廃墟賛歌ブログ

廃墟をはじめ軍艦島とか炭鉱とか廃線とか、産業廃墟作品制作ユニット<オープロジェクト>オフィシャル・ブログ

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廃道リポート:元名の石切道~後編

2014-03-08 01:10:48 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』をリリースしたので、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



千葉県の鋸山の廃道の最終回です。
今回は巨大石切り場から下山まで。

元名の石切道

今回も記事をお読みになる目安として、
それほど役には立たない航空写真を添付しておきます。





元名の石切道

前回の最後にアップした崩落した巨大な切り通し。
その切り通しを迂回して裏手に回ると、
今回の鋸山で観てきたものの中で、
もっとも規模の大きい石切り場が姿を現しました。





元名の石切道

ジャングルの様に鬱蒼と茂る木々と、
そそり立つ石の切り出し面で、
空が殆ど見えません。





元名の石切道

眼下を見下ろすと、これまた中国の天坑は言い過ぎですが、
深い穴が口を開け、そのスペースに深い森が出来上がっています。





元名の石切道

そしてその石切り場の最奥地まで辿り着くと、
なんと、この一本の木を育てる為に造ったかの様な、
切り出しの形。
木はひたすら光を求めて幹を延ばし、
光が届く部分だけに葉を茂らせています。
その光景はあまりにも神々しく、
ここへ来てよかったと、ほんと、想いました。

DVDではこの場所でのまとめで終わっています。
他の廃道も、DVDでは、その執着地点でまとめをし、
映像はそこで終わっています。
しかし、実際の探索はそれで終わりではありません。
当然、帰らなくてはなりません。
これがまたしんどいんです。





元名の石切道

巨大石切り場の近くで記念撮影をし、
一路、帰途につきますが、
往路とは違うルートを辿ります。





元名の石切道

しばらく下山すると、突然狭い切り通しが現れました。
たぶん航空写真のFの左、ルートが褶曲している付近だと想うので、
下山まではかなり距離があります。
撮影は12月。すでにあたりは暗くなり出しています。
急いで帰りたくもありますが、やはり気になります。





元名の石切道

切り通しの奥には、画像の様な半水没の切り出し跡。
奇麗に切り出している所と、適当に切り出している所があるのは、
石の質によるのでしょうか。
水をたたえる切り通しに一同興奮し、
またまた時間をくってしまいました。





元名の石切道

水をたたえる石切り場を後にすると、
ほんの短い区間だけ、アスファルトの路面が現れました。
急勾配の坂道なので、スリップ止めが施されたアスファルトです。
この付近は昭和に入ってからの運搬道なので、
自動車用の路面が残っているということでした。





元名の石切道

しかしアスファルトの路面もつかの間、
再び、ただ木が生えていない、
ということだけが頼りの廃道歩きが続きます。
航空写真のG地点付近。





元名の石切道

ひたすら続いていた下りが終わり、
やっと平たい土地へたどり着いた様です。
とにかく今来た路を背に、更に歩き続けると、
航空写真のH地点。これは間違いなくこの地点です。





元名の石切道

草薮の中から道らしい道が姿を現しました。
さすがに廃道を何カ所も撮影しているので、
このアスファルトの道の雰囲気は、
その先にちゃんとした道がある、
ということがわかります。





元名の石切道

草とドロの中から生まれた様なアスファルトの道は、
徐々にちゃんとした道路になっていき、
車が通れる車道へと合流しました。
画像の右から合流している道が廃道の終点です。
航空写真ではI地点になります。
ここから車を停めてあるA地点までは、
ただ奇麗な道を歩けばいいだけ。

急いで下山したせいか、かなり汗をかき、
しかも辺りの気温が急激に下がってきたので、
車に辿り着いて帰り支度をしているときは、
みんなブルブル震える状態でした。



こうして、入川森林鉄道から始まった今回の廃道撮影は、
新島・神津島の離島の廃道を経て、
鋸山の廃道で完結です。

前作『廃道クエスト』は、
本来その1作品で廃道DVDを完結するつもりだったので、
バラエティに富んだ内容に心がけましたが、
今回は、前作で言えば『踏破難易度Aクラスの廃道』
的なものばかりを撮影して来た様に想います。
そしてそれには理由があります。

既に『廃道ビヨンド』をご覧になった方、
および先日のイベントにお越しになった方はご存知ですが、
廃道DVDは更に続編があるんです。

今秋発売予定
『廃道レガシイ』

次回作では『廃道クエスト』の最後に未解決に終わった、
南部新道の謎の隧道の解決編から行ければと想います。

あぁ、また過酷な廃道の日々が始まる。。。orz



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

廃道ビヨンド



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廃道リポート:元名の石切道~中編

2014-03-07 01:55:36 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』をリリースしたので、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



前回からアップしている千葉県の鋸山の廃道。
今回は山頂付近の様子です。

元名の石切道

今回はあまり航空写真は役に立たないエリアですが、
一応記事をお読みになる目安として添付しておきます。





元名の石切道

前回の最後にアップした隧道は、石井さんいわく
「千葉県の隧道の中ではかなり質のイイ隧道」ということで、
気分がよくなったのか、半倒木に乗ってご機嫌のご様子。
確かに隧道は魅力的な隧道でした。





元名の石切道

航空写真のだいたいE地点。
隧道を超えると、道は傾斜がきつくなりだし、
だんだん頂上に近づいているのを実感します。
また、このあたりになると石畳も殆ど確認できなくなってきます。





元名の石切道

そして突然目の前に現れる石切り場跡。
木立の中に、明らかに人工的に削岩した岩肌が見えます。





元名の石切道

いろいろと講釈をしてくれる平沼さん。
人が入ると石切り場の規模が分かると思います。
やっと石切り場へたどり着いたので、ここで一休み。





元名の石切道

ついでに昼食をとります。
廃道での昼食は、殆ど立食。
平沼さんに初めて廃道へご案内頂いた時に、
探索の前に食事を仕込んでいく、
というのは当然だと思いましたが、
その食事のことを「行動食」と言っていたのにはびっくりしましたが、
今では、撮影の出発前に、普通に「行動食の仕込み」、
と自分も言うようになりました。(笑)





元名の石切道

行動食を食べながらあたりを見回すと、
更に山の上へと続く道らしきものが見えました。
左側には滑り台のような構造が、
そして右側には階段状の構造がありますが、
この場所はあまりにも急斜面なため、
前回の記事で触れた車力を使っての運搬ではなく、
左側の滑り台状の「樋」を使って、
採石した石を滑り落とした施設の跡だそうです。
手間のかかることを。。。





元名の石切道

さっそく作業道を登り始めるお二人。
樋のある急坂を登りきると、その先は更に急な山道が続き、
所々石段が残っているものの、
殆どは過激な急斜面の山登りでした。
そして行き着いた先には、





元名の石切道

航空写真のE地点より右に行ったところ。
先ほどの石切り場より更に古い時代の石切り場が。
表面に繁殖した植物の量が、時間経過を物語っています。
先ほどの石切り場に比べると規模が小さいので、
それほど質のいい石が産出しなかったんでしょうか。





元名の石切道

苔むした石切り場からさらにちょっと登ると、
この鋸山の廃道探索の中で、唯一見晴らしのよかった場所へでます。
鋸山のほぼ頂上付近から南を眺めた光景です。
画像右上寄りの山間にちょこっとだけ道が見えますが、
これが富津館山道路の一瞬トンネルが途切れたところです。

