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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

炎天下の農作業。久しぶりの陣馬平や妻女山、斎場山。オオムラサキがいない(妻女山里山通信)

2016-07-13 | アウトドア・ネイチャーフォト

 五つ前の「カッコウの鳴く日曜日、一反の畑に大豆を蒔く。私はだだちゃ豆も」の6月上旬の記事で書いた一反(10アール)の畑の大豆ですが、雑草がはびこってえらいことになりました。そこで除草作業。画面の左が除草終了、右の緑が今回の作業場所(左)。これ麦ではないです。この中に大豆があるのです(中)。条間は耕うん機で除草。株間の雑草を抜いて行くのですが、炎天下での重労働(右)。ネオニコチノイド系の除草剤とかベトナム戦争の枯れ葉剤ですからね。使えません。大豆はほとんどが輸入品。遺伝子組み換えも普通。私たちはほとんど使いませんが、平地では無農薬で商品化できる大豆を作るのはまず不可能です。この写真を見たら分かると思います。30度を超える炎天下の中、5時過ぎまでやってやっと終わりました。

 翌日はほぼ10日ぶりに妻女山奥の陣馬平へ(左)。ヨシの新芽はほとんど出ていませんでした。除去は成功したといっていいでしょう。問題はここにどの植物が寡占するかということ。貝母なら問題ないのですが。
 中尾山・茶臼山ハイキングに来てくれたご夫婦と邂逅。陣馬平と堂平大塚古墳にご案内しました。歴史と自然を解説。喜んで頂けた様です。こんな風に、時間が許せばご案内します。
 蟹沢(がんざわ)の泉に謎の卵?(中)。そうですサワガニの卵です。産卵した母蟹は役目を終えて亡くなっていました(右)。子供の頃はたくさんいて、採って帰って祖母に唐揚げにしてもらい塩をふって食べました。

 堂平大塚古墳からの千曲川。この美しい風景が実は汚染されているのです。去年と同様にオオムラサキやゼフィルスがほとんど見られません。昨年の千曲市によるネオニコチノイド系農薬。エコワン3フロアブルの空中散布の影響です。成分はベトナム戦争の枯れ葉剤と同じ。実際に千曲市では人的被害も出ています。水俣病等に匹敵する犯罪的行為といっていいでしょう。今年は暫定的に中止する様ですが、自然が回復するには何年、いや何十年もかかるかも知れません。信濃毎日新聞の一面下のコラムでも、空中散布を止める勇気をという記事が以前出ましたが、こんな犯罪的行為は絶対に止めるべきです。

 コナラの樹液バー(左)。まだ樹液はほとんど出ていません。昨年は上記の理由によりなにもいませんでしたが。今回はカブトムシ、オオスズメバチ。アオカナブン、カナブンがいました。左の虚(うろ)ではカブトムシが吸汁。右でオオスズメバチが吸汁(中)。オオスズメバチは寄ってくるアオカナブンを頭突きで撃退。満腹で巣に戻った後で再来。カブトムシの虚に入りましたが、撃退されてあえなく降参。他の木へ飛んでいきました。オオムラサキが全くいません。気掛かりです。総苞が粘るノアザミの花(右)。秋になるとノハラアザミが咲き出します。

 斎場山(旧妻女山)の西側、御陵願平にあるイノシシのヌタ場。昨夜泥浴びに来たのでしょう。イノシシの足跡がありました。少し前に象山で子熊三頭を連れたは母熊が目撃されました。私も陣馬平で子熊を目撃。淡竹の筍を食べに来たのでしょう。今年生まれた子熊は小さいので(4〜5キロ)。母熊は逃げられないと思うと待って人を襲います。熊鈴も役に立ちません。遠距離からも聞こえるホイッスルや爆竹を鳴らすことが必要です。

 ヒヨドリバナが咲き始めました(左)。言われるようにすぐ上でヒヨドリが喧しく鳴いていました。葉を見てこれはトウダイグサ科だなと思ったのですが種名がわかりません(中)。ウバユリ(右)。咲くのは旧盆頃でしょうか(右)。楽しみです。

 斎場山(左)。私のブログやサイトをご覧になっている方はご存知でしょうが、ここが地元で上杉謙信が本陣としたと伝わる妻女山です。妻女山は松代藩が江戸時代につけた俗名で本名は斎場山で古代科野国の円墳です。いつきなるば、ゆにわと称して単なる斎場ではなく、祀りごとを行う神聖な場所でした。
 現在の妻女山(右)。地元では赤坂山という場所です。国土地理院が勝手に名前を変えました。よってここを謙信の本陣と勘違いして変える歴史家や歴史マニア、観光客が絶えません。長野市の看板にも明記されえていません。非常に不親切です。
 神社は招魂社。戊辰戦争以降の戦没者を祀っています。例年ならこの社の瓦でオオムラサキがたくさん昼寝をしているのですが、今年は一頭も見られません。間違いなく千曲市による空中散布の影響でしょう。昆虫が絶滅すれば次は人間です。

 畑に灌水に寄りました。アマポーラ(雛芥子)の向こうに藪萱草(左)。ニッコウキスゲの仲間です。カンゾウ、ヤブカンゾウの蕾は金針菜といって中華の高級食材です。鉄分も多く女性の味方。横浜中華街では乾物が結構な値段で売られています。アマポーラ(中)。太陽が登ると開花します。すごく好きな花です。選定をしたお陰で今年も柿が鈴生りになりました(右)。また柿酢を作りましょう。
 今日は、篠ノ井の77号見六橋付近にイノシシが出没。春が異常に早く、季節の進行がおかしいので野生動物の動きにも例年とは違う変化が出ているのかも知れません。

この8月11日は、初めての国民の祝日「山の日」となります。それに先立ち、7月の第4日曜日(今年は24日)が「信州山の日」で、色々な行事が行われます。私も関連でお仕事を頂きましたが、写真を使った記事や、講座・講演なども承ります。お気軽にお問い合わせ下さい。
 妻女山展望台の南にある大きな駐車場の奥には、清野氏の鞍骨城への地図や、登山ノート、拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』の見本誌とパンフレットなどが置いてあります。お問い合わせやお仕事のお申し込みは、当ブログのメッセージを送るからお願いします。

妻女山の位置と名称について」妻女山と赤坂山と斎場山について。『真田丸』で訪問者が激増中。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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