がんばれナラの木

震災にあわれた東北地方の皆様を力づけたくて
The Oak Treeを地方ことばに訳すことを始めました

仲間の声 5 2012.7.1-

2011年07月01日 | 仲間の声
<日付順に並んでいます>
7月29日 日本俳優連合による東日本大震災支援チャリティーイベントが行われ、「ドラマの方言を考える会」の皆さんが「ナラの木」の朗読をしてくださいました。高槻は午前の部に参加させていただきました。岩手水沢、福島会津、名古屋、京都の4つが紹介されました。撮影禁止だったので、写真による紹介ができないのが残念です。ほかにもアクションの演技やオークションがあったようです。朗読を担当された皆様、ありがとうございました。


7月21日 19日の発言を撤回します。さきほどNHKの「メルトダウン連鎖」を見ました。つっこんだ取材により、「安全など確認されていない。再稼働は疑問がある」と明言してくれました。少なくとも報道の良心が死んだという私の表現は間違っていたので、お詫びして撤回します。しかし、このすぐれた番組ではっきりしたのは、再稼働がまちがった決定だということです。当事者が言った不足の事態に直面して「腹に鉛が入った感覚」「日本がおかしくなると覚悟した」という表現にリアリティがありました。ただ、それだけに私の中に浮上するのは、なぜこういうことが今頃になって紹介されるのかということです。また、私の主観的な受け止め方ですが、出演した当事者が番組取材に応じた勇気、本当に恐怖を体験し、正直に語った誠意について評価できますが、去年の5、6月以降、どういう気持ちで過ごしてきたのだろうか、再稼働や値上げの議論をどういう感覚で聞いていたのかという疑問です。地獄を経験した人であれば、それこそ命をかけて再稼働はまちがっていると大声を上げるのではないかと思うのですが。でも、それは地獄を体験した「被害者」に対して酷なことかもしれません。

7月19日  東電の値上げが決まった。一家が月300円ほどの額という。まあコーヒー一杯分かという額である。
 私は納得出来ない。まず、値上げの理由である。震災の被害関係に使われるという。我々は被害者なのに、なんで加害者の尻拭いをしないといけないのか。まったく理解できない。私たちは東北の被災者の生活が少しでも楽になるのであれば、よろこんで経済的支援もしよう。だが、事故を起こし、その反省もせず、あろうことか自らのミスを値上げでカバーしようとすることには1円でも納得できない。
 それと同時に、事の決め方が納得できない。値上げ理由について利用者であるわれわれの意見は反映されないのか。10万人が反対行動をおこしていることは一顧だにされないのか。さらに、なぜこんなに速く決まるのか。地震が起きて1年半もたとうとしているのに、復興が遅々としている。日々の生活に苦しんでいる人がたくさんいて、即決すべきことに行政決断がおこなわれないままになっているために苦しみが続いている。そうであるのに、じっくり時間をかけるべき問題があっという間に決まる、これが納得できるはずがない。
  マスコミは値上げの報道をしたあと、1ヶ月300円あまりと付け加えるが、なぜそんなことを言うのか。「たいしたことないから、このくらいならいいか」と感じさせようとしているとしか思えない。国が国民の声を聞かないことを、毅然と批判し、この値上げは民意に反するという報道をしてしかるべきではないか。日本のマスコミの良心は死んだと思う。