ここで一旦前回の記事でアップした隧道まで戻り、
隧道の手前から左折して、新しい時代の石切り場へ向かいました。
航空写真のE地点まで戻り、今度は左へ行く感じです。





元名の石切道

その途中の山中に狸掘りのような穴が、
ぽつんと口を開けています。





元名の石切道

近づいて見ると、前回アップした隧道程ではありませんが、
そこそこの大きさがあり、
少し腰を屈めれば、奥へ進めるくらいのサイズです。
しかし30メートルくらい進むと完全に閉塞。
果たして土砂崩れなのか、またこの地点で掘削をやめたのか。
また、隧道にしては狭く、
左側半分だけ高く掘削しているのも謎です。





元名の石切道

そして隧道のすぐ横には、大規模な切り通しがありますが、
こちらも巨大な岩石で完全に閉塞。
採掘終了後の自然災害による崩落のようですが、
これだけの大規模な崩落なので、
その瞬間は凄いことになっていたんだと思います。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

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廃道リポート:元名の石切道~前編

2014-03-06 01:43:42 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』をリリースしたので、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



今回からアップする廃道は、
DVDの最後に収録している廃道で、
実際にも最後に撮影した廃道。
千葉県にある鋸山の石を切り出すために使われていた、
いわゆる作業道路の廃道です。

鋸山は、かつてその全部が採石場で、
後年に採掘されていた山の北側の面は、
現在では観光地になっていて、
以前の記事でも取り上げました。

しかし、今回訪れたのは南側の面。
南側は北側より古い時代に採掘が終了したエリアで、
観光地にもなっていませんが、
それだけレアな作業道と採掘現場が残っている場所でもあります。

元名の石切道

航空写真に記入したルートの、
B地点からG地点の間は、だいたいそのあたり、
といったアバウトなものですが、
実際に訪れると、
確かに作業道がしっかりと残っているのは驚かされます。





元名の石切道

航空写真の(ちょっと見えにくいですが)A地点。
ここまでは車で行くことができるので、
そこに車を止めて探索スタートです。
ヘッドカメラのGoProとマイクを装着して準備する石井さん。
平沼さんはこの日のルートを地図で再確認です。





元名の石切道

航空写真のB地点。
本来、この元名ダムのダム湖の湖底にも道は続いていたようですが、
今は水没しているので、湖畔からスタートです。





元名の石切道

ダム湖を背中にし、山の方を見ると、
いきなり古色蒼然とした石畳の作業道が現れます。
確かにほぼ自然林と想われる雑木林の中に、
一筋の人工の痕跡が確認出来ます。





元名の石切道

湖畔付近は少しごちゃついていましたが、
少し進むと、はっきりとした石畳が続く様になります。
石井さんは「男の作業道」萌えらしく、
興奮覚めやらない中、スタートです。





元名の石切道

石畳の中には、画像の様な大きく切り出したものも。
鋸山から切り出した石は、1つを約80kgに切り分け、
それを車力と呼ばれる手引き二輪車にのせて、
女性が運んでいたといいます。
大きな路面の二本の窪みはその轍の跡。





元名の石切道

この辺りは、左右二列に並べた奇麗な石畳が残っています。
そうそう、DVD『廃道ビヨンド』には、
初回盤限定で小冊子『廃道を行く4.5』が封入されています。
廃道を行く』とは、イカロス出版がシリーズで発売するムックで、
DVD出演の平沼さんは、このムックのライターでもあります。
レギュラーシリーズは平沼さん以外にも執筆陣がいますが、
今回は平沼さんだけの執筆。
このDVDだけの初回限定特典なので、
是非ご覧になって頂ければと想います。

そしてその『廃道を行く4.5』の表紙がこの光景です。

元名の石切道

表紙用の画像は何種類もお渡しして、
どれを使うかはイカロスさんにお任せでしたが、
この石畳の廃道を表紙に持ってくるとは想いませんでした。





元名の石切道

出演の石井さんは、
ハンドルネームを「トリ(鳥)」さんというのですが、
探索の途中、倒木にすわって鳥の真似をする石井さん。





元名の石切道

そんなこんな探索撮影していると、
前方に怪しげな穴が見えて来ました。
この作業道で(おそらく)唯一の隧道です。





元名の石切道

画像でもお分かり頂ける様に、かなり硬質な岩盤なので、
ここだけはどうしても隧道を造る必要があったのかもしれません。
高さは丁度撮影クルーの背丈ぐらい。
おそらく当時は、天井まで距離があったんだと想います。





元名の石切道

反対側の坑門から見返した画像。
手彫りにしてはかなり奇麗に彫られた壁面に驚きます。





元名の石切道

さらにちょっと引いた所からみる坑門。
奥が全然みえませんが、それもそのはず。
坑門付近から隧道はほぼ直角に曲がっています。
100キロとかの石を積んだ車力を押してここを曲がるのは、
至難の技だったんではないかと想います。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

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廃道リポート:離島の廃道から帰還

2014-03-05 00:39:14 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』をリリースしたので、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



離島の廃道撮影でやって来た新島と神津島。
前回の記事で訪れた砂糠山の撮影を最後に、
離島の廃道探索は終了です。
東京へ戻る飛行機は3時過ぎに出発なので、
一路飛行場へ向かいます。

結局この日風が収まることはありませんでした。
飛行場の吹き流しは水平。
こんな状態で飛行機は離陸するのかと想うも、
風の吹いている方向へ向かって飛ぶのは全然ありなんですな。
無風と想われた新島への着陸よりも揺れずに、
飛行機は極めて安定した状態で離陸しました。

神津島

ついさっきまで探索していた神津島が、
あっという間に眼下です。
海上に立つ白波が、風の強さを物語っています。
画像左に切れているのが、
大黒根隧道や名組湾の採石運搬軌道跡のあたり。
右寄りの高台が天上山。
砂糠山の廃道はその裏側になります。





新島

程なくして飛行機は新島の上空です。
新島も西側を飛ぶので、
探索した廃道を見ることはできませんでしたが、
以前の記事でアップした中継局の集積エリアは、
島の左寄り部分中央の、崖崩れのような山肌が見える所です。





横浜上空

早朝からの撮影の疲れがでたのか、
一瞬寝落ちしているうちにもう横浜あたりの上空です。





よみうりランド空撮

しばらくすると飛行機は高度を下げ、
眼下にはよみうりランドが見えて来ました。
高度が低いので、気分はリアル・グーグルアースです。
画像右下には、
着陸用タイヤのハッチが開いているのが見えます。





神津島・砂糠山の廃道

そして無事調布飛行場へ戻りました。
記念撮影をする石井さん。



こうして離島の廃道の撮影は終わりました。
今思えば、砂糠山の上へ行かなかったのは悔やまれますが、
それでも、思い出に残る撮影でした。

廃道の様々な要素が詰まった、
いわば廃道の玉手箱のような若郷新島港線。
なんで造ったの?という疑問しか残らない大黒根隧道。
そして、世界の何処からも隔絶された天空の廃道、
砂糠山の廃道。

どれもがこれまで体験のしたことのない、
冒険と浪漫に満ちた廃道でした。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
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廃道リポート:砂糠山の廃道

