司法修習生に給費(給与)を支給すべきか否かについて、(私の)意見を明確にしろ、という指摘を受けました。いい機会だと思いますので、私の意見を簡潔に述べます。
私が給費制(給与支給制)に反対する最大の理由は、なんといっても、やはり
司法修習生は「実質的には」学生ですが、修習生のうち、裁判官や検察官になる人々については、給与を支給することに問題はないと思います。これらの人々に対する支給は、たとえば防衛医大が授業料を徴収せず、給与を支給していることと同様に、「認められる」と思います。
ここで私のいう「認められる」とは、給与支給等を行う必要はないが、給与支給を行ってもよい(認めてもよい) 、という意味です。
しかしながら、弁護士になる人々については、給与を支給することに「どうしても疑問を感じてしまう」のです。
弁護士の活動には公益性があり、(修習生に)給与を支給することに問題はない、といった考えかたも「あり得る」とは思います。実際に、「金儲け」ではなく、「公益」を第一に考えて活動している弁護士さんもいらっしゃることと思います。
しかし、残念なことに、その逆の弁護士さんもいらっしゃるのです。「金儲け」または「自分の収入」に関心がいってしまう弁護士さんです。弁護士が金儲けしてはならない、であるとか、弁護士が自分の収入を気にしてはならない、とまでは言いません。けれども、たとえば「あそこの弁理士は~~億稼いでいる。俺ももっとがんばらなければ」といった考えかたをされる弁護士さんもいらっしゃるわけです。私に対して、このように言った弁護士さんが現にいるのです。
「おかしい」と思いませんか? 国費で養成してもらっておきながら、しかも国から給与を受け取りつつ勉強させてもらっておきながら、上記のようなことを言った弁護士さんがいるのです。単位は「億」ですよ! 億!
私の気持ちとしては、「こんなにたくさん収入はいらない。自分がゆとりをもって生活できるレベルの収入は得た。もう十分だ。これからは、国民のため、社会のために、お金にならない仕事をたくさんしよう」と思ってほしいわけです。
弁護士も自営業である以上、「金儲け」をするな、とまでは言いません。しかし、自営業者である弁護士を、なぜ、国のお金で養成しなければならないのか、なぜ、弁護士になろうとしている司法修習生に、給与まで支払わなければならないのか、という疑問は、どうしても感じるのです。
私は、司法修習生に対する給費制(給与支給制)維持を主張されている弁護士さんや、司法修習生の主張(根拠)を「私なりに」考えてみましたが、それらは「根拠にならない」というか「根拠として弱い」と(私は)思います。私がなぜ「根拠にならない」または「根拠として弱い」と考えるのかは、文末に記載している関連記事をお読みください。
なお、私は最初、このブログで給費制維持を主張していました。いままで支給されていたものが「なくなる」と、修習生が「かわいそう」だと思ったからです。私は「なにがなんでも給費制反対・貸与制移行」だと考えているわけではありません。異論・反論も歓迎しています。なにかあれば、ぜひコメント欄に書き込んでください。もちろん批判も歓迎します。
ただし、私の「意見を変えさせよう」であるとか、「意見を変えないならブログの読者にブログ主の意見は『おかしい』と思わせよう」といった意図にもとづくコメント、すなわち「「特殊な目的」を伴うコメント」はお断りします。これは利害関係をもつ人はコメントするな、ということではありません。あまりに執拗に、延々と「特殊な目的」でコメントを書き続けることはやめてください、ということです。
なお、当ブログは「コメントの事後承認方式」を採用しています。「特殊な目的」を伴うコメントは削除します。
■関連記事
「日弁連の「司法修習生に対する給費制維持」論について」
「なぜ司法修習生に給与を支払う必要があるのか」
「司法修習生の労働者性」
「司法修習生は研修医にはあたらない」
「「司法修習生の司法修習」は「民間会社の新人研修」にはあたらない」
「司法修習生の給費制、一年延長の見通し」
「司法修習生に対する貸与の返済免除制度について」
私が給費制(給与支給制)に反対する最大の理由は、なんといっても、やはり
なぜ、民間の事業者(自営業者)である弁護士を、国のお金で養成しなければならないのかという疑問を感じていることです。
司法修習生は「実質的には」学生ですが、修習生のうち、裁判官や検察官になる人々については、給与を支給することに問題はないと思います。これらの人々に対する支給は、たとえば防衛医大が授業料を徴収せず、給与を支給していることと同様に、「認められる」と思います。
ここで私のいう「認められる」とは、給与支給等を行う必要はないが、給与支給を行ってもよい(認めてもよい) 、という意味です。
しかしながら、弁護士になる人々については、給与を支給することに「どうしても疑問を感じてしまう」のです。
弁護士の活動には公益性があり、(修習生に)給与を支給することに問題はない、といった考えかたも「あり得る」とは思います。実際に、「金儲け」ではなく、「公益」を第一に考えて活動している弁護士さんもいらっしゃることと思います。
しかし、残念なことに、その逆の弁護士さんもいらっしゃるのです。「金儲け」または「自分の収入」に関心がいってしまう弁護士さんです。弁護士が金儲けしてはならない、であるとか、弁護士が自分の収入を気にしてはならない、とまでは言いません。けれども、たとえば「あそこの弁理士は~~億稼いでいる。俺ももっとがんばらなければ」といった考えかたをされる弁護士さんもいらっしゃるわけです。私に対して、このように言った弁護士さんが現にいるのです。
「おかしい」と思いませんか? 国費で養成してもらっておきながら、しかも国から給与を受け取りつつ勉強させてもらっておきながら、上記のようなことを言った弁護士さんがいるのです。単位は「億」ですよ! 億!