7月16日 今日のニュースを見ました。人はここまで醜くなれるものでしょうか。「意見聴取会」とやらで、中部電力の職員のした発言。「放射能で死んだ人は一人もいない。このことは十年後も変わらない。」同業者である東電があれだけのことをしたのを知りながら、お詫びをする気持ちも反省もない。死ななかったから悪くなかったというのか。
 私は賛成はしないが、「豊かな」生活を維持するためには原発が必要という意見がある。石油資源よりは原子力のほうがよいという見解もある。同意はしないが、そういう発言はあってよく、見解の違いを埋めることもできるかもしれない。しかし放射能汚染をしておいて、人が死んでいないから問題はないなどという発言は許してはいけないと思う。麗しい阿武隈の大地とそこに生きる動植物を汚染し、そしてそこで代々暮らして来た人が戻ることのできない土地を作ってしまうという、とりかえしのつかないことをしたという事実を知りながら、「免疫学的明白な事実」という発言が許されてはいけないと思う。
 その人の不誠実も許せないが、この「聴取会」をランダム抽出と嘘を言って、市民から意見を聞いたことにして原発依存の正当化を図る政府は絶望的というしかない。10万人もの人が毎週反対運動をしていることに何の公式コメントをしない「民主国家」というのも聞いたことがない。


7月14日 昨日(7月13日)、日本俳優連合の「ドラマの方言を考える会」の6人の方に集まっていただいて、方言での朗読を録音していただきました。北から、岩手水沢(冨田祐一さん)、福島会津(河原田ヤスケさん)、静岡遠州(外海多伽子)、京都(小林由利さん)、福岡博多(隈本吉成さん)、大分(川野誠一さん)です、皆さん演技がお仕事ですから、簡単に練習しただけですぐに本録音に入り、いずれも感情表現の豊かなすばらしい朗読でした。本物の方言を聞くにつけ、改めて日本のことばの豊富さ、表現の豊かさを感じました。皆さんありがとうございました。
少し仕上げ作業があるそうで、それができたらこのブログに紹介したいと思います。


7月12日 6月2日に日本俳優連合の皆様の公演の一部で「ナラの木」の地方版を朗読していただきましたが、今度はもっと大掛かりなイベントがおこなわれます。すでに申し込みを締め切っていますが、7月29日に「(協)日本俳優連合 チャリティー・イベント東日本大震災復興支援2012」が開催され、このなかの『 方言の会 : 被災者に心を寄せて:方言でつなぐ詩の朗読・心のきずな 』というコーナーで「ナラの木」が朗読されることになったそうです。ありがたいことです。趣意はつぎのとおりです。

昨年3月11日に発生しました東日本大震災では、甚大な被害がありました。多くの方々が被害にあわれ、震災後一年以上経ちましたが、今なお厳しい状況が続いております。(協)日本俳優連合では、被災地の方々へ出来る限りの援助を行ないたく、組合員はもとより、関係各位の皆様のお力もお借りして、本イベントを開催させていただきます。

 時間というのは恐ろしい側面をもっているようです。どれだけ悲しみが深くても、どれだけ怒りが大きくても、時間がたてば弱まって行きます。だからこそ、決して忘れないのだという気持ちを確認し、こうして活動を続けることが大切なのだと思います。



7月9日 久世濃子さんからナラの木にまつわる話題について情報がありました。久世さんありがとうございました。

7月7日 スリランカの津波孤児からの励ましの手紙を紹介したことがありますが、今日同国のジャヤンタ・ジャヤワルダナさんから、ゾウに親を殺された孤児の支援活動について支援のお願いが届きました。ご協力願える方は「自然日誌たかつき」をご覧ください。

7月1日 オーストラリア在住のカロリーナ・ガリンデス=シルバさんから「7歳になった君へ」について感想をもらいました。

Dear sensei
The poem is beautiful. It's amazing how your grandchildren and the difficult situation Japan is going through have inspired you to write such deeply touching lines.

美しい詩ですね。お孫さんと日本の困難な状況から、先生はこんなに心に訴える詩がひらめいたんですね。びっくりです。

* カロリーナさんは高槻が東京大学に奉職していたときにベネズエラから留学していました。高槻

もっと読む[仲間の声」の7.1


7.1
Dear sensei,
First of all, thank you for writing and keeping us updated. I'm really sorry to hear that the situation is not good in Japan, I was hoping it would get better. I hope it will. I can't understand why build a new nuclear power plant, ????? (I'm doing the gesture of zenzen wakaranai", remember? lifting my shoulders a bit)
The poem is beautiful. It's amazing how your grandchildren and the difficult situation Japan is going through have inspired you to write such deeply touching lines. I've always known you're a very sensitiv and romantic and of course sweet and kind person, thank you for sharing your feeling and thoughts with us. I take it as a treasure.

