工場でひっそりと暮らす、こんな設定は前代未聞である。あのプロフェッサーX(チャールズ)もすっかり老け込んで、要介護の老人にナッテイルのがショックだった。自分の能力の暴走を抑えきれずに、過去の過ちの悪夢にうなされる日々。

まさか、X-MENのリーダーがこんなになっちゃうんだと思うと悲しくなる。そこに同居しているミュータントのキャリバンは、吸血鬼のように太陽光を浴びると体が溶けると言う弱点がある。暴走集団に太陽を浴びせられて死亡。

ところが、スーパーヒーローに負けず劣らずの強いヒロインが登場するアメコミ映画もこれまでになかったはずだが。ある日、ガブリエラという女性が現われ、ローガンは謎の武装集団に追われるいたいけないローティンの少女、ローラ(ダフネ・キーン)を託され、カナダ国境のノースダコタまで送り届けてほしいと依頼される。

チャールズと3人で逃亡の旅に出るが、ローラこそ、世界の未来を握るミュータントであり、驚くべき戦闘能力を誇るミュータントなのだ。大地を駆けめぐり宙を舞い、ウルヴァリンのような同じ爪を武器に持ち暴走集団を圧倒させる。狂気に満ちた暴走ぶりに驚かさせます。いろいろとトラブルを起こす野生児でもあり、ダフネはイギリス人とスペイン人の間に生まれ、TV出演の経験はあるけれど、新人離れした演技でこれからの活躍を期待させてくれる子役スターの登場でもある。

ローガンもチャールズも最後の力を振り絞って、強大な敵と戦うことになる。最初は打ち解けなかったローラと、ローガンたちが次第に家族のような絆を強めていくところとか、どん底の状態にいた男たちが立ち上がろうとするところなどは、今までのアメコミ映画にはないエモーショナルな見せ場があって、すごっく感動しました。

そんな自分の娘のようなローラを守るローガンは、かつてのような無敵のスーパーパワーを失っているから、戦うごとに傷つきボロボロになっていく。そんな悲壮感漂うヒーロー映画も珍しいと思う。そのローガンの痛みが観客に体感的に伝わって来るのは、やっぱりヒュー・ジャックマンの力だと思う。
アダマンチウムの移植を受けた際に付けられたコードネームが、“ウルヴァリン”であり、この時の戦いで過去の記憶を喪失。だが、“ローガン”と書かれた認識票を持っていたのでローガンと名乗るようになったのですね。

まず、DNA提供でX-24が登場します。ヒュー・ジャックマンが、若い2世と老いぼれたローガンの二役を演じるところもあります。ローラは別名をX-23といって、実はローラは、ウルヴァリンの23番目のクローンなんですね。
本作にX-24が登場して、若い男で成功したからX-23の少女は、処分しろということになり逃亡するローラ。

カナダ国境近くの砂漠で、ミュータントの子供たちが潜んでいる小屋が見つかるも、そこも敵の監視するドローンで見つかってしまう。
クライマックスに向けて、あのプロフェッサーX(チャールズ)の死と、人間になったウルヴァリンの最後が描かれ、娘のローラに“パパ”と呼ばれて、つい涙が出て来るのは、しょうがないですね。ローガンの最後を見届けてしまうのは、本当に惜しいし、涙が零れるも、これも仕方のないこと。
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