がんばれナラの木

震災にあわれた東北地方の皆様を力づけたくて
The Oak Treeを地方ことばに訳すことを始めました

仲間の声3 2012.1.1-

2011年07月01日 | 仲間の声
1.17

高槻成紀さま
はじめまして。NHK仙台放送局でディレクターをしております、池田亜佑と申しま
す。突然のメール失礼いたします。NHKふれあいセンターへの問い合わせ(ラジオ放送から?)を偶然耳にし、HPを拝見しました。詩そのものの内容はもちろんですが、輪が広がって25もの訳がうまれていること、ラジオを放送してから時間が経っているにも関わらず未だ反響を呼んでいること、そして何より草の根とも言うべき静かで確かな輪の広がり方に驚き、もう少し詳しくお話伺えないかとご連絡させて頂いた次第です。

お忙しいところ、一方的にメールをお送りして大変恐縮なのですが、もしもお時間あ
るときお返事頂けたら幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

1.19
高槻先生
大変御無沙汰いたしております、先日は御年賀状有難う御座いました、このところ大変さむくなりましたが、お元気にて、お過ごしのことと存じます。年賀状のモンゴルの写真をみるかぎり、あまりにも広くて絵にならないように感じました。
さて、ならの木の各地方の言葉を音声にする件ですが、全国に広がるNHK(地方にも支局があるのですから)に動いていただくのも良いかな?とも考えたりしています、北は青森から九州まで、先生の翻訳された詩をみて賛同され方言を送つていただいた方言を音声にして、CDにまとめてNHKのオンラインショツプで販売すれば良いのではないか? 方言が次第に聴かれなくなりつつある昨今、方言のもつ温かい言葉、力強い語り、誰もが感動することでしょう、私もいろいろ話をしてみたのですが難しい感じです、皆様の善意が集つた方言集このままでは、宝の持ち腐れのような気がしてなりません。
私もNHKのプレミアム会員(大した会員ではないのですが)で、いちリスナーの希望として要望してみたいとも思いますが、なにせ大NHKの事ですから、どこに要望したら良いのかも解りませんし、取り上げてくれるのも難しいともおもいます。、先生がそのままにして動かないで、とのご意見であればその様にいたします。全く余計な考えかとも思つていますので、お許し戴きたいと存じます。 方言集が日本を一つになる機会かもしれないとも考えたものですから、このメールは私が考えただけですので、お気になりましたらお許しください。 
参考までに青森の伊奈かつぺいさん達が参加して津軽弁の日の大会をしてCDを販売しており、津軽の皆さんがこんなにユーモアに富んだ人々がいるのにも、考えを新たにいたしました。
 寒さ厳しき折お身体を大切にお過ごしください。 齋藤史夫 

1.19
齋藤様
 ご連絡ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。
 実は私としてもなんとかしたいと思い、NHKでとりあげてくれた早川さんに再々放送をしてもらえないかと打診はしましたが、返事がないのでそのままになっています。もちろん齋藤さんがリクエストしてくだされば、なにかの動きがあるかもしれないので、ありがたいです。
 昨日、NHK仙台から連絡があり、仙台役をしてくれた人に取材をするそうです。齋藤さんがおっしゃるような形で各地の支局がとりあげてくれればいいのですが、もしかしたら仙台から輪が広がるかもしれません。
 それとは別に「がんばれナラの木」を本にする動きも進めています。今はなかなか本が売れない時代なので、むずかしいこともあるようですが、なんとかなりそうな感じもしています。その本にはもちろん方言訳を入れますが、それだけでは売れないので、ある程度経緯の紹介なども入れます。
 というわけで牛歩の歩みではありますが、停止してはいません。皆様のご期待に添えるようには動いていませんが、粘り強く行きたいと思っています。