Caro

先生
 まず、いつもお知らせありがとうございます。日本の状況がよくないのはとても悲しいことで、よくなればと思います。なぜ原発を作るのはわかりません。????(「ゼンゼンワカリマセン」を肩をすぼめてやってます、覚えてる?)
 美しい詩ですね。お孫さんと日本の困難な状況から、先生はこんなに心に訴える詩がひらめいたんですね。びっくりです。先生はいつも多感で、ロマンチストで、もちろんやさしくて親切なんですよね。先生が感じること、考えることを共有できてうれしいです。宝物にしますね。
 カロ

* カロリーナさんは高槻が東京大学に奉職していたときにベネズエラから留学していました。高槻

7.9
高槻先生

こんにちは。Wildlife-MLでナラの木の翻訳、いつも興味深く拝読させていただいています。ナラの木の詩とは直接関係ありませんが、ナラにまつわる神社とお守りがあるという話を聞きましたので、参考までにURLをお送りします。

乳神様 おっぱい守:http://www.mo-house.net/mitsuhata/index.php?ID=1621

それでは、今後ともよろしくお願いいたします。
久世 濃子(KUZE NOKO)

8.5
朗読を録音させて戴きました。パソコンを持たない方にとっては、大喜びでした。東北出身者が多数居りましたので中には涙を浮かべているかたも居ました。最後には、みんな「がんばらなくては」と申していました。朗読された俳優さん、さすがにプロです、岩手の水沢の冨田さんの朗読、凄い語りで、胸に突き刺さる感情が確かに伝わりました。本当に日本人の為になっていると言っても、言い過ぎではない様に感じました。齋藤史夫

8.20
 千葉県の女性から二つのお便りをいただきました。

 方言になった「ナラの木」を送ってくださり、ありがとうございます。これらを聞いて、幼い頃に秋田の山奥で母親から聞いたことや、経験したことを思い出しました。
 今ではみんな裕福な構えをしていますが、母が育ったころや農地改革の前は村のほとんどの家は、それは貧しかったのです。秋田の冬は長く、大雪にとざされていました。その中で人だけでなく、動物も、木も耐えて生き抜いたのです。
 東京で雪が少しつもったとき、木の枝が折れ、雪の重みで幹が裂けたり、根こそぎ倒れているものがありました。そのとき母が
「東北の木と比べたら弱いもんだ。いつもあたたかなところで育っているから弱いんだ」
といった言葉を思い出します。
 人間もそうでしょうね。長い冬、貧困であっても先祖代々からの土地と風習にしっかりと根を張り、たくましく生きて来たのですから、強くなったのでしょう。
 方言っていいですね。方言を聞いていると、その地方の特色がわかります。生活から出てくる言葉だからでしょうね。方言は歴史です。ですから聞く人の心の中に入ってくるのだと思います。
 私は秋田の方言を聞くと、なつかしさに涙が出てきます。それは私を育ててくれた父と母、山、木、いろりの火などを思い出すからでしょう。それにスギの葉のにおい、わらのにおい。家は曲り屋で、馬がいました。人々は夜中でも馬の安否を気遣ったものです。そこにあったのは生きて行くための力強さと愛ではないでしょうか。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
 「ナラの木」の詩の朗読を聞きました。強いひびきを感じ、感動詞、胸が高鳴りました。次に東北の方言で読んだ詩を聞きました。優しさを感じ、涙が出て来ました。そして優しさは強さにつながると思いました。
 辛く苦しい時には「ナラの木」を思い出してください。「わたしには何よりも強い根っこがある。今までがんばれたのも根っこがあったからだ。これからも自分の根っこを大地に張って行きていこう」と。
 私は「ナラの木」の詩を家族や仲間にも聞かせたいです。そして少しでも何かの役に立ちたいと思いました。
 「ナラの木」の詩に出会えましたこと、心から感謝申し上げます。