私の気持ちとしては、「こんなにたくさん収入はいらない。自分がゆとりをもって生活できるレベルの収入は得た。もう十分だ。これからは、国民のため、社会のために、お金にならない仕事をたくさんしよう」と思ってほしいわけです。
弁護士も自営業である以上、「金儲け」をするな、とまでは言いません。しかし、自営業者である弁護士を、なぜ、国のお金で養成しなければならないのか、なぜ、弁護士になろうとしている司法修習生に、給与まで支払わなければならないのか、という疑問は、どうしても感じるのです。
私は、司法修習生に対する給費制(給与支給制)維持を主張されている弁護士さんや、司法修習生の主張(根拠)を「私なりに」考えてみましたが、それらは「根拠にならない」というか「根拠として弱い」と(私は)思います。私がなぜ「根拠にならない」または「根拠として弱い」と考えるのかは、文末に記載している関連記事をお読みください。
なお、私は最初、このブログで給費制維持を主張していました。いままで支給されていたものが「なくなる」と、修習生が「かわいそう」だと思ったからです。私は「なにがなんでも給費制反対・貸与制移行」だと考えているわけではありません。異論・反論も歓迎しています。なにかあれば、ぜひコメント欄に書き込んでください。もちろん批判も歓迎します。
ただし、私の「意見を変えさせよう」であるとか、「意見を変えないならブログの読者にブログ主の意見は『おかしい』と思わせよう」といった意図にもとづくコメント、すなわち「「特殊な目的」を伴うコメント」はお断りします。これは利害関係をもつ人はコメントするな、ということではありません。あまりに執拗に、延々と「特殊な目的」でコメントを書き続けることはやめてください、ということです。
なお、当ブログは「コメントの事後承認方式」を採用しています。「特殊な目的」を伴うコメントは削除します。
■関連記事
「日弁連の「司法修習生に対する給費制維持」論について」
「なぜ司法修習生に給与を支払う必要があるのか」
「司法修習生の労働者性」
「司法修習生は研修医にはあたらない」
「「司法修習生の司法修習」は「民間会社の新人研修」にはあたらない」
「司法修習生の給費制、一年延長の見通し」
「司法修習生に対する貸与の返済免除制度について」
弁護士の中村晃基と申します。
実名でコメントします。私の事務所などはインターネットで簡単に見つかります。
私は、給費制は当然だという意見の持ち主です。
給費制の最大の目的は、「将来弁護士になるものの研修中の身分を十分に保証し、裁判官や検察官に能力的に劣らない弁護士を養成することで、市民の利益を守ること」だと思っています。
これが、なかなかご理解いただけないみたいですが・・・。
それと、司法修習の具体的な内容はご存知ですか??少なくとも、検察修習では検察官とほぼ同じ仕事をしていると思いますし、弁護修習も書類作成の部分については弁護士の仕事とあまり変わらないと思いますが。
あと、金儲けに走っている弁護士がいるのは確かですが、それだけでは公益性がないことの根拠にはなりません。
弁護士は、巨額の会費(高いところで年120万程度)の会費を払っており、その一部が必ず、公益活動の資金に回されます。その額は、毎年10億円以上にも上ります。
私は実名か仮名(ハンドル名)によって、意見の価値・信頼性が変わるとは思っておりません。したがって仮名でコメントしてくださってもかまいませんよ。
さて、「裁判官や検察官に能力的に劣らない弁護士を養成することで、市民の利益を守る」とのことですが、司法修習は裁判官・検察官になる人々と弁護士になる人々が「一緒に」行うので、修習の「内容」は同じだと思います。つまり給費制を廃止しても、弁護士になる人々の能力面に影響は及ばないのではないでしょうか。
ところで、私の考えかたについては、下記に論点を整理しつつ、総合的に(偏りなく)述べています。私としては、公平な意見になっていると思いますが、どう思われますでしょうか? さしつかえなければ、ご意見をお聞かせください。よろしくお願いいたします。
司法修習生の給費制問題の解決策
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/6888fbe846ac43ed6398997a9cb42592
司法修習生の給費制維持論は根拠が弱すぎる
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/07f6ec6d9a8efa1398391740ad790876
すでに、「法曹志望者」さんと詳細な議論をされていたのですね。
知らなかったといえ、大変失礼しました。
私の考えも、「法曹志望者」さんと概ね同じです。
理論的に補足することはありませんで、すこし、本音を補足します。