2014-03-04 01:12:19 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



離島の廃道撮影でやって来た神津島。
初日は天候不順のため撮影ができなかったものの、
翌日は快晴だったので撮影をすることに。

神津島・砂糠山の廃道

撮影ターゲットは神津島の南西にある砂糠山の廃道です。
google mapの航空写真を見ると、崖崩れ甚だしい山の尾根に、
ほんのちょっとだけ残るアスファルトの道が見えます。
※リンク先のgoogle map航空写真を見ると、
周囲の崖崩れの様子がよくわかります。
目指すはこの僅かな道と、その周囲に延びていたであろう廃道です。





神津島・砂糠山の廃道

前日下調べで訪れたスタート地点にたどり着いたのは午前6時半。
しかし、確かに晴天ではあるけれど、
なんと風が台風並みの風速27m(ヒーッ)
画像では穏やかに見えますが、海岸から吹き付ける砂嵐が半ハンパないです。
撮影クルーのオープロジェクトはしばらく出発を見合わせ、
平沼さんだけ先行でスタート。
その後、平沼さんからの再三の呼び出しに応じて、
石井さんも後を追ってスタートしました。
取り残されたオープロジェクトの撮影クルーは、
風が止むのを待ちますが、なかなかやみません。





神津島・砂糠山の廃道

結局オープロジェクトが出発したのは11時過ぎでした。
その間、いろいろあったのですが、
そのへんは是非DVDをご覧になって頂ければと思います。
多幸湾の海岸線沿いに続く廃道をひたすら進みます。
画像奥に写る岬の様に見えるのが砂糠山。
岩肌が黒く見えるのは黒曜石の層で、
この一帯は有数の黒曜石の産地でもあります。





神津島・砂糠山の廃道

行く手の左手に聳える神津島最高の山、
天上山の崖崩れがハンパないです。
頂上から海岸線まで全部がけ崩れなんて観たことがありません。





神津島・砂糠山の廃道

海岸線の廃道を1時間位歩いた後、
高低差200メートル位の谷を登って目的地へたどり着くのですが、
帰りの飛行機の時間を考えると、とても上までは登っていられません。
そうこうしているうちに、石井さんが、
ばらくして平沼さんが下山してきました。
ちょっと分かりにくいですが、画像にお二人が写っています。





神津島・砂糠山の廃道

谷を降りてきた地点でお二人のまとめのお言葉映像を撮影し、
一路帰途につきます。

あれっ、じゃあ肝心な目的地って撮影してないの?
って思われた方もいらっしゃると思いますが、
実はそうではないんです。
前作『廃道クエスト』から導入したヘッドカメラ。
今作ではヘッドカメラのメーカーであるGoProさんから、
デモ機を3台お借りして最初の廃道から撮影していました。
ですので、撮影クルーが行かずとも、
目的地の撮影は平沼さんと石井さんのお二人が、
勝手に行ってくれているわけです。

ということで、現場に行っていないのでスチール写真はありませんが、
目的地の映像は、ちゃんと本編には収録してあります。
勿論、この廃道がどういった廃道で、どうして廃道になったか、
なども本編には収録してあるので、
是非ご覧になって頂けたらと思います。





神津島・砂糠山の廃道

手前に写るお二人の大きさから、
この天上山の崖崩れがどれほどの規模のものかが、
お分かり頂けると思います。

こうして、オープロは半分ずるをしながら、
離島の廃道撮影は無事終了しました。(汗)



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

廃道ビヨンド



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廃道リポート:大黒根隧道

2014-02-28 12:14:10 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



離島の廃道撮影でやって来た神津島。
前日の新島で見た夕景はまやかしで、
朝からどんより空が広がっています。
とりあえず撮影場所を確認に行ってみますが、
午後から雨の予報を信じ、撮影は翌日に持ち越すことに。

神津島・大黒根隧道

翌日撮影となった神津島の廃道のスタート地点。
神津島の西側に広がる多幸湾沿いにかつてあった海岸道路を進み、
画像右奥に写る岬の手前から谷間を登って行くルートです。
それにしてもこの多幸湾、
この日の天気のせいもあると想いますが、
湾内に壊れかけた自由の女神が立っていてもおかしくない、
地球上の光景とは想えない摩訶不思議な空間です。

多幸湾をあとにして、
この日は各自自由に島内を探索することにしました。
平沼さんは、
神津島の中央に聳える天上山を登るというので、途中で分かれ、
石井さんとオープロの一行は、
島の最北端にある未成隧道へと向かいました。





神津島・大黒根隧道

大黒根トンネルと書かれた扁額(かな?)が残るこの奇麗な隧道は、
平成10年3月に竣工したトンネルのようです。
坑門を見る限り、現役で使われていてもおかしくない風貌です。
そりゃそうですよね、十数年前に建設された隧道ですから。
しかし300メートルのトンネルの反対側の坑門が近くなると、





神津島・大黒根隧道

なにやら奇妙な光景が見えて来ます。
右からは土砂が流れ込み、
左には身長大の巨大な岩石が転がっています。





神津島・大黒根隧道

坑門を半分塞ぐ土砂崩れをよじのぼり、
隧道の方を振り返ると、
やはり隧道自体はとても奇麗で、
今でもすぐに使えそうなことには変わりありません。
しかし、反対側に振り返ると、





神津島・大黒根隧道

っ!
全く道がないじゃないですかぁー!
道の痕跡すらみあたりませーん(汗)
遠くに見える切り通しは、
一応道を通そうとして削ったものでしょうか。
それにしてはあまりにもおざなりすぎます。





神津島・大黒根隧道

そして山側に目をやると、
山肌の至る所から発生した土砂崩れが、
だんだん下に来るに従って集積し、
巨大な土砂崩れとなって隧道の入口まで押し寄せています。

隧道は造ったものの、
この出口付近の山肌が土砂崩れを起こす地質のため、
ここから先の道を造るのを断念したということですが、
をいをい、隧道を造る前に分からんかったんかいー。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

廃道ビヨンド





更に、DVDの発売記念イベント決定!

廃道ビヨンド

2014年3月2日[土]@お台場・東京カルチャーカルチャーで、
出演の平沼さん&石井さんをゲストに迎え、
DVDには納めきれなかった未公開映像などとともに、
『廃道ビヨンド』発売前夜祭です!

詳しくはこちら↓
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秘蔵映像あり!来場特典もあるよ!~


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廃道リポート:新島から神津島へ

2014-02-27 02:06:06 | プロダクション・ノート
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新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



前回までアップした新島を離れ、
翌日は、離島の廃道の2本目がある神津島へ向かいました。

新島・神津島

以前の記事でお伝えした様に、
新島へは飛行機でやって来たので、
港へ来るのはこれが初めてですが、
港まで来ると、なにやら古代遺跡の様な構造物があります。





新島・神津島

「光と風と波の塔」と呼ばれる施設で、
新島の多くの部分を構成するコーガ石で造られた、
いわば新島らしいモニュメントだそうです。
さらに遠くには、パルテノン神殿の様な形のものも見えて、
とっても行きたかったんですが、
船の出航時間が迫っているので断念。
又次回(といってもまた新島に来ることってないだろうな~)





新島・神津島

新島から神津島へはフェリー「かめりあ丸」で。
懐かしの昭和のカーフェリー。
老朽化により今年の7月で新造船に交代するようです。





新島・神津島

船内も昭和まっしぐら。
船自体は昭和61年に建造されたようなので、
昭和も最後ですが、
船内の雰囲気はもっと古い印象です。





新島・神津島

特にこの食堂のランプ等、
40年代といってもおかしくないくらい、
昭和を感じさせてくれます。





新島・神津島

食堂内は後年に改装したのか、
それほど古くない印象です。
昨晩に東京港を出発して新島まで来た船なので、
夜中は営業していたんでしょうが、
新島から神津島の間は、もう営業していません。
たぶん、かめりあ丸も、もう乗ることはないと想うので、
何か食べておきたかったな。





新島・神津島

そうこうしているうちに神津島に近づいて来ました。
デッキで迫り来る神津島を見ながら平沼さん曰く
「悪そうな島だなー」
たぶん、山の崖崩れの事だと想います。
画像ではそれほどでもないですが、
肉眼で見ると確かに大規模な崖崩れです。





新島・神津島

ほどなくして神津島へ到着。
さっそうと下船する平沼さんと、
ちょっと乗り物には弱く、ふらふらと降りる石井さん。
本当は、到着後すぐに撮影の予定でしたが、
やはり昨日の夕陽はまやかしで、
天候は完全に下り坂。
まだ午前10時なのに、もう空はどんよりです。
クルー全員で協議の結果、撮影は翌日に持ち越し、
この日は各自自由に島内巡りとなりました。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
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『廃道ビヨンド』発売前夜祭です!