10月10日
高槻成紀先生
 お陰様でお天気も持ち、今までの来往舎コンサートの中で一番充実していたというお声を多く聞きました。
 拙作の「ナラの木」の山浦先生の朗読は力強く、三味線や打楽器の音と相まって聴衆を引きつけました。素晴らしいテキストと演奏者と山浦先生に恵まれて、(音楽的には少し書き直したいところも出てきましたが)頭の中で描いていたものが実現できて、第一歩を踏み出した感じです。凄みのある曲、山浦先生の朗読は素晴らしかった等の声を頂きました。高槻先生があの場にいらっしゃれなかったのは残念でなりません。
小田百合子

10月23日
高槻先生
はじめまして。飯生記弘(いいの のりひろ)と申します。突然のメールで申し訳ございません。早速ですが、知人から「がんばれナラの木」を聞かせていただき大変感動致しました。私は平素仕事のため、あまりラジオを聴く機会がありませんので、この様な素晴らしい朗読すら知りませんでしたことを今更ながら恥じております。PC上の内容を読むにつれ、先生のお考えがよく理解できました。震災に遭われた東北の皆様が、言葉に表せないくらい励まされ、力づけられたことでしょう。そして復興に向かって突き進んでいく姿が見えるようです。福島の方々は震災のみならず原発の問題もあり、長い時間の戦いがあります。どうか希望を持ち、一日も早く故郷に帰れますよう私も応援していきたいと思います。
 ナラの木の朗読を聴き、心の優しさ、力強さを感じたのは私だけではありません。全国から寄せられた方言を聴いてもわかります。全国の皆様もその詩の素晴らしさを感じ、方言を寄せたに違いありません。そして、俳優連合の皆様の心のこもった朗読に感激しました。
 最後に先生のご努力にも心から有り難く存じております。これからも皆様のためにもがんばっていただきます様お願いいたします。
飯生記弘

12.12.3
こんにちは。コメントありがとうございます。ナラの木の詩、神戸版として、ブログに載せていただけたらうれしいです。本名もお使いください。
森岡 千代(特定非営利活動法人ほっとぽっとで、障がい者の社会参加を支援する活動をしています。)

奇跡の松のニュース、私も少しの違和感を持って聞いたので、このエッセーに共感しました。

高田の松原の流された松の廃材を使って、コカリナ(木製のオカリナみたいな笛)をたくさん作り、陸前高田の子ども達にプレゼントするというプロジェクトがあるのを最近聞いて、それは素敵だなと思っています。

12.12.21 ぱんだん
「ケセン語(のフォント)」を調べていて、こちらのブログにたどり着きました。
「ナラの木の詩」の訳とご活動を読み、思わず涙があふれてきました。
素晴らしい詩をご紹介いただき、ありがとうございます。

Great oaks from little acorns grow.
という言葉が好きで、昔はよく
使っていました。

ナラの木の詩を読み、大きく育ったナラの木は、土の下でも根を深く張り、見えない部分でも頑張っていたのだと、また別の面から、ナラの木のことわざを感じることができました。

東北の復興には、まだまだ時間がかかることでしょう。忘れずに、出来るところからお手伝いして行きたいと、思いを新たにいたしました。

また、ゾウの事故の遺児への募金も知り、こちらも些少(本当に些少で申し訳ない)ですがお手伝いさせていただければと思います。
ゾウが人を襲うといういたましい事件が、インドやタイ、スリランカで起こっているという記事を、つい最近読んだところです。
何かのご縁と感じています。
ありがとうございました。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。