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モバライダー mobarider

“がか座β星系”で行われた彗星の統計調査

2014年12月04日 | 宇宙 space
大型惑星や原始惑星系円盤が観測されてきた“がか座β星”惑星系で、
数百個の彗星の統計的な調査が行われたんですねー

太陽系でいうクロイツ群のような特徴的な軌道による分類も見出されていて、
誕生間もない惑星系を知る大きな手がかりとなっています。


63光年彼方の4等星“がか座β星”は、
チリとガスの円盤に囲まれた、誕生からおよそ2000万年の若い星です。

地球の16倍の大きさの惑星“がか座β星b”があり、
彗星の蒸発や小惑星同士の衝突で、円盤中の物質が活発に供給されつづけている、
進化途上の惑星系なんですねー

今回の研究では、南米チリ・ラシーヤ天文台の3.6メートル望遠鏡で取得した、
2003年~2011年の観測データをもとにしています。

彗星が恒星の前を通過することによる、かすかな光の変化を手がかりに、
この惑星系にある493個の彗星の軌道を統計的に調査。
“がか座β星系”と彗星(イメージ図)

すると、彗星が2つの群れに分かれていることが分かることに…

1つは、惑星bの重力の影響を規則的に受け(軌道共鳴)、
かつ、それぞれ異なる軌道を持つ古い彗星の群れ。

彗星活動があまり活発でないことから、
何度も恒星のそばを通過して、彗星核の揮発物質が枯渇しているとみられています。

もう1つは、主星のすぐそばをかすめるほぼ同一の軌道を持ち、
もとは1つの天体だったものが分裂して、多数の彗星になったとみられる群れ。
太陽系でいう“クロイツ群彗星”と同様のものになります。

今回の研究は、
多数の系外彗星の物理特性や、軌道を統計的に調査した初めての研究成果になり、
45億年前に太陽で起こっていたことを知る、大きなヒントになるようです。


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