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廃道リポート:若郷新島港線撮影後の夕陽

2014-02-26 02:01:18 | プロダクション・ノート
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新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



今回は、前回までアップした若郷新島港線の撮影の後、
時間があったので島内を一周した時のことです。
なので、廃道ネタではありません。

新島

若郷新島港線と同じ、新島の北部寄りですが、
若郷新島港線が東側なのに対し、
西側に位置する宮塚山の一角に、
電波塔が集積したエリアがありました。
テレビやFMラジオの中継局が一カ所に集まった場所です。





新島

東京タワーとか、高~い電波塔は見ることはあっても、
こんなに近くで、こんなに低い電波塔を見るのは初めて。
電波塔、以外とカッコいい。





新島

一番奥にはNHKの電波塔もあります。
他のに比べると、ちょっと地味な印象。





新島

また、電波塔群の先には小さな砂丘が広がっています。
確かに海岸線ではありますが、標高は300mくらいはあるので、
もともと砂浜だった土地が、火山活動で隆起し、
この高さに砂丘を造り出したのでしょうか。
砂丘には宇宙生物の様な姿で立つ枯れ枝。





新島

電波塔群から少し南下した富士見峠の展望台です。
左手前が新島の中心街。
右寄り手前に写る島は無人島の地内島(じないとう)。
その奥が式根島。
そして一番奥が、翌日から撮影予定の神津島。

この奇麗な夕陽を見る限り、
翌日の撮影は順調に行なえそうにも想えましたが、
この時点での天気予報は、曇りのち雨。
果たして神津島の廃道撮影はどうなることやら。。。



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更に、DVDの発売記念イベント決定!

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2014年3月2日[土]@お台場・東京カルチャーカルチャーで、
出演の平沼さん&石井さんをゲストに迎え、
DVDには納めきれなかった未公開映像などとともに、
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廃道リポート:若郷新島港線の旧旧道

2014-02-25 08:05:41 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



今回は新島の北東部に残る都道211号線、
通称、若郷新島港線の廃道の旧旧道です。

廃道・若郷新島港線

画像右寄りの赤いルートが、
この記事で取り上げる若郷新島港線の旧旧道のルートです。
(画像はクリックすると拡大します)
またGoogle Mapへのリンクはこちら → Google Map

前回アップした旧道は、洞門と新島トンネルを中心にした、
比較的歩き易い道でしたが、
さすがに旧旧道となると、道の状態は悪く、
様々な難関が待ち受けています。





廃道・若郷新島港線

航空写真のA地点。
新島トンネルを出て、旧道と旧旧道がまじわる付近で、
ちょうど昼の時間になったので、軽く昼食。とおもいきや、
石井さんがいきなりセンターライン上で食べ始めました。
確かに、センターライン上で食事が出来るのは、廃道ならではの醍醐味。
まあ、オブロ-ダーじゃなかったら、食べたいとも想わないか(笑)





廃道・若郷新島港線

すかさずカメラに収める平沼さん。





廃道・若郷新島港線

そしてこれが旧道と旧旧道の分岐点。
右が新島トンネルから続く旧道で、
左がトンネル完成前に使われていた旧旧道。
現在でも、旧旧道の入口は封鎖される様子もなく、
あたかも普通に通行できる道のようなそぶりを見せています。





廃道・若郷新島港線

航空写真のB地点。
しかしほどなく、こういったぞんざいな扱いの道になり始めます。
右が、旧道と旧旧道の分岐点から歩いて来た道ですが、
あきらかに後付けの様子が感じ取れます。
元来あった旧旧道が土砂崩れで埋まったので、
多少迂回する道を新たに造った跡でしょうか。





廃道・若郷新島港線

しばらく進むと、大量の土嚢群が道を封鎖しています。
しかし、平沼さん曰く、
これらはあくまでも車がこの先に進入しないための土嚢で、
歩行者の進入禁止を促すものではない、と。

をいをい。。。





廃道・若郷新島港線

土嚢群の先にはまた道が続いている様に見えますが、
ほどなく植物に覆われて、その先が見えません。





廃道・若郷新島港線

植物を掻き分けながらアスファルトの道を進むと、
やがてアスファルトが完全に寸断?瓦解?崩落?
している場所へ辿り着きます。
ここから先はもう路面はないので、
草薮に埋め尽くされた崖の側面を進むしかありません。
航空写真のD地点。




廃道・若郷新島港線

暫く薮を漕いで、見晴らしのいいところに出て、
やっと周囲の状況がつかめて来ます。
要するに、崖沿いに造ってあった道の一部が、
路盤のために造ったった平場もろとも、
崖崩れによって崖下に崩落し、
完全にえぐりとられてしまっている、といった状態です。
画像中央の上寄りに見える平たい部分が、
かつて繋がっていた道の路面です。

で、繋がっていた路盤を確認したら引き返して、
反対側からその場所まで行くのかとおもいきや、
このまま崖崩れをまっすぐ行く、といいます。
嫌すぎるorz





廃道・若郷新島港線

航空写真のE地点。
嫌すぎて周囲の画像を殆ど撮影してません。
崖崩れの幅は約20mくらい。
でも、崖の高さは150mはあるでしょうか。
眼下を見下ろすと、多少つかまれそうな木があるものの、
ひとたび転がり出したら、相当の距離を落下しそうです。





廃道・若郷新島港線

なんとか路盤へ辿り着き、
今来たルートを振り返ってみました。
画像中央上部の細い柱っが建ってる辺りが、
寸断された路面の向こう側の端です。
そこから薮を漕ぎ、崖崩れの斜面を横断し、
左に写る植物に捕まりながら、
やっと辿り着きました。





廃道・若郷新島港線

しかし、苦労して辿りついた路盤からの光景は、
太平洋の大海原がパノラマで広がる、
とても素晴らしい光景でした。





廃道・若郷新島港線

しばらくアスファルトの道を進むと、
この旧旧道でもっとも標高の高い地点にたどり着きます。
そこには「永遠に幸あれ 吹上げの坂」と彫られた碑が。
前回にアップした洞門も「吹上げ洞門」でしたが、
やはり太平洋に直接面した新島の山肌は、
ひとたび風が吹くと、猛烈に強い風なんだと想います。