12.1.19
高槻先生
先生のお考えのとうり輪が広がると素晴らしい事になります、私も微力ながら出来るだけのことをしてみます。先生のお名前を傷つける様な事はいたしません。がんばれナラの木の仲間も動いてくれるとよいですね。それから安心いたしました、余計な心配しなくてもよいとお叱りを戴くかなと少し不安でした、私の知人で80歳の女性の言葉のなかに、方言がなくなつてゆくと(秋田で教職をしていた)言う言葉を聞き気が付きました3.11の被災にあい、いまだに不便な生活をしている人々、そして原発で家に帰りたくとも帰れない人達、悲しいことです、少しでも元気になつていただく為に、そしてこの日本が、日本人が良くなつて行くことを願いつつ出来るだけの協力をさせていただきます。来月個展が終わりましたら東北の冬を取材にゆきます。(先生の著書冬の中の鹿、その他の動物)を発見するかもしれません。取り合えずやれることから前向きに、頑ばつているナラの木に負けない様にやります。メール有難うございました 齋藤史夫

1.19
齋藤様
 いまの時代は「俺が、俺が」とささいなことでも自己宣伝する風潮で、またそうしなければ見向きもされないのかもしれません。私のような気の利かない者はそういうことになってしまうのかもしれませんが、時代遅れはしかたがないように思います。ご高配にたいへん力づけられました。進捗がありましたら、ブログにのせるつもりです。ありがとうございました。



2.2
jbn ML, wildlife MLの皆様
 しばらく新しい「訳」が届いていなかったのですが、なんとポルトガルのペドロさん(Pedro Carvalho)からポルトガル訳が届きました。実は「がんばれナラの木」は英語の簡約版もあって、ごく少数の人が訪問しています。もし興味あればご覧ください。
Cheer, Oak Tree
http://blog.goo.ne.jp/oak12
 ペドロさん、ありがとうございました。ほかの地方版は下記のブログでご覧になれます。
「がんばれナラの木」
http://blog.goo.ne.jp/oaktree1949

Pedro Carvalho
こんばんは Takatsuki san,

I would like to offer you this translation in Portuguese and a photo of ancient oak tree, here in northern Portugal. May your trees live up to be as old as ours. She's so old (some say she's over 1000yrs while most agree that she's only 500 years old) that she needs supports.

≤詩の訳省略≥

ありがとうございます

ペドロ・カルバルホ
こんばんわタカツキさん
「ナラの木」のポルトガル語訳と、ここ北ポルトガルの古いナラの木の写真をお送りします。あなたのナラの木が私たちのものくらい長生きしますように。この木はたいへん年寄りなので(1000年という人もいますが、多くの人は500歳くらいだろうと思っています)、支えが必要です。

Dear Pedro san
Konnnichiwa.
I am surprised to receive your email and translation. Thank you very, very much. I wonder if I could ask you how you know my activity.
Again, thank you.
Best,
Taka

ペドロさん
コンニチワ。メールと翻訳を受け取ってびっくりしました。たいへんありがとうございます。私の活動をどうしてご存知なのですか?ともかくありがとうございました。
タカ

Dear Pedro san
I sent an email before seeing the photo of Quercus robur. How nice it looks! I eagerly want to know the background of this tree. Does this tree grow in a park, or where? Do people regard this as a kind of god as we Asian often do? Please let me know some history of this tree.
I would like to introduce this in my blog. Is it OK?
Best,
Taka

ペドロさん
ごめんなさい、ヨーロッパナラの写真を見る前に返事をしてしまいました。すばらしいです。この木の背景についてぜひ教えてください。これは公園にあるのですか、それとも別のところ>私たちアジア人がするように人々はこの木のことに神聖を感じますか?この木の歴史についてぜひ教えてください。ブログで紹介したいのですが、いいですか?タカ


Hello Taka san

Regarding your first question i should say i'm just a new reader of your blogs. I found then while searching for Oak trees in Japan (as my last name is Oak tree = "Carvalho"). Although my knowledge of Japanese is just on its first steps, i can only admire your photos :)

Thank you for your interest in this tree!
If you give me some time, tomorrow afternoon, i''l happily give you a proper story on "her" ( a few paragraphs will do? ) . For now, i can tell you that she's called by local people as the Fat Oak Tree( "A Carvalha Gorda"), because she is so generous with her acorns. As you might tell already, she's considered a mother and thus many call "her" instead of "it" as we do for many other "normal" trees. I'm not sure about her divinity, but there are stories about pagan reunions around her.

