スコップに須恵器のかけら水温む 加藤信子 2017-04-10 04:53:25 | 日記 スコップに人の動作、カシャっという音をたてて、地中に眠っていた須恵器に歴史を蘇らせ、「かけら」と、手元に焦点を絞る。土を払って洗ってみる。体験句のようでいて、少し現実離れした感じもうけるが、柔らかな響きで、万物の甦る喜びと希望を微妙な感覚で現している「水温む」の大きな季語が効いている。(博子)