(廃道を探索している時に限り)
とても仲睦まじい平沼さんと石井さん。





廃道・若郷新島港線

吹上げの坂からみる旧旧道と新島の山肌。
それにしても、この急斜面によく道を造ろうと想ったものです。






廃道・若郷新島港線

吹上げの坂の碑を過ぎると、緩やかな下り坂になります。
ほどなく進むと、再び路面がなくなり、
ここから先は終点の新島トンネルの入口まで、
殆どの区間、薮に覆われています。





廃道・若郷新島港線

ただし、先ほどの崖崩れとは違って、
アスファルトはないものの、路面用の平場は残っているので、
それほど危険ではありません。
ただ、背丈以上の薮漕ぎがウザいだけです。





廃道・若郷新島港線

途中、落ちてしまったカーブミラーと、
かつてミラーが付いていた支柱があったりして、
ここがカーブだったんだなぁ~、と想いながら、
まったくカーブか直線かもわからない薮を進みます。





廃道・若郷新島港線

ところどころ、ほんの数メートルだけ、
アスファルト面が残っているところがあります。
センターラインも残っているので、
やっぱり道だったんだと、改めて確認します。

そうこうしているうちに、
やっと新島トンネルの南側の出入口へ辿り着きました。

距離的には片道1Km、往復でも2kmほどなので、
それほど時間がかかる行程ではありませんが、
その短い区間に、洞門、隧道、崖崩れ、薮化道路、と、
道にまつわる多くの要素がコンパクトに収録されたこの廃道は、
まさに廃道の宝石箱だと想いました。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
2014年3月4日 release !

廃道ビヨンド





更に、DVDの発売記念イベント決定!

廃道ビヨンド

2014年3月2日[土]@お台場・東京カルチャーカルチャーで、
出演の平沼さん&石井さんをゲストに迎え、
DVDには納めきれなかった未公開映像などとともに、
『廃道ビヨンド』発売前夜祭です!

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廃道リポート:若郷新島港線の旧道

2014-02-24 02:10:19 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に、
作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



前回からアップしている東京の離島の廃道。
まずは飛行機からも見えた新島の廃道である
『若郷新島港線』の旧道と旧旧道です。

廃道・若郷新島港線

現在、新島の北部には、
平成に完成したかなり長い平成新島トンネルがありますが、
以前は北東部の海岸沿いの崖に沿う様に造られた新島トンネルと、
そのトンネルをほぼ真ん中に据えた道があり、
さらにその前の時代には、
トンネルがなく、崖下の中腹を往来する道がありました。
上図参照(画像はクリックすると拡大します)

これが都道211号線,
通称、若郷新島港線の旧道と旧旧道ということになりますが、
さらに新島の廃道のややこしいところは、
新島トンネルを中心とした旧道の南部分が、
洞門から先の崖崩れで完全に通行不可能になり、
崖崩れをの被害を免れた新島トンネルを生かすために、
海岸沿いの道から無理矢理、
新島トンネルまでのバイパス状の道を造っていることです。

おかげで、洞門、隧道、崖崩れ、薮と化した道
といった廃道の要素をかなり備えた、
いわば玉手箱の様な廃道となっています。





廃道・若郷新島港線

まずは海岸線の道からバイパス道を通って、
新島トンネルを目指します。
画像はちょっと望遠がゆるいのでいまいちですが、
もう少し焦点距離の長いレンズで撮影すると、
いわゆる山陰のベタ踏み坂のように撮影出来ると想います。





廃道・若郷新島港線

バイパス坂から視線を左に送ると、
草に埋もれかけの洞門も見えます。





廃道・若郷新島港線

バイパス坂を登りきると、
新島トンネルの入口が姿を現します。
一応金網で仕切ってはありますが、
完全に封鎖していない所を見ると、
地元の人などが生活道路としては使っているのでしょうか。





廃道・若郷新島港線

新島トンネルの入口では、
日活の牟田ディレクターの発案による、
「世界初 廃道から制作発表」を行なうことになったのですが、
電波が飛んでないんで中継は断念。
とりあえず録画して、夜、宿からの配信になりました。
しかし、
この牟田ディレクターが用意したあまりにもベタな制作発表が、
その後の撮影に陰を落とすとは、まだ誰も知りませんでした。





廃道・若郷新島港線

制作発表用の素材を撮影し終わった一行は、
さっき下から見た時に左側に見えた洞門を先に攻めます。
洞門までの道は、草が繁殖しているものの、
アスファルト面もちゃんと確認でき、快適に歩けます。





廃道・若郷新島港線

洞門の入口が見えた辺りで振り返ると、
正面に新島トンネルの入口が見えます。
すなわち、
かつてはこの道が新島トンネルと繋がっていた道だった
ということですね。

2つ前の画像が、トンネルの入口を録ったにしちゃ、
やたらと歪んだ画像になっていますが、
それだけ後付けのバイパス道を、トンネルの入口に向けて、
無理矢理よこからくっつけている、ということで、
本来トンネルの入口は、
この画像の様に写るのが普通だと想います。





廃道・若郷新島港線

樹木のアーチの先に見えて来たのが、
「吹上げ洞門」です。





廃道・若郷新島港線

この洞門は、
今でも現役で使えそうな程奇麗な姿をしています。
吹き抜けでくつろぐ石井さん。
DVDでは、吹き抜けの気持ち良さを話してますが、
実はベタな制作発表に疲れてしまって、
休んでいたんです。。。





廃道・若郷新島港線

洞門の反対側の出入口付近まで来ると、
なんとかつての土砂崩れの土砂が洞門内に流れ込み、
その土砂を途上に植物が繁殖しています。
光の差し込む洞門と言えどやはり炎天下よりは光量は少なく、
その植物は、やたらとひょろひょろしていました。

土砂の流入具合からも分かる様に、
出口の先の道は完全に土砂で埋もれてしまっています。
そのために、最初に登ったバイパスの坂が造られました。







廃道・若郷新島港線

洞門から再び新島トンネルへ戻り、
いよいよトンネル内の探索です。
トンネルは洞門より更に奇麗で、
これは正真正銘、このまま使ってもおかしくない状態だというのは、
道の素人の自分にもわかります。





廃道・若郷新島港線

トンネルは途中で緩やかに蛇行し、
途中、ライトがないと真っ暗になる部分も多少ありますが、
かろうじて両側の出入口の光が頼りになります。
トンネルは入口だけでなく、内部もかなり奇麗で、
個人的にはあまり面白くなく、殆ど撮影しませんでしたが、
平沼さんや石井さんにとっては幾つも見どころがあるらしく、
丁寧に説明をせいてくれていました。
そのあたりはDVDに収録されているので、
是非ご覧になってくださいませ。





廃道・若郷新島港線

ほどなくトンネルの出口です。
トンネルを出ると、暫くは廃道ですが、
一番上の地図の薄いオレンジ色の区間に繋がり、
現在でも車の通行が可能な現役道になっています。

これで洞門から新島トンネルまでの旧道はおしまい。
次回は、崖沿いに残る旧旧道です。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
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廃道ビヨンド





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廃道リポート:離島の廃道へ

2014-02-23 14:23:28 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
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作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



今回からは東京都の廃道です。
と言っても東京の中心部から約150kmも離れた、
新島と神津島、離島の廃道です。

廃道・若郷新島港線

伊豆七島へは、前日の夜遅くに東京湾を出航し、
翌日の朝に到着する船便もありますが、
撮影日短縮もかねて、飛行機で行くことに。
新島や神津島への飛行機は、羽田空港ではなく、
調布の飛行場から飛び立ちます。