Although she was very important during her "teen" years, she suffered a bit on the 80's and 90's. Recently she had a tumour and had one branch cut, but now she's healthy and growing again.

She was "found" in a private property but it's now a public Centre for Oak Tree of Calvos interpretation ( direct translation, Calvos is the village's name) where its now being taken care as well as her sons ( on of which is on the photo i attach at this mail).

Of course, thank you!

タカさん
最初の質問ですが、私はあなたのブログの新入りということをお伝えします。日本の大きなナラの木を探していてブログに辿りつきました。私の苗字のカルバルホはナラの木というんです。日本語は始めたばかりでわからないことも多いですが、あなたの写真はすばらしいです!ナラの木に興味をもってくださってありがとうございます。ちょっと時間をもらって明日の午後に「彼女」のお話をしますが、とりあえず言えるのは、彼女はドングリをたくさん作ってくれるので、人々は彼女のことを「カルバルホ・ゴルダ」つまり「ふとっちょナラの木」と呼んでいるということです。おっしゃるうように人々は彼女をお母さんのように思っていて、ふつうの木のように「それ」ではなく「彼女」というのです。彼女の神聖についてはよくわかりませんが、まわりに異教徒が集まったという話はあります。

Dear Pedro
Thank you for your immediate reply and nice contents. It is natural that we feel "mother" from big trees. Before introducing your translation, I would like to ask you one because I do not Portuguese language at all. Should we pronounce vento's "v" as "very" in English or "f" as "flower"? Should we pronounce feroz's "z" as zero in English or "s" as start?
Best,
Taka

ペドロさん
 さっそくにお返事をありがとう。大きな木に「お母さん」を感じるのは自然なことですね。あなたの翻訳を紹介するまえにポストガル語のことを知らないので質問があります。vは英語のveryのように濁りますか、flowerのように済みますか?feroz'sのzは援護のzeroのように濁りますか、startのように済みますか?


1.9
こんばんは
No problem at all. Yes, i love how majestic trees can be! there's so much beauty in their lives, their silent struggle with the land and wind.. its amazing!

I'm glad too for this conversation! I've been reading you english blog and i must say i loved the story about the moth and our responsibilities with the environment. Too many times we forget about the difficulties our little friends face, and with our mistakes, all goes in vain so quickly.

I hope i can learn those kanji soon on your blog!

Take care,
p.

こんばんは。(内容をブログに紹介することについて)問題ありません。巨樹の存在が大好きです。その命、土地や風との寡黙な戦いは美しいです。驚くべきものです。あなたとの会話もうれしいです。英語のブログも読みましたが、蛾と土地への責任感の文章が好きです。小さな友達が直面する苦難のこと、私たちの失敗、あっというまに無駄になってしまったことを忘れすぎています。ブログの漢字を勉強します。では、ペドロ

2.4
Hello タカさん,

How are you today? I hope everyone, including your trees, are doing great and having a good winter.
Yes, v is always pronounced as "very". As for "feroz" , the z its at the end of the word, so its pronounced as <sh> somewhat silent and similar of sh of "ship".
If you need more explanations feel free to continue this conversation. Meanwhile, i'm preparing the short text about "Carvalha".
Take care and thanks again for your interest! ありがとうございます。

やあタカさん
どうですか?皆さん、ナラの木も含めて、お元気でよい冬をお過ごしのことと思います。Vはveryのように濁ります。Ferozのzは語尾にくるときはshipのshのようにちょっと弱く発音します。よければこの会話を続けましょう。ところで今カルバルハについて短文を準備しています。では、興味をもってくれてありがとうございます。

2.4
To Pedro
Pedro
Thank you again. I understand the pronunciation and can introduce your name. Interestingly, my family name also included a tree name. Taka means tall (or high) and tsuki means a deciduous broad leaved tree (Zelkova serrata). This is a nice and beautifully shaped tree. though I like oaks better . I presume you visited my blog in Japanese, but I have another one using English and welcome to visit there too.

