パピとママ映画のblog

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パパが遺した物語 ★★★

2015年10月07日 | アクション映画ーハ行
『レ・ミゼラブル』のラッセル・クロウとアマンダ・セイフライドが共演し、小説家の父親と愛する娘との関係を過去と現在を交錯させながら描いたドラマ。心に傷を負いながらも娘との生活を立て直そうとする父の葛藤と、トラウマを抱える娘の姿をつづる。監督は、『幸せのちから』などのガブリエレ・ムッチーノ。ダイアン・クルーガーやオクタヴィア・スペンサーといった実力派キャストが出演。孤独なヒロインの苦悩と父との絆に心を打たれる。
あらすじ:1989年のニューヨーク。小説家のジェイク(ラッセル・クロウ)は妻の死で心に傷を抱えながら、男手一つで幼い娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)を育てていた。さまざまな問題が降り掛かる中で、彼は自分と娘の物語の執筆を進めていた。25年後、心理学を学ぶケイティ(アマンダ・セイフライド)は、ある出来事により人を愛せなくなってしまっていた。そんなある日、父のファンだというキャメロン(アーロン・ポール)と出会う。

<感想>時を超えて結ばれた父親と娘の絆を描くヒューマンドラマであります。交通事故で妻を亡くし、自らも長期入院することになった小説家のジェイク、その幼い娘のケイティ役のカイリー・ロジャーズの可愛らしいことといったらない。彼女の喋り方や仕草に、ママのことを話す時の泣きじゃくる様子につい涙を誘い胸が熱くなります。

その子役にそっくりな成長したアマンダ・セイフライドが、自分を解明するために心理学を専攻しているはずなのに、自分の心の不安を抑制できずに、夜な夜なバーで行きずりの男と愛のないセックスを繰り返すのはどうかと思った。
この時を隔てた二つの物語が並行して展開していきます。娘のトラウマが徐々に明かされていくストーリー・テリングですが、当然ながら現在と過去の娘は別人が演じているわけで、最後までいっても溶け合わないのだ。

父親役のラッセル・クロウが苦悩の演技と事故による発作の芝居が本格的すぎてまるでホラーのよう。その彼が、本にサインできなくなる、手の麻痺の発作の演技は真に迫っていました。
異常なくらい密着して生きていく父と娘。

亡くなった母親の妹役にダイアン・クルーガーが扮しており、豪邸に住んでいて2人の息子にも恵まれている。ジェイクが入院している間の1カ月間を、娘のケイティを預かりすっかり可愛くなり自分の娘に、養子縁組をしたいと申し出るのだ。

それで、裁判になるも、弁護士費用も払えない父親。小説が書けなくてお金が入らない。そういえば、ジェーン・フォンダが編集長として出てましたね。娘と一緒に遊ぶ時間もなく、しかしそうかといって娘を手放す気持ちにはならないのだ。
そうこうしている内に、養子縁組の裁判で相手の妹の夫が浮気をしていて、その女が妊娠をしていることが発覚。それで、妹夫婦は離婚して、娘の養子縁組の裁判は終わりとなる。金持ちだからって、娘が引き取られて幸せになるとは限らないのだ。

ですが、父親の小説「父と娘」が受賞した時にはすでに亡くなっていた。父親は交通事故の後遺症でトイレで発作を起こして、後頭部を打ち死亡してしまうのだ。授賞式での、まだ幼い娘ケイティの可愛らしいドレス姿にも涙が。

成長したケイティが、何かのトラウマで口をきかない黒人の女の子ルーシーを、心理学の授業の一環として受け持つのだが、中々上手く口を開いてくれない。先生は「あなたでは、もうらちがあかない」と、違う先生に頼もうとするも、ケイティが努力をして、子供の頃自転車乗りを教えてくれた父親との交流を思いだし、公園で自分の小さい時のピンクの自転車で、乗り方を教えるシーンとか。女の子が初めてケイティに、口を開いてくれる嬉しさは、観ている側にも伝わってくる。

ですが、トラウマを抱えた娘が成長し、父親の愛情不足?または情緒不安か、せっかく自分を愛してくれる男性が現れたのに、寂しくてなのかいつものように真っ赤なドレス姿でバーに出かけて、男を引っかけて寝てしまうのはどうかと思います。
その青年も父親の小説のファンだというだけで、作品のどこに魅かれているのかが不明でしたね。仲良くなって、青年の両親に逢いに行こうというのを断るケイティは、両親の揃った家庭には引け目を感じているのか?

それにしても、ヒロインがセックス依存症に陥っている設定と、現在の時間軸に、親との過去のエピソードを差し挟みながら描く編集に疑問が湧くのだ。父親と娘の究極のファザコン映画だからなのか、不特定多数の男性と肉体関係を持つ理由も、心理学を専攻しているケイティにしてはちょっと問題である。
それでも、相手の彼が寛容な男性で、一度は別れても、ケイティが謝りに行って、許して仲直りするのは良かったです。
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