廃道・若郷新島港線

生まれて初めて乗るプロペラ機。
オープロのメンバーはもとより、
平沼さん&石井さんもプロペラ機は初めてです。
とくに平沼さんは飛行機自自体が初体験だったそうです。





廃道・若郷新島港線

初のプロペラ機にちょっと不安なのか、
これからの廃道探索に緊張しているのか、
あるいは、単純に眠いのか、
笑顔の少ない撮影クルー。
調布飛行場のターミナルはそんなに広くなく、
こじんまりとした待合所と、
搭乗待ちエリアだけの極めてシンプルな造り。





廃道・若郷新島港線

もちろん搭乗デッキなんぞはなく、
飛行機まで歩いて、数段のステップを昇っての搭乗です。
実は石井さんは自分で運転する車以外の乗り物が苦手らしく、
足取り重く飛行機へ近づいていました。(左)
右は平沼さん。





廃道・若郷新島港線

いっきに飛び立ったプロペラ機は、
ほどなく横浜港の見える上空へ。
高度が低いので、ジェット機より地上が近く見えます。
それにしてもプロペラの音がうるさい。。。





廃道・若郷新島港線

40分も乗るともう新島です。
画像の島のほぼ中央を左右に寸断して筋状に見えるのが、
これから探索予定の若郷新島港線の廃道です。





廃道・若郷新島港線

新島空港に到着。新島の空港ターミナルは、
調布飛行場より更にこじまんまりとしていました。
もちろんこちらもターミナルまでは徒歩。





廃道・若郷新島港線

新島の廃道を目指して島内を走っていると、
いきなりモヤイ像登場。
モヤイはイースター島のモアイ像をまね、
既に死後となった助け合うを意味する「催合う(もやう)」をかけて、
かつて新島では沢山造られた石像。
渋谷のモヤイはよく見ますが、
本家新島のモヤイをみるのは初めてです。





廃道・若郷新島港線

行動食(廃道探索のために必要な食料や飲み物)の購入のため、
スーパーを探して町を一周。
途中、新島本道の起点を発見。
標識の足元には、ガラス製の起点も。
(画像をクリックすると起点を拡大してみれます)

さて、プロペラ機に乗ってはるばるやって来た新島には、
どんな廃道が待ち受けているのか。。。



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廃道リポート:入川森林鉄道~後編

2014-02-20 02:14:33 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年、
新作廃道DVD『廃道ビヨンド』のリリースを前に。
今回の作品の探索リポートをアップしています。



今回は前回に引き続き、
林鉄の王様と言われる埼玉県の奥秩父にある、
入川森林鉄道です。

廃道・入川森林鉄道

画像は今回のDVDのジャケットイメージに採用した画像です。
前回の記事の続きを更に歩くと、
画像の様な荒削りな片洞門の下を、
蛇行しながら線路が続いているような場所もあります。
それにしてもこの片洞門は、そうとう荒削りですね。





廃道・入川森林鉄道

片洞門を越えて振り返ってみます。
この片洞門はどちらから見ても絵になりますね。





廃道・入川森林鉄道

片洞門を越えて更に進むと、
線路があった道は徐々に狭くなって行きます。





廃道・入川森林鉄道

やがて辿り着くのは、
周囲を大きな岩に囲まれたちょっとした広場です。
入川森林鉄道は、
その行程の途中で高低差が極端に急な所が一カ所有り、
そこだけは線路ではなく索道、
すなわちロープウエイで運搬していました。

画像は、その下の駅付近。
今では駅らしき構造物はもう見当たりませんが、
索道に使われていたと想われるワイヤーロープなど、
当時を偲ぶものは残っています。





廃道・入川森林鉄道

また、木材を板状に組んだ様子の構造物の残骸もありますが、
これは、伐採した木を索道で運んだ際の、荷台だそうです。





廃道・入川森林鉄道

また、下の駅付近には、林鉄で使われていた車輪も、
ほぼ土と化しながら残っていたりします。

ここからは暫く索道の上の駅を目指して、
急斜面の山登りです。
一応登山道としては使われている様ですが、
足場の悪さは、殆ど訪れる人がいないことを物語っています。





廃道・入川森林鉄道

索道の上の駅の近辺からは、
再び山肌を沿う様な形で進む上部の軌道跡が現れます。
しかし、ハイキングコースにもなっている、
ゆるやかな下部のコースとは違い、
上部軌道は勾配も急で、かなり過酷な山道です。





廃道・入川森林鉄道

上部軌道にも、下部と同様、
橋脚がすっかり無くなった橋跡が幾つかあります。
ただ、木製の橋桁はかろうじて残っていますね。

苔むした橋台と線路は、
あと何年すると自然に還るのでしょうか。





廃道・入川森林鉄道

しかし上部期軌道で、
線路や枕木が残っているのは前半部分だけで、
後半になると殆ど線路もなく、
更には線路が敷かれていたであろう路盤もなく、
ただひたすら崖崩れで斜面と化した山肌を進むだけになります。
途中には画像のように倒木が行く手を阻み、
容易に先へ進めさせてくれません。





廃道・入川森林鉄道

ちなみに引きで見るとこんな感じ。
下の沢までそれほど高低差はありませんが、
それでも急斜面をずり落ちたら、
けっこう厄介なことになります。





廃道・入川森林鉄道

かなり長い距離、軌道敷きかどうか分からない道を進みますが、
終点近くなると、
再び石垣によって守られた軌道の跡がちらほらと現れ、
完全に苔に覆われながらもかろうじて残る枕木などが、
見えて来る様になります。





廃道・入川森林鉄道

そしてこれが入川森林鉄道の終点の光景。
すでに駅の建屋などはありませんが、
かつて山男達が飲み明かしたであろう沢山の一升瓶が、
ここに人の営みがあったことを無言で伝えていました。





廃道・入川森林鉄道

終点まで辿り着いたのはよしとして、
これから来た路を戻らなくてはなりません。
入川森林鉄道は片道6.5kmあります。
午前10時に撮影をスタートし終点に付いたのが16時半。
勿論いろいろ撮影しながらなので時間はかかっていますが、
それでも車を停めてあるキャンプ場まで1時間半はかかります。
あたりはすでに暗くなり始め、
下部軌道へ降りた頃は、もうあたりは真っ暗でした。
更に悪いことに、雨も降り出し、
結局下部軌道は雨の降る真っ暗な闇の中をただひたすら進んで、
結局駐車場についたのは7時頃でした。

前作『廃道クエスト』では、かなり過酷な廃道も経験しましたが、
この廃道ほど、危険というよりしんどい廃道はなかったですね。



一年ぶりのは廃道新作DVD『廃道ビヨンド』
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2014年3月2日[土]@お台場・東京カルチャーカルチャーで、
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廃道リポート:入川森林鉄道~前編

2014-02-19 03:10:50 | プロダクション・ノート
国内初の廃道DVD『廃道クエスト』リリースから1年が経ちました。
廃道の撮影は面白かったけど、
それはあくまでも平沼さんのからのオファーがあって実現したもので、
もう二度と廃道へ行くこともなく、
泡沫に消え行く楽しかった思い出になると想っていましたが、
それは大間違いでした