http://blog.goo.ne.jp/oak12

Best,
Taka

ペドロさん
どうも。発音がわかったので紹介しますね。おもしろいことに私の苗字も木の名前を父君でいるんです。タカは高、ツキはケヤキ(Zelkova serrata)という落葉広葉樹です。姿のいい木です。ナラのほうが好きですがね。日本語のブログを読んでいると思いますが、英語版もあるのでどうぞ。タカ


2.4
Hello!
Oh really?! that's a great coincidence! Now i know two more Japanese words too! I see that there's also a millennial Zelkova tree, the "Noma Keyaki. She looks great!
Thanks for the link :) i noticed that there's a link to my translation but the link is broken. Also, may i sugest the addition of 欧州楢 to your "Oaks in Kanji letters" page? (are these the correct kanji for Quercus Robur?)
As promised, i included a short text about oaks. Although you must already know alot about Oaks, you are free to use any part.
Lastly, i wanted to ask you about the pine forest in Rikuzentakata? there isn't more news after the last survivor pine tree died. I've read that some pine seeds were growing but i would like to know more. Is it being replanted after all?
Please continue your great work taking care of your trees and animal friends as well your community!

Thank you Mr Tall Keyaki!! ;)

やあ。(高槻が木の名前だということについて)そうだったの?すごい偶然ですね!これで知っている日本語が2つ増えたわけだ。「野間ケヤキ」という老木があるよね。すごいです。英語版のこと、ありがとう。でもリンクが壊れたみたい。それからブログにある木の名前の漢字のところに、私の「欧州楢」を追加してもらえますか?(これはQuercus roburの正しい表記でしょうか)。約束通り、ナラの木の短文を送ります。ナラの木のことはよくご存知だとは思うので、必要なところだけ使ってください。末筆ながら、陸前高田のマツの木のことを教えてください。最後のマツが枯れてから情報がないんです。種子が育っているというのを読んだけど、もっと知りたいんです。移植されたんですか?ナラの木や動物の友達やコミュニティにも気をつけながら、このすばらしい活動を続けてくださいね。
ありがとう、「高いケヤキさん」


ペドロさんとの文通に並行して柴山さんとも交流が始まりました。
3.7
JBN member/東京在住の柴山です。僕はBrasil育ちで、Portugues版「ナラの木」は味わい深く読ませて頂きました。余りの偶然に思わず微笑んだんですが、このPedro Carvalhoさんの名字Carvalhoとは、正にナラ(英語のoak)の意味です。縁を感じました。ちなみに、Carvalhoは、カルバーリョと発音します。


2.7
柴山様
 ご連絡ありがとうございました。 そうです。ペドロさんは自分の苗字に興味をもっていろいろ調べているようです。発音のことありがとうございました。


2.7
こういう木にちなんだ名前は特に森の民・ゲルマン系に多いですね。 いま、スウェーデンにいるんですが、ここではナラはEkと言います。で、Ekberg =楢山さんって名字はごく普通で、会社にも一人います。ドイツ語ではEichen (Eichenbaum)で、この名前の人もやはりいます。Eichberg(楢山さん)Eichwald(楢林さん)などです。。。
以上、ナラつながりで。

2.7
柴山様
 楽しい会話をありがとうございます。ゲルマンが多いかどうかはラテンがそうでないと確認しないとわからないように思います。そういえば中国は苗字は一文字で植物もあるのでしょうが、抽象的なものも多いようですね。名前に使いたいと思うのはそれなりに理由のあることでしょうから、おもしろいことだと思います。柴山さんはshrub-hillあたりでしょうか。
 高槻成紀


