旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

渡岸寺観音堂(向源寺)

2017年02月17日 | 旅 歴史
 滋賀県長浜市高月町渡岸寺に渡岸寺観音堂(向源寺)があります。
 渡岸寺観音堂のある慈雲山向源寺(こうげんじ)は、滋賀県伊香郡高月町にある真宗大谷派のお寺です。国宝に指定されている十一面観音像を有することで知られています。
 天平8年(736)、越の大徳泰澄が聖武天皇の勅願により、当時、都に流行していた疱瘡ほうそうの厄除け祈願をこめて十一面観世音を彫り観音堂を建立したのが開基だといわれています。
 その後効能があり流行り病は収まったそうです。そして十一面観世音は病除けの霊験あらたかな観音像として、信仰されるようになったということです。
 延暦9年(790)、比叡山延暦寺の開祖である最澄が、勅を奉じて七堂伽藍を建立し士庶の帰依を集めて栄えたそうです。
 元亀元年(1570)、浅井・織田の戦火のために堂宇は焼け落ちました。観音を篤く信仰する住職巧円や近隣の住民は、観世音を土中に埋蔵して守り抜いたそうです。この後巧円は浄土真宗に改宗し、今まであった光眼寺を廃寺とし、向源寺を建立したのです。
 明治30年(1897)、古社寺保存法に基づく第1回目の国宝指定の際、この十一面観音像は国宝に指定されました。高さ1.95m、平安初期の一木造で、井上靖の「星と祭」や水上勉の「湖の琴」などで、全国的に有名になりました。
 この十一面観音像は小面の配置に特徴があり、両耳の大きな耳とうがインドの西域の作風を伝えています。眉から鼻にかけての線は秀麗かつ気品に溢れ、腰を少し左にひねった肉付き豊かなプロポーションは、官能的でさえあります。

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