『廃道クエスト』発売後しばらくしてから、
日活さんから次回作のオファーがあり、
再び悪夢の廃道撮影の日々を過ごすことになりました。

そして去年の秋から年末にかけて撮影し、
年明けに編集した新作廃道DVD『廃道ビヨンド』は、
ちょうどクエストから1年の3/4に発売です。

ですので今回も、撮影に同行した廃道の数々を、
リポート形式でアップして行こうと想います。



今回最初に訪れたのは、
その軌道の圧倒的な残存量から『林鉄の王様』ともいわれる、
埼玉県にある森林鉄道だった廃道です。
実は森林鉄道は鉄道ではなく道路の括りに入るそうです。
入川森林鉄道跡は、途中で索道を使うことによって、
下部軌道と上部軌道に分かれていましたが、
現在、下部は遊歩道に、上部は登山道の一部に転用されています。

廃道・入川森林鉄道

google の地図だとまったく何にも表示されないので、
mapion の地図にしてみました。
スタート地点は国道140号と交わるところですが、
そこからしばらくは一般的な舗装路になっているので、
実際の探索は地図の右寄りにある入川渓谷夕暮れキャンプ場です。
ここまで行けば、あとは川沿いの道なりに進んで行くと、
それが同時に入川森林鉄道の軌道跡を辿ることになります。





廃道・入川森林鉄道

国道140号から入川渓谷観光釣場と書かれた看板を左折し、
細い下って行くと、左側に木造の小屋があります。
これが入川森林鉄道の始発駅跡です。
小屋の中に森林軌道関連のものは見当たりませんでしたが、
小屋の下部からは曲がって崩壊しかけの軌道が、
しっかりと伸びていました。

そしてこの付近は始発駅跡以外見るものはないということで、
車で入川渓谷夕暮れキャンプ場まで移動します。





廃道・入川森林鉄道

車はキャンプ場の手前までしか入れないので、
駐車場に車を止め、本日のコースの説明を平沼さんから頂きます。
地図を拡げて説明する平沼さん(左)と、
それを撮影するオープロ大西さん&録音するオープロ山内さん。
奥にいるのが日活ディレクターの牟田さんです。





廃道・入川森林鉄道

最初は画像の様に、
奇麗に整備された山道のようなところを進んで行きます。





廃道・入川森林鉄道

暫く進むとガードレールに線路が転用されていて、
森林鉄道だったことを徐々にアピールし始めます。





廃道・入川森林鉄道

そして地図の最初に川が枝分かれしている地点で、
軌道は少し枝分かれした川沿いに迂回していた様です。
川との合流地点は少し谷が深いので、
軌道をそれほど深くない場所で渡すためだったと想われます。

狭い川を渡っていた部分では、
既に橋脚などは全くなくなっているにもかかわらず、
奇跡的に線路だけが残っているのには驚かされます。





廃道・入川森林鉄道

川沿いに築堤された石垣は、
殆ど判別出来ない程に苔に覆われています。
遊歩道から離れているせいか、
レールは勿論、
枕木や枕木にレールを固定するいぬ釘まで残っています。





廃道・入川森林鉄道

しばらく進むと、道が二股に分かれ、
より狭く舗装されいない川沿いの道へと入ります。





廃道・入川森林鉄道

川沿いの山道らしい山道を暫く進むと、
ついに地面に埋もれた線路が姿を現し、
やっと<林鉄跡を歩く>雰囲気になって来ます。





廃道・入川森林鉄道

ひとたび線路が現れたら、あとは目白押です。
登りと下りの入れ替え場所だった複線。
林鉄が走っていた当時から、
周囲にこれだけ木々が繁茂してたかはわかりませんが、
もし繁茂してたら、
この緑のトンネルを走り抜ける林鉄に乗るのは、
とても気持ちよかったんじゃないかと想います。





廃道・入川森林鉄道

さらに奥へ進むに従って、
連続して残っている距離もどんどん長くなって行きます。





廃道・入川森林鉄道

この場所なんかは、
殆ど現役の時と同じ風景じゃないでしょうか。
ここもとても風光明媚な場所ですが、
しかし、左側の崖と右側の道端がかつては繋がった岩盤で、
それをこの軌道のために削り取ったのだと想うと、
林業とかはまったく知りませんが、
やはり相当お金になる仕事だったのかと、
あらためて実感します。





廃道・入川森林鉄道

かなり美しいS字カーブですが、
それゆえに、この場所は削岩は相当苦労したんじゃないでしょうか。
左側の岩がかなり荒削りです。

入川森林鉄道は後半へ続きます。



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廃道リポート:下山隧道と南部新道

2013-03-04 01:16:26 | プロダクション・ノート
オープロジェクト新作DVD『廃道クエスト』
そのロケを振り返りながら、
一つ一つの廃道を取り上げてアップしています。

シリーズでアップして来た廃道撮影リポ、
最後の撮影日の後半です。

最後の撮影には、
かねてから平沼さんにご紹介頂いていた、
女性廃道探索者の石井あつこさんにもご参加頂き、
石井さん推薦の隧道を見学にも行きました。

下山隧道

前回アップした高長切川隧道から
ほど近い場所にある下山隧道です。
旧道は富士川沿いの国道52号線から
少し入ったところにあります。
この物件は、ウェブとかでの情報をまったくなしで、
現場で石井さんが発見した隧道なので、
石井さんの思い入れはひとしおだそうです。





下山隧道

まずは南側からのアプローチ。
本来現道とほぼ同じレベルだった筈の道に、
土砂、あるいは工事用残土の堆積物などがつもり、
道はみえず、隧道へのアプローチも、
かなり斜面を登るかたちになります。
そしてほどなく登りきると、
眼下に目標の下山隧道が見えて来ます。

この隧道、ご覧の様に、
トンネルの大きさに比べて、
扁額がかなり大きく造られています。





下山隧道

実際現場でおおよその大きさを測ってみると、
横幅が約4メートル、高さが約1.8メートルもあります。
つまり扁額の中に、立った人が横並びできるサイズ
といえばその大きさが実感できると思います。

栗子隧道の扁額の書に比べて、
こちらの書はかなり気合いの入った一筆です。

ちなみに何故これほど大きな扁額にしたかは不明なものの、
この別途化粧石等で造った扁額の埋め込ではなく、
入口上部のコンクリートに凹凸をつけることで造られた扁額のため、
これだけの大きさが実現したということです。
確かにこの大きさの扁額を別に造って、
この位置につり上げてはめ込むのは、
容易なことではないですね。





下山隧道

一旦現道へ戻って、今度は北側からアプローチです。
南側は隧道の目の前まで行けますが、
北側は隧道の手前の谷に橋等がなく、
谷に降りてどこからか登らない限り、
隧道の入口へは辿り着けません。
ただ、谷幅はそれほど広くないので、
対岸からでも十分その様子がわかります。

南側同様、巨大な扁額にはかわりありませんが、
書体が違います。
南側に比べると少し堅い印象をうけるので、
もしかしたらこちらが先に書いたものかもしれません。

谷が手前にあることから、
当然橋がなくなったと考えがちですが、
それにしては橋台も橋脚もなく、
また断面の様子もなんとなく妙です。
橋と言うよりは、
土地自体が無くなってしまった様な印象です。

後日平沼さんが現役当時の写真を持って来ました。
それを見ると、トンネルを出た付近は、
橋ではなく殆ど土地状の形をしています。
ただし下には細流があるので、
殆ど土地の様に造って、
その下部に水流の抜け道を造った
暗渠だったということがわかりました。



最後の撮影は、下山隧道からほどなく南下した、
身延町とその南の南部町を結ぶ、
南部新道の旧道でした。

南部新道

もともとこの付近の街道は、
富士川沿いに造られていたもの、
氾濫川として知られる富士川に浸食され、
幾度も決壊崩壊したそうです。
その経験から、
現在の国道52号は内陸に造られているわけですが、
かつての富士川沿いにあった南部新道は、
現在でもかろうじてその痕跡を残しています。





