「安部公房全集030 1924.03-1993.01」 2009新潮社
補遺と全集索引ほか
「贋月報」三浦雅士
こうやって解説・分析をしてもらうと、自分がレベルの違うものを読んでいたから面白くないのだなと納得する。この人の言う通りだとすれば、安部作品というのは一部インテリ向けの楽屋落ちということになるだろう。そうであれば、私の「安部公房はすべて計算」という推測も裏付けられるというものだ。
ああ、何とか読み終わった。(2015年05月から1年半)
結果、言っていることも作品も大して面白くはない。
ただ、「砂の女」だけはやっぱり別だ。
安部公房を読んだことのない人にも、「砂の女」だけは薦めてもいい。
しかし、そういったものを求めて他の作品を読むことは失敗、期待外れになると教えてあげよう。
「砂の女」が好きだと言ったら、「方舟さくら丸」くらいは読ませてもよかろう。あとは、やめておけ。と。