電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

開かれなかった演奏会を惜しむ〜機会をみてぜひ実現してほしい

2020年05月24日 06時01分15秒 | クラシック音楽
YouTube の山響チャンネルの中に、3月の新県民会館オープニング・コンサートで演奏されるはずだった、小曽根誠(Pf,*1)&山形交響楽団によるピアノ協奏曲「もがみ」改訂版の練習風景が紹介されていました。はじめは小曽根さんのピアノソロで、

  1. My Witch's Blue (Makoto Ozone)
  2. Asian Dream (Makoto Ozone)
  3. Tea for Three (Makoto Ozone)
  4. Where do we go from here? (Makoto Ozone)

の4曲が演奏されます。

続いてピアノ協奏曲「もがみ」。これは、2003年の山形県国民文化祭において、当時の皇太子及び同妃両殿下ご臨席のもと、作曲者である小曽根さん自身が初演したピアノ協奏曲「もがみ」の改訂版のリハーサル風景。カメラワークは少々揺れるところがあるのですが、演奏の雰囲気はすごく良いのです。しかも、第三楽章の直前に事務局から連絡が入り、新型コロナウィルス感染防止のため、演奏会は延期します、と宣告されるというハプニングも収録されています。なんだか「おくりびと」の解散シーンを思い出してしまうような出来事ですが、このときの楽団員の皆さんの対応が素晴らしい。せっかくだから最後まで演奏したい、演奏しよう、ということで、第三楽章の演奏が始まります。そして演奏が終わり、音楽家どうしが拍手で互いをたたえあうのですが、その姿がとても良いのです。

My Piano Concerto "MOGAMI" was supposed to be Premiered with YAMAGATA symphony Orchestra


新型コロナウィルス禍で、ある程度は予想されたこととはいえ、口惜しいことは間違いありません。せっかくの改訂版での演奏を、ぜひコロナ収束後に実現してもらいたいものです。あの東日本大震災で中止になった演奏会の曲目を、後に同じく遠藤真理さんを迎えてマルティヌーのチェロ協奏曲をプログラムに組んだように、小曽根誠さんとこの曲の演奏を、ぜひ生で聴いてみたいものです。

(*1):小曽根誠〜Wikipedia より

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