
2008年12月14日、
お台場の東京カルチャーカルチャーで開催したイベント
『軍艦島ナイト』のイベント完全リポートです。
『記憶屋 廃墟』管理人のドイテフさん、
そして『ワンダーJAPAN』編集長の関口さんをゲストに迎え、
オープロジェクト(大西、黒沢、西田)の3人と共に、
画像や映像を見ながらのトークセッション形式のイベントでした。
第8回 写真を見ながら各人解説 [黒沢/廃墟]
西田:
じゃあつづいて黒沢さんの写真を見て行こうと思いますが・・・
黒沢:

これは東京の九段にある九段下ビルという所なんですが、現役で使われているビルなんですよね。で、どうみても廃墟なんですけど、廃墟とそうでない違いっていうのがどこにあるのか、っていうのがいつも気になります。

これは鎌倉にあった民家なんですけど、2階とか鳩が凄く出入りしてるんですよ。で、廃墟だと思っていたら、1階に人が住んでるんですよ。

で、これは逆に廃墟なんです。清水建設の寮なんですけど、どう見ても廃墟に見えないんですが、実際は人は誰も住んでなくて、建て替えの看板が出てるんで、廃墟なんです。
こんどは廃墟は、人工的に造られたものは廃墟じゃないのか?あくまでも自然の力によらないとだめなのか?という視点で、

これはディズニーシーの中なんですけども、明らかに人工的に錆とかつけられていているんですが、どうみても朽ちた飛行機にしかみえません。これを廃墟と思うかどうか。
西田:
説明がなかったらわからないですね。(>_<)
黒沢:

次はラーメン博物館で、これは行かれた方で気がつかれた方もいるかともいますが、もともと映画館があって、その映画館が廃墟になった跡を改装して昭和の街並を造った、とういう設定の、2重の造りなんですね。ビルはラーメン博物館のために建てられたビルなんで、もともと映画館ではないんですが、あえて1回廃墟になった、という設定なんですね。果たしてこれは廃墟といえるのか。

次は廃線は廃墟といえるのか?廃墟好きの方とお話すると廃線は興味ないという方が多いんですが、僕はイーブンで・・・
西田:
これはどこですか?
黒沢:
これは晴海ですね。そうそう、ここからすぐ近くですね。ここはもう無くなっちゃったんですが、線路が進んだ先の真ん中に木が立ってる。これを見た瞬間に、何て言うか、頭ん中の快感の粒がどんどんはじけて行くんですね。なんでかなぁ~?って思うんですけど。

次も廃線で、この線路が切れてる光景。この切れてるのを見た瞬間に、得体の知れない感情の粒が頭ん中ではじけるんですよね。

これは千葉の海岸線にある、たぶん防空壕をよしずかなんかで囲ってあるんですが、中を見てみると、

人が住んでた痕跡があるんですね。
こういうのを廃墟というのかなぁ~?どうなんだろう、と。廃墟然とした廃墟も好きなんですが、こういった何処までが廃墟なんだろう、っていうのが気になって・・・僕にとっては全部が廃墟なんですよね。
◇ archives ◇
第1回 イベントコンセプト
第2回 イベントスペーズ
第3回 オープニング
第4回 廃墟の魅力
第5回 軍艦島の魅力
第6回 写真を見ながら各人解説 [ドイテフ/廃墟]
第7回 写真を見ながら各人解説 [ドイテフ/軍艦島]
第8回 写真を見ながら各人解説 [黒沢/廃墟]
第9回 写真を見ながら各人解説 [黒沢/軍艦島]
第10回 写真を見ながら各人解説 [大西/廃墟]
第11回 写真を見ながら各人解説 [大西/軍艦島]
第12回 写真を見ながら各人解説 [西田/廃墟]
第13回 写真を見ながら各人解説 [西田/軍艦島]
第14回 軍艦島大解剖
第15回 アンケートに答えながら1
第16回 アンケートに答えながら2
第17回 アンケートに答えながら3
第18回 アンケートに答えながら4
第19回 軍艦島や廃墟を表現するということ
第20回 軍艦島映像作品紹介