ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

非常時の平常心

2020-10-10 | 趣味・ボランティア・チャリティー
ボランティア先のチャリティー
ショップで店番をしていると、
60代と思しき、上品で丁寧に
プレスの効いた麻のブラウス
に、白縁のシャレたメガネの
女性がレジにやってきました。


思い出せないようなたわいも
ないセカンドハンドの品を
カウンターに置き、おもむろ
にぱんぱんの袋も置きました。
袋の中は大方、寄付の品です。


古着や古本を寄付しに来た人
が、ついでに買い物をして
いくのはよくあることです。


袋の中には同じ茶色の紙袋が
きちんとたたまれ、ぎっしり
20枚ほど入っていました。


一目見て、テイクアウトでの
持ち帰りかウーバーイーツか、
いずれにしても何度も食事を
買ったようで、この年代の人に
しては珍しいなと思いました。


「恥ずかしい話だけど、ずっと
大変でフードバンクのお世話
になってたのよ。」
と女性ははにかんで言いました。


フードバンク
思いがけない言葉が出てきて、
心底驚きました。知っている人
には一目でわかる袋なのか、女
性は私がそれを見抜いていると
思い打ち明けてくれたようです。


フードバンクとは日本と同様、
慈善団体が企業や個人から寄付
された食品を生活困窮者に無料
で配る制度で、誰でも無条件に
必要な食品を受け取れます。


「でも、もう大丈夫になったから
この袋はいらなくなったの。」


自分が食べるのに困るほど大変な
時にも、使った袋を大事に保存し
寄付しようとしてくれた、彼女の
非常時の平常心に感服しました。


こういう人だから「もう大丈夫」
と言えるようになっていくんだな
とも思いました。


情けは人のためならずで、大変な
ときでも他人を思いやれる人には
必ずその報いがあると思います。


「それはよかった」と話しながら
レジを打ち、女性が買った物を
ひとまとめにして、
「袋はいりますか?」
と、たった今女性から寄付された
袋を手に聞きながら2人で大爆笑


彼女は会心の笑みでその笑顔は
本物でした。もう大丈夫



今日の修理部門

ニャンコペンダント


赤目の親子ニャンコはブローチ
でしたが、壊れたピンを外して
ペンダントに生まれ変わり(笑)

首から提げるとバランスよく
横に並んでくれました


これはチャームとチェーンを
バラバラに預かったのですが、
とうとう色味や重量感が合う
ものが見つかって合体



ストーンがいくつも外れていた
ビンテージのラインストーンの
ブレスレットをピアスに。

これは腕に巻くベルト部分。


中央の花形のストーンは全部
揃っていたのでペンダントに。

私にできるのはこれで精一杯。


手持ちの中でこのチェーンが
一番重量感や雰囲気が合い、
母の品でしたが合わせて寄付。

誰かに大切にされますように



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