南部新道

この廃道探索は、平沼さんからの提案で、
当日いくことになった廃道なので、
案内は全ておまかせ。
なのでどのあたりから旧道へ入ったのかなど、
殆ど覚えてませんが、
廃道に入るなり、猛烈な竹薮の連続です。
しかも密度がかなり濃く、
また半分くらいの竹が寿命尽きて倒れているので、
それらをくぐったりしながら進まなくてはなりません。





南部新道

猛烈な竹薮を歩くこと小一時間、
急に視界が開けた先にあったのが、
この扁額も竣工年表示などもなにもない、
謎の廃道です。
平沼さん曰く、
恐らく戦中に軍事物資の輸送目的で造られたものだと思うも、
その実体はまだ調査中とのこと。

こんな山の中に、
何十年も使われていないにもかかわらず、
崩落はおろかヒビすら入っていない、
奇麗な隧道が眠っているとは驚きです。
※実際はすぐ近くに富士川が流れていたり、
隧道の反対側の斜面の上には民家があるなどしますが、
何と言っても竹薮が深すぎて、
印象としては山の中としか思えません。





南部新道

一旦現道に戻り、少し移動してから、
再び次の目標に向かって竹の薮漕ぎです。
地図で言うと下方の黒い星の付近ですが、
こちらも平沼さんに連れて行かれるままなので、
なにがあるのかは分からない状態での探索です。

南部新道の探索でも、
石井あつこさんが参加されていましたが、
とにかく平沼さんと石井さんは、
進むのが早くて追いつきません。
その様子はDVD本編に収録してあります。
そして歩く事約30分位、





南部新道

行き着いた所にあったのはかつての道標です。
何と書かれているかを判別すべく、
この場所に30分位いました。
画像をクリックすると、
文字を強調して分かり易くした拡大画像が表示されます。

上の二文字は左と右。
そして左の下は「身延山道」でその右は
「舟道」だそうです。
「身延山道」の下がなかなか読めませんでしたが、
左が「あはめし」(粟飯)、右が「さくら志ミつ」(桜清水)
という字ではないかと判断し、
一番下が「霊場あり」となります。

身延町には日蓮宗の総本山久遠寺があり、
付近には日蓮ゆかりの霊場がたくさんあります。
「粟飯」とは道端で休息をとっていた日蓮に、
粟飯を差し出したのが縁で出家した母を偲んで、
その息子が建てた大石山正慶寺のこと。
また「桜清水」とは、正慶寺より少し南の高台にある、
横根という集落が水の便がわるかったので、
桜の木の根方に杖を突きさし清水を沸き上がらせた伝説から
桜清水の霊場となった玉林山実教寺のこと。

つまりこの道しるべは、
日蓮ゆかりの霊場参りのための道標だったのですね。

道しるべが石造りだったからこそ、
こうして悠久の時を越えて、
この道を通行したかつての人たちのことがわかります。
もしこの道標が近年の鉄板やプラスチック製だったら、
こうして残っている事もなく、
その道がなんのための道かも、
知ることは出来なかったと思います。

残念ながらこの道しるべは、
本編には収録していないので、
ここで詳しくアップしました。



こうしてDVD『廃道クエスト』のロケは終了しました。
しかし廃道は廃墟のように分かり易い形がなく、
画像ではただの山道にしか見えない場所も多々あります。
また、以前にアップした国道299号の崖崩れなども、
画像ではその様子がまったく伝わりませんが、
映像では画像よりははるかに臨場感があります。
廃道は映像で見て、
初めてその面白さや状態がわかると思うので、
このブログの記事は予習程度にさらっと流して頂き、
是非DVD『廃道クエスト』をご覧になって頂ければと思います。



廃道クエスト




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廃道リポート:高長切川隧道

2013-03-02 03:11:49 | プロダクション・ノート
オープロジェクト新作DVD『廃道クエスト』
そのロケを振り返りながら、
一つ一つの廃道を取り上げてアップしています。

シリーズでアップして来た廃道撮影リポも、
もう最後の撮影日になります。

高長切川隧道

最後の撮影は冬の寒さも沁みる12月の中旬。
富士山の西に位置する身延町にある、
奇妙な構造をもった隧道からスタートしました。
相変わらずウェブ地図には旧道は書かれていないので、
勝手に記入しちゃってますが、
クリックするとGoogle Mapへ飛べます。





高長切川隧道

地図の中央にあるのが角瀬トンネル。
その西側の入口近くに、
誰が見ても旧道だな、とすぐに分かる道があります。





高長切川隧道

歩く事数分、前方に目的地の隧道が見えて来ます。
が、その手前が、以前にアップした
国道299号旧道ほどではありませんが、プチ崖崩れ。
平沼さんが前に探索した時は崩れてなかったというので、
最近のものかと思いますが、
結構土砂が固まり、その上にサラサラの砂利、
というセットは、いつも心地よくありません。





高長切川隧道

とりあえず距離は短いので、
あっさり越えてから振り返って見ると、
曲がったガードレールは、
土砂で押し流されつつあるんですね。





高長切川隧道

早速隧道内へ。
この隧道が奇妙な構造というのは、
まず結構広い入口の先にある急に狭くなる構造。
いくらなんでも狭くし過ぎ、
というか手前が後付けだから、
手前を広く造り過ぎだろー。
で、狭くなってる所はコンクリート壁なのに、
すぐその奥が素堀りのまんまの壁面。
さらに奥に小さな灯りが見えるけど、





高長切川隧道

ほぼトンネル状態になった洞門。
そしてその先はまた素堀りで、
最後にコンクリートの壁面で出口へ、という、
短い距離の間に、
その姿をころころと変える隧道でした。
最初の隧道が高長隧道、後半のが切川隧道、
その間をほぼ隧道状の洞門がつないで、
途中に窓がある一つのトンネルのように見える二つの、
ということでした。





高長切川隧道

何故そんなことになったかは、
ここで説明していると長くなるし、
平沼さんのサイト『山さ行がねが』をご覧になっている方なら、
既にご存知かと思いますが、
DVD本編をご覧になって下さいませ。
そのかわり、撮影しておきながら、
時間の都合上収録出来なかった話をひとつ。





高長切川隧道

とその前に、隧道口にあった、
天然オブジェを一つ。





高長切川隧道

さらに隧道の近くにあった、
人工オブジェもひとつ。
これは現役の石細工屋さんが、
貯水タンク(たぶん)として、
再利用しているオブジェのようです。





高長切川隧道

地図で言うと旧道を東から歩いて、
2つの隧道を越え、
県道37号線を渡って白い道を南へ移動している所です。
平沼さんいわく、
隧道があった旧道はこの南下する道に通じていて、
かつては橋を渡っていたということです。
橋の真ん中だけ、古い構造が残っていますが、
その近くに行って見ると。





高長切川隧道

新しい橋と古い橋のつなぎ目から、
なんと軌道の跡が顔を見せているではないですか!
またまた平沼さん曰く、
この旧道はかつて馬車軌道として使われていたこともあり、
その痕跡がかろうじて残っているのではないか、と。

馬車電車、一度乗ってみたい。。。
人車と同じ位、一度乗ってみた。。。

廃道に歴史あり。。。

本日『廃道クエスト』発売です!↓



廃道クエスト




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