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司法修習生の労働者性

2010-11-09 | 日記
 「日弁連の「司法修習生に対する給費制維持」論について」のコメント欄において、

   司法修習生の給費制を維持すべき根拠 (反対意見) として、
     司法修習生は「補助的な業務」を行っており、
     司法修習生には労働者性が認められる (労働者と学生の中間である)

と指摘されましたので、この点について、私の意見を記します。

 しかし、私は専門家ではないので、意見がズレているかもしれません。その場合には、どなたか指摘してください。

 (「素人は意見を主張するな」という考えかたもありうるとは思いますが、「書く」と約束していますし、そもそもこのような考えかたが成り立つならば「すべて専門家=法律家の言う通りに給与を支給しろ」ということになり、民主主義ではなくなります )



 司法修習生は「補助的な業務」を行っていると主張されているのですが、問題は、それが「どの程度なのか」だと思います。

 ここで、コメントされた青龍さんによれば、

 新司法試験の司法修習は、10か月の実務庁修習と、2か月の集合修習に分けられます。
 実務庁修習では、検察・弁護・裁判所(民事・刑事)で2か月ずつ修習を行います(残り2か月は修習生の希望に応じて修習先が決定されます。)
 この内、修習生は、検察では警察から送致されてきた事件の捜査を行います。指導係の検事の判断を仰ぐことも多いですが、捜査のかなりの部分を修習生が担当します。裁判所においては、裁判官の下で法廷傍聴をする傍ら、記録を検討して、事案の概要や問題点を裁判官に報告します。弁護では、指導弁護士について法廷や打ち合わせ、法律相談に立会い、指導弁護士の指示の下で答弁書・準備書面等の文書を起案します(もちろんその全てが採用されるわけではありません)。
 このように、実務庁修習には、OJTの部分と研修の部分が混在しています。
であり、かつ、
検察修習では、修習生は捜査のかなりの部分を担当しています。要所要所で指導係の検事のチェックは入りますが、基本的に事件処理のほとんどは修習生が行い、修習生の起案を流用して検事が起案するという関係にありません(調書は例外)。これに対して、裁判所、弁護では、修習生によって異なりますが、指導にかけていただいている手間の方が大きいのは事実です。
というのですから、

 実質的に補助的な業務を行っているといえるのは (すくなくとも強く主張しうるのは) 、「検察修習の2か月間のみ」であると考えられます。とすれば、その2か月間の補助的業務性をもって、司法修習「全期間について」給費制を採用すべきであるというには「いささか無理がある」と思われます。



 次に、他の期間についても「まったく」労働者性がないとはいえない、さらに給費制を維持すべき根拠として、(司法修習生の労働者性以外の) 他の事情をも持ち出せば (併せ考慮すれば) 、「全期間について」給与を支給すべきであるという結論を導き得る、という主張について考えます。

 この主張は「さまざまな根拠を合わせる」という構成をとっているために、「根拠のひとつひとつ」について検討しなければならない、とも考えられるのですが、

 給費制を採用すべき「主な」根拠が労働者性であるとすると、その「主な」根拠ですら給費制の根拠として「いささか無理がある」と考えられますから、他の理由は「根拠として、もっと弱い」と考えられます。とすれば、「根拠のひとつひとつ」について検討せずとも、給費制維持論は「根拠がかなり弱い」と考えるのが、適切であるように思われます。



 もっとも、これは司法修習生に支給される「金額による」とも考えられます。しかし、実質的にみて「2か月間のみ」であるとするなら、それは「給与」といえるレベルの金額にはならないと考えられます。

 上記程度で給与を支給すべきであるとすれば、(一般の) 大学等で教授の研究を手伝っている学生にも給与を支給すべきであるということになりかねず、どこまでも「(給与を支給すべき) 実質的な労働者」の範囲が広がってしまいます。



 司法修習生の修習について、実質的に労働といえる部分があるとはいえ、その程度はわずかであると考えられます。したがって、司法修習生を学生として捉え、学生として扱うのが適切ではないかと思います。



■追記
 しかし、検察修習の際、「基本的に事件処理のほとんどは修習生が行」うことに問題はないのか、と考えるのは私が素人だからでしょうか? 司法修習生は「無資格者」ではないでしょうか?
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19 コメント

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Unknown (青龍)
2010-11-10 14:19:44
>給費制を採用すべき「主な」根拠が労働者性であるとすると、その「主な」根拠ですら給費制の根拠として「いささか無理がある」と考えられますから、他の理由は「根拠として、もっと弱い」と考えられます。とすれば、「根拠のひとつひとつ」について検討せずとも、給費制維持論は「根拠がかなり弱い」と考えるのが、適切であるように思われます。

 二重の意味で間違っています。
 まず、労働者性は給費制の「主な」根拠ではありません。
 次に、複数の根拠を合わせて検討する場合、一つ一つが弱いから総合評価が不要であるというのは成り立ちません。

 特に、一つ目の間違いは何も根拠を示していません。他人の発言に根拠を求める一方で、自分の発言では家庭が何の論証もなく前提となっているのを少し反省したらいかがでしょう。
 

Unknown (memo26)
2010-11-10 17:41:30
 それは失礼しました。青龍さんが根拠の第一点目として書かれていたことと、青龍さんが(かなり)重視されていたことから、私はこれが「主な」根拠なのだと思っていました。普通、「最重要の」根拠を第一点目にとりあげますし、論者(主張者)は重視・強調しますよね。
 つまり上記の 2 つが、「主な」根拠だと私が考えた根拠です。
Unknown (青龍)
2010-11-10 19:21:00
>つまり上記の 2 つが、「主な」根拠だと私が考えた根拠です。