結局、弁護士の仕事は、どこまでいっても不透明なものです。
弁護士は「値段のない、しかもネタの見えない寿司屋だ。」といわれることがありますが、そういった側面があります。
「当該事件の難易に応じて、弁護士費用は変動する」といってみたところで、「難易」は依頼者にはわからないわけですから。
その中で、最終的には弁護士の良心に頼らざるを得ないところがあるのではないかと思っています。
だからこそ、給費制でもって(修習中および修習後の)使命感を与え、弁護士に「貸し」をつくり、公益活動や貧困者の事件などについて積極的に行うよう動機づけているのではないかと思います。
まあ、依頼者のお金を横領して捕まる弁護士もいるため、「そんなもん信じれるか。」といわれればそれまでですが。
なお、若手法曹等が中心となっている、ビギナーズネットでは、給費制賛成の根拠について、日々議論しています(私も会員の一人です)。
立場は違うと思いますが、一度ご覧いただけると幸いです(既に、十分ご覧になっているかもしれませんが)。
更新を楽しみにしてくださっているとのこと、ありがとうございます。はげみになります。今後ともよろしくお願いいたします。
なお、「匿名・実名」について、すこし書きました。よろしければ、ぜひご覧ください。
「匿名か実名かで、主張の価値は変わらない」
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/230e523d205f78101cff84311c0e085e
> 結局、弁護士の仕事は、どこまでいっても不透明なものです。弁護士は「値段のない、しかもネタの見えない寿司屋だ。」といわれることがありますが、そういった側面があります。
> 「当該事件の難易に応じて、弁護士費用は変動する」といってみたところで、「難易」は依頼者にはわからないわけですから。
> その中で、最終的には弁護士の良心に頼らざるを得ないところがあるのではないかと思っています。
これはそのとおりですね。しかし、法曹周辺さんのコメント、
> 「給費制でもって(修習中および修習後の)使命感を与え、弁護士に「貸し」をつくり、公益活動や貧困者の事件などについて積極的に行うよう動機づけているのではないかと思います。」こんな図々しい発想はないでしょう。こういう本音が透けて見えるから給費制運動は行き詰っているのだと思いますよ。特権意識からするのではそんなものは公益活動と呼ぶに値しません。あまり無茶な意見を披露しないでください。
も、そのとおりだと思います。私なりに、もうすこし考えてみます。
なお、ビギナーズネットは以前、閲覧したことがありますが、いつも見ているわけではありません。今後は、なるべく頻繁に閲覧したいと思います。またなにか機会があれば、ぜひ、よろしくお願いします。
貸与になって、借金漬けの法律家のたまご・だらけじゃないか。
金持ちだけ、落ち着いて司法修習遅れて、ローと、修習と借金かさねてきた普通以下のたまごたちのこと、かんがえずに、公平・公平って、あほか。
金を給付せずに「義務」として収集&アルバイト禁止をかすことアンフェアだろ。
主張に一貫性もたすなら、司法修習をせめてなくしましょう、くらいの整合性もった主張にしてほしいわな。
結論。
1 月23万給付
2 完全貸与&アルバイトOK(&卒業試験をやさしくする)
いずれかにしろ。
司法修習生の給費制問題の解決策
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/6888fbe846ac43ed6398997a9cb42592
司法修習生の給費制維持論は根拠が弱すぎる
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/07f6ec6d9a8efa1398391740ad790876
私の主張は、給付と貸与を組み合わせるというものです。私の主張は現行制度に比べ、司法修習生に有利になっています。したがって、あなたの批判はおかしいと思います。司法修習生に有利になる方向の主張をしているにもかかわらず、「貸与になって、借金漬けの法律家のたまご・だらけじゃないか」と非難されても困ります。
君にアドバイス。
現行より、財政的にも、司法修習生側にとってもベストな改正案あり、くらい論点がわかりやすい見出しにしたほうがいいよ。
たとえば。きみの記事ね。
イデオロギー前面におしだした臭い記事にみえますわ。
例:「司法修習生の給費維持論は根拠が弱すぎる」→「(訂正)ある特定の司法修習生給費制維持論者の盲点」←くらいに上記見出しも訂正しなされ。
いちいちの言い回しが、君、下手だね。
きみ、社会人か。てっきり、学生がアウトプットの場としてブログ始めているのかとおもった。失敬。
追記:リンク先を読む気もしない。いちいちの言い回しが下手だと推測できるゆえ。