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NASAの“ジュノー”は太陽電池で動く探査機としては最も遠くで頑張っている

2016年01月24日 | 木星の探査
木星を目指して宇宙を航行している探査機“ジュノー”。

1月13日のNASAの発表によると、
太陽から最も離れた太陽電池で駆動する探査機になったそうです。

これまでの最長記録は、ヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機“ロゼッタ”が、
2012年10月に樹立した7.92億キロでした。

13日に太陽からの距離が7.93億キロになった“ジュノー”は、
“ロゼッタ”の記録を破ったことになるんですねー


太陽電池の採用は斬新な工学的挑戦

NASAが開発した木星探査機“ジュノー”は2011年に打ち上げられました。

これまで、木星より遠くの宇宙に飛んだ探査機は、
すべて“プルトニウム238”などの放射性物質を使う発電装置を、
搭載していました。

この装置は、物質が崩壊する際に出す熱を発電に利用するもの。

太陽の光が弱くなる深宇宙や、夜が長く続く星など、
太陽電池による発電が難しい場所に行く探査機にとって、
ほぼ唯一の電源になります。

でもアメリカでは、
使える“プルトニウム238”の量が限られていたので、
“ジュノー”では木星以遠に行く探査機としては、
初めて太陽電池が採用されたんですねー

“ジュノー”に搭載された太陽電池パドルは3枚。

1枚あたり9.00×2.65メートルもの大きさになり、
120度ごとに装着されています。

太陽電池のみの面積の合計は、60平方メートルにもなるんですねー

これは地球圏であれば約14キロワットもの電力を生み出せるのですが、
木星においては、わずか約400ワットになってしまいます。

これまで順調に航行を続けている探査機“ジュノー”。
木星への到着は、今年の7月4日になるようですよ。


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