 つっこみどころ満載ですね。
 まず、私が修習生の労働者性について最初に書いたのは、当該記事のコメント欄でその点が問題になっていたからです。関係のあるところにコメントしてほしいと指示したのはあなたですよ。他の論点について私が言及しても一遍に答えられないとして、この論点だけを議論の対象としたのもあなたです。
 結論から言うと、私はこの論点を最も重要な根拠だと考えていません(論拠の一つとして検討すべきですがもっと重要なものはあります)。従って、それを前提としたあなたの今回の記事の論理構造は既に崩れています。

 次に、仮に私が労働者性を主な論点と考えていたとしても、なぜ私の認識が、論点の重要性に直結するのですか?
 給費制維持に賛成する主張の中でも、どの論点を重視するかは人によって様々です。この記事が私の給費制維持論のみを議論の対象とするのであれば格別、給費制維持論一般を批判するものである以上、「私が最も重要だと考えている」と「(この論点において)最も重要である」がイコールでない可能性を当然考慮すべきではないですか?
 理解に苦しむのは、あなたの主張からは、他の論点と比較して自分で論点の重要性を判断した形跡が見られないことです。少しでも自分で考えたのであれば、「私が最重要だと考えていると推測したから、他の論点はそれより重要性が低い」なんて粗雑な主張はとてもできません。

 また、この点は、あなたが日弁連の主張や他の給費制維持論にきちんとあたっていないのではないかという私の推測につながります。日弁連の主張を見た上で修習生の労働者性が給費制維持の主な根拠であると理解することはとてもできません。
にもかかわらず、あなたがこの主張を「主な」論拠であると主張するのは
①あなたが日弁連の主張をきちんと見ていない。
②見たが日弁連の主張をきちんとできていない。
③給費制に反対する上で、そう捉えた方が都合がいいのであえて曲解した。
④私との議論に拘泥して私の主張=給費制維持の主張一般論であると誤解した。
のどれかでしかあり得ません。

 どちらにしろ、あなたの主張はあまりにも粗雑すぎるのです(最早わざとやっているとしか思えないくらいに)。
 
Unknown (memo26)
2010-11-10 21:09:09
>  まず、私が修習生の労働者性について最初に書いたのは、当該記事のコメント欄でその点が問題になっていたからです。関係のあるところにコメントしてほしいと指示したのはあなたですよ。他の論点について私が言及しても一遍に答えられないとして、この論点だけを議論の対象としたのもあなたです。

 しかし、あなたの主目的はご自分の主張を述べることだったのではないでしょうか? 私はあなたとの話の途中でそのように判断し、そのことを明確に述べつつ、コメントを返しています。しかし、あなたからはその点につき、訂正ないし反論はありませんでした。したがって私が、あなたが最初から、ご自分の主張を述べることを目的としてコメントされたのではないかと判断したことにつき、とくに非があったとはいえないと思います。

>  結論から言うと、私はこの論点を最も重要な根拠だと考えていません(論拠の一つとして検討すべきですがもっと重要なものはあります)。従って、それを前提としたあなたの今回の記事の論理構造は既に崩れています。
>  次に、仮に私が労働者性を主な論点と考えていたとしても、なぜ私の認識が、論点の重要性に直結するのですか?
>  給費制維持に賛成する主張の中でも、どの論点を重視するかは人によって様々です。

 あなたにとって、もっとも重要な根拠が何なのか、私にはうかがい知れませんが、(給費制維持を主張する人のなかでも) 人によって、どの論点を重視するかは様々だというのであれば、「ひとつの論点」につき答えたという意味で、今回の投稿には意味があったといえますね。

> この記事が私の給費制維持論のみを議論の対象とするのであれば格別、給費制維持論一般を批判するものである以上、「私が最も重要だと考えている」と「(この論点において)最も重要である」がイコールでない可能性を当然考慮すべきではないですか?

 それはそうですね。その点につき、私に非があります。しかし、一点断っておくと、以前述べたように、「労働者性の観点からみれば」給費制には賛成し難い、というのみであって、「他の観点からみて」給費制を維持すべきであるという可能性は、(私の主張を前提とした場合でも) 当然、排除されていません。

 今後、他の論点についても、機会があれば書き、「それらの要素を全体的に考察すれば、給費制に賛成(または反対)する」というかたちで、まとめていきたいと思います。
Unknown (青龍)
2010-11-10 22:34:54
>したがって私が、あなたが最初から、ご自分の主張を述べることを目的としてコメントされたのではないかと判断したことにつき、とくに非があったとはいえないと思います。

 また論理の飛躍があります。私が自分の主張を述べていることと、その主張が私の給費制賛成の主張の「主たる」根拠であることはイコールではありません。

>あなたにとって、もっとも重要な根拠が何なのか、私にはうかがい知れませんが、(給費制維持を主張する人のなかでも) 人によって、どの論点を重視するかは様々だというのであれば、「ひとつの論点」につき答えたという意味で、今回の投稿には意味があったといえますね。

 そう思うのはあなたの自由ですが、そう自画自賛する前に、自分の論理の粗雑さを少しは反省した方がいいですよ。

 念のために言っておくと、
>上記程度