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地球に似た惑星の内部構造は、やっぱり地球に似ている

2016年02月14日 | 地球外生命っているの? 第2の地球は?
太陽系外惑星のうち、地球のように岩石を主成分とするものの内部は、
一体どのような構造になっているのでしょうか?

モデル計算によれば、やはり地球に似ているようですよ。


地球内部に関する標準モデルを利用

地球の内部構造は、まず一番外側に薄い殻があり、
その内部に厚いマントル、そして中心に火星サイズの核があります。

では、他の恒星の周りを回っている岩石惑星の構造は、
どのようになっているのでしょうか。

地球と同じような三重構造なんでしょうか?

最新の研究結果によれば、地球にとても似ているようです。

この研究では、
地球内部に関する標準的モデルである“PREM”に手を加えて、
地球と質量や組成の異なる天体用に調整。

そのうえで、質量と大きさが良く分かっている、
6つの岩石系外惑星をモデルに当てはめているんですねー

すると、6つすべてが地球と同様に、
惑星質量の3割にあたる量のニッケルや鉄から成る核を持つことが分かります。

そして核の外側には、地球と同様にマントルと殻があると考えられます。
地球(左)と、大きさが地球の1.5倍、質量が4倍の系外惑星“Kepler-93b”の内部構造図。


今後の課題は金属量

私たちが地球の内部構造を知るようになったのは、
ほんのここ100年のこと。

それなのにもう、他の恒星の周りを回っている惑星の内部構造が、
直接行くことは出来なくても計算から分かるんですねー

さらに今回手を加えられたモデルを応用すれば、
太陽系の外の方にある、地球よりも小さかったり凍っていたりする、
衛星や準惑星にも使えたりします。

たとえば、冥王星の質量と大きさをモデルに当てはめてみると、
冥王星の3分の1は氷であることが示されます。

このモデルは、遠く離れた太陽系外惑星の化学組成も、
地球に似たものであるということを前提にしています。

このことは、地球に近い複数の恒星系における、
鉄やマグネシウム、ケイ素や酸素などカギとなる元素の量から考えると、
道理にかなったものです。

でも、金属が豊富な領域あるいは少ない領域で形成される惑星の内部構造は、
たぶん異なるはずなんですねー

今後この問題が、研究の課題になるようです。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 地球に似た惑星は、やはり太陽に似た恒星を回っている?


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