おもしろい句。よくこんなフレーズを思いつくものだ。蝸
牛は、栄螺のような厚い蓋をもたない。守秘義務という固い
言葉を「で」ではなく「に」したことによって人を遠ざけな
い語の力を感じる。おっとりといる蝸牛の時間に寄り添って、
梅雨濡れの青葉の匂いの中に佇んでいるのだろう。(H)
牛は、栄螺のような厚い蓋をもたない。守秘義務という固い
言葉を「で」ではなく「に」したことによって人を遠ざけな
い語の力を感じる。おっとりといる蝸牛の時間に寄り添って、
梅雨濡れの青葉の匂いの中に佇んでいるのだろう。(H)
今村さんも俳人二世なのだそうですね。