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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

カタクリ、イカリソウ、クサボケ、モミジイチゴ、オオヤマザクラ、ズミが満開(妻女山里山通信)

2014-04-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
 ソメイヨシノが終わりヤマザクラが咲き、里では桃と林檎の花が満開となれば、信州はもう初夏。気ぜわしく夏への階段を駆け上がっていくのです。昼ごろから東風や北風が吹き出すと花粉が舞うので、朝一で撮影に出かけました。

 まずは朝日を浴びる貝母、編笠百合の群生地へ。朝日を浴びて貝母の花が光っています。なぜでしょうね、撮影をしていると脳内をユーミンの「朝陽の中で微笑んで」が流れてきました(笑)。でも流れていたのはユーミンではなく、ハイ・ファイ・セットの山本潤子さんの透明な声でしたが。「宇宙の片隅で、巡り会えた喜びは、うたかたでも身をやつすの」メンバーで、夫の山本俊彦氏は、この春、虚血性心不全で亡くなっています。セシウムは心筋に溜まります。大切な人を失ってからでは遅いのです。 必読です。★セシウムで心臓・血管が傷つけられ、高血圧・虚血性心疾患・動脈硬化・脳卒中-ヤブロコフ「心臓および血管に関する病気」から

 朝日を浴びて咲くオオシマザクラ(たぶん)。ヤマザクラ、オオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)も満開です。桜の品種は、野生種、園芸種を合わせると約600種あるそうです。オオシマザクラの繊毛のない葉は、塩漬けして桜餅に使われます。あの独特の香りの成分はクマリンという、なにか可愛らしい名前の配糖体だそうです。そう思って写真を拡大して見ると、葉柄に繊毛が見られるので、これはカスミザクラのようです。

 足早にカタクリの群生地へ。写真の左から右へ、カタクリの短い花期も終わろうとしています。今回改めて確認しましたが、この群生地は数年前と比べて拡大傾向にあるようです。以前より西にかなり広がりました。カタクリは、種のつくエライオソームを求めてアリが運ぶアリ散布植物ですが、全ての種をアリが運ぶわけではなく、貝母の様に風によって種が飛ばされることもあるのではないでしょうか。

 夜に閉じた花びらは、朝陽と共に開き始めます。花びらの体温が25度で完全に反り返るそうですが、同じ花でも花びらにより反応が異なるようです。一枚だけ鈍感な花びらがありますね。一番右は、カタクリの残花です。最後はこのように花びらが縮れ褐色になり散ります。

 前回、大伴家持の「もののふの 八十(やそ)乙女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子(かたかご)の花」という歌を紹介しましたが、乙女たちもやがて年老いていくのが自然の摂理なのです。右の二つはさしずめ熟女。

 カタクリはユリ科で、別名を初百合ともいいます。片栗粉で名前だけ残っていますが、江戸時代の、『茅窓漫録』に「病人飲食進みがたく,至りて危篤の症になると,かたくりといふ葛粉のごとくなるものを湯にたてて飲ましむ。」とあるように、薬草として用いられました。ちなみに花言葉は「初恋、嫉妬、寂しさに耐える」だそうです。

 帰路にたどる天城山(てしろやま)ヤセ尾根から見る斎場山(旧妻女山)と善光寺平。奥に陣場平山の稜線が見えます。アオバズクの恋歌が聞こえます。ウグイスが盛んに鳴いています。

 妻女山山系では極めて珍しいイカリソウを見つけました。しかもかなり小さめで、花の色が濃い。クサボケも咲き始めました。
「草木瓜の 朱儚くて 刺の道」林風
 俯いて咲くのはモミジイチゴ。キイチゴの仲間では最も美味しいイチゴです。透き通るオレンジ色の実を集めてジャムを作るといいでしょう。子供達が小さい頃、山梨の山で雨上がりに濡れた冷たいモミジイチゴをむさぼるように食べた思い出があります。

 オオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)でいいのでしょうか。真ん中はバラ科リンゴ属の1種のズミ(酸実、桷)です。染料となることから染み(そみ)、あるいは、実が酸っぱいことから酢実、とも言われます。ここの花は全て白ですが、菅平の大松山山頂のズミは、桃色の花も混じっていました。妻女山山系のスミレは種類が少なく、今は立壷菫が咲き誇っています。

 妻女山駐車場に戻りました。妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々で栽培中の椎茸のホダ木の地伏せのブルーシートです。白いビニールは、長野森林組合の人が伐採しくん蒸してくれた松枯れ病にかかった赤松。昼近くなり風も出てきたので帰ろうとすると、鞍骨山へ向かうハイカーが来ました。初めてということなので。コースの説明と見どころなどを教えてさしあげました。妻女山の気温はグングン上がり、25度の夏日になりました。最低気温も上がったので、自律神経失調症はだいぶ良くなりましたが、花粉症が治りません。花粉が悪いのではなく、松枯れ病と同じく排気ガスが真犯人です。といっても田舎では車がなければ生活できないし。悩ましい問題です。

★妻女山SDPは、私がうちの山から始めた里山再生と活用の「里山デザイン・プロジェクト」の一環です。除伐から初めて、里山の保全だけでなく、植生や動物、菌類の調査と保護から、山菜やキノコ栽培、アウトドアスポーツから歴史探索までと、里山に関するありとあらゆることを総合的にデザインしていこうという試みです。
★妻女山SDPの活動については、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】のトップページの、インデックスの一番下に1から12までをリンクしてあります。番号を順にクリックしてご覧ください。


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