2.7
驚いた事に柴山さんが中国にもいました。正確には姓が柴、名が山嶺で、柴山嶺さんです。柴(ツァイ)という姓は、天安門事件の亡命者が有名ですが、結構普通にいるようです。
実は、ラテン系の言語はほとんどしゃべれるんですが、あんまり木の種類にちなんだ名前はないですよ。例外が各国言語にある「松」と「オリーブ」、それに前述のポルトガル語だけでみられるCarvalhoでしょうか。鹿島の前監督のOliveiraさんが「オリーブの木」の意です。
一方、Swedenに住んでびっくりしたのは、昔住んでいたドイツ語圏以上に、木の名前から来る名字が多いことです: 白樺、楢、樫、松、杉、トウヒ、ブナ、、それと組み合わせる文字としては、森、林、山などですね。たとえば、いま仕事している都市はLund(林)市、以前の上司のおじさんはMr. Lindskog(樫森さん)、隣のお姉ちゃんはMs. Asplund(樺林)。そう言えば昔Lindbergっていう有名なSweden系アメリカ人のパイロットがいましたね。翼よ、あれが巴里の灯だ!」の。。。

2.10.12柴山様
 なんだか「語学の天才」みたいですね。そういう人には私たちには見えない世界が見えるのだろうなと想像します。lindとlindenは関係ないですか?Aspとaspenもにていますが、aspenはヤナギですね。


2.10.12
天才ではなく、子供の頃から親の仕事の関係で海外を放浪する羽目になっただけで、就職したのもSONYなんで、日本より海外にいた時間の方が長くなっちゃってます。ゲルマン系の”en”は、英語の”s”、つまり複数形です。Aspって、白樺だと思ってました。柳でしたか!

2.10.12
柴山様
 天才ではないにしても、ことばに関心が高いことはまちがいありません。同じ環境にいても何も思わない人もいますから。
aspenは大きくいえばヤナギですが、ヤナギは柳楊というように2つのタイプがあり、柳のほうは細長い葉をもちSalxというもの、楊はハコヤナギと いって葉は丸くPopulusといいます。いわゆるポプラはこの仲間でaspenもそうです。ヤマナラシもPopulusのひとつです。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
2.13
高槻成紀先生
はじめまして。東京に住む小田百合子と申します。高槻先生がブログ『自然日誌』にお書きになられた
「ナラの木」の原文、日本語訳、そして庄内弁は、昨年5月に、「良い詩がある!」と友達がプリントアウトしてくれて時折眺めては励まされておりました。また、詩を被災者の方たちに伝えてなんとか少しでも元気をつけてもらいたいという先生のお気持ちがひしひしと伝わってきておりました、でも東京生まれで東京育ちの私に出来ることはなく、それ以上のことは何も考えてもおりませんでした。私は音大を出た後結婚し一旦は音楽活動を辞めましたが、下の子が小学校を卒業した頃からまた活動を始め、ピアノを教えるとともに細々と作曲(クラシックや現代音楽)をしています。
今年10月に慶應義塾大学日吉キャンパス内の来往舎イヴェントテラスで、私たち作曲家&音楽指導者で作ったOTOの会企画の新作コンサートシリーズ、No.14 「来往舎 Part.3 ~音の余韻~」という邦楽器を主体としたコンサート(無料)が催されます。今まで邦楽と洋楽の垣根を取り払った作品を生み出せないかという視点でコンサートを企画しておりましたが、今回は邦楽器が中心で、しかも初めて琵琶を取り入れることになり、先日琵琶の勉強会が開かれました。その勉強会で琵琶の田中之雄先生が平家物語の前奏を演奏してくださった時に、突然「ナラの木」の詩のことを思い出し、琵琶ではなく三味線と朗読で東北弁「ナラの木」をやってみたいと思い立ちました。(琵琶の音量は三味線より弱く、会場である来往舎イヴェントテラスでは三味線の方が効果があること、また早い動きの奏法が可能という点で三味線を考えております)
そこで可能であれば朗読に「ナラの木」の詩を使わせて頂きたいと思い、メールを書いている次第です。原作者のJohnny Ray Ryder Jr氏、そしてホールマーク社にも許可願いの申請を出すつもりでございます。
詩を朗読してくださる方の候補に大槌町の方がいらっしゃいまして、もしこの詩を使っても良い許可が出ましたら大槌町の方言で朗読して頂けるか伺います。
東日本大震災は私の創作活動を根底から揺るがすような出来事であれ以来、いろいろなことを考えおります。しかし考えれば考えるほど、私には音楽を通して何かすることしかできません。昨年5月には歌とピアノの曲を作りました。今度は違う形態でそっと寄り添うような音を書きたいと思っております。
お会いしたこともない、初めてメールを差し上げる方に、どこまでこの思いが伝わるかわかりませんが、純粋な気持ちで書かせて頂きました。お返事頂けましたら幸いです。
まだ寒い日が続きますのでくれぐれもご自愛くださいませ。
小田百合子

高槻成紀
小田様
 うれしいお便りをありがとうございました。 逆に私のほうからお願いがあります。
 朗読はまったく問題がありません。大槌の方は大槌のことばに訳してもらいたいです。宮城とはかなり違うし、同じ岩手でも遠野はまた違うのです。大槌は釜石に近いのですが、釜石のことばのものも今のところないので、ぜひ訳しておくってくださるようお願いしてくれませんか。
 ホールマークからは許可が出ていて、演奏によってお金を儲けるのでなければ問題ありません。仮に入場料をとる場合は、それを寄付するなら大丈夫です。
 ひとつややこしいのはライダーというのはどうやらあやしい人間らしく、自作と称してホールマークをゆすっているため、ホールマークは一切取り合わないようにしているとのことです。住所なども不定で連絡はとれないはずですので、かりに検索などでわかっても近寄らないでください。ホールマークジャパンによると、本社は本来許可を出さないのだが、高槻とダイアナの熱心さに特別の理解を示したとのことです。
 別のことですが、私も音楽が好きで(といってももちろんまったくのしろうとです)、ブログに自作の歌の楽譜をのせています。一度演奏してみてください。

http://blog.goo.ne.jp/oaktree1949/e/bc5d80f90c891f82be54de283c2f8839

 以上のようなことです。演奏会の形式がボランタリーあるいはお金の伴わない自主活動的なものかどうかだけお知らせください。
 関心をもっていただき、うれしかったです。

追伸:3月5日に上田正樹さん、中村雅俊さんによる関連のコンサートがあり、そこで「ナラの木」が朗読されます。ただこれは会場の関係で関係者限定だそうです。高槻成紀



高槻先生
早速お返事ありがとうございました。大変嬉しく思うと共に、皆さんの熱意のこもったテキストを使わせて頂くだけに身の引き締まる思いです。コンサートはお金の伴わないものです。正確に申しますと、主催は慶應義塾大学教養研究センター日吉行事企画委員会(HAPP)http://happ.hc.keio.ac.jp/というところの新入生歓迎行事の一つとして催されます。私達OTOの会の企画が採用されまして、委員会からの補助金と作曲者達の出品料により成り立つ入場無料のコンサートで、金銭が発生することは一切厳禁です。
朗読をしてくださる大槌町の方にはこれからお話をしまして、コンサート当日(10月6日)のご都合が合えばお願いしいようと考えております。私もまだお会いしたことがない方なのでどうなるかは分かりませんが、仮にその方のご都合が悪い場合も、まだ日が十分ありますので探します。釜石のことばで今すぐ思い当たる人はいませんが大館の方に聞いてみます。詩の原作者のことは了解致しました。詩が素敵なだけになんだか残念ですね。先生がお作りになった歌の楽譜を教えてくださいましてありがとうございます。後でプリントアウトして弾いてみます。の他、何か注意事項等ございましたら教えていただけましたら幸いです。私も曲が出来上がりましたら、またご連絡させて頂きます。
お寒さの折、ご自愛ください。小田百合子

2.13
 お返事ありがとうございました。まったく問題なく、ホールマークも喜ぶはずです。できれば私も聞きに行きたいと思いますし、もし詩のパンフレットを作られるようだったら、詩や写真を提供させていただきます。
 高槻成紀


2.9
岩泉町から来ている生徒が、ナラの木頑張って下さいました。
よろしければお仲間に入れていただけますか?

<以下 佐々木二美香 訳(高校1年)>

2.9
赤塚様
 嬉しいご連絡をありがとうございました。 さっそく手配します。佐々木さんによろしくお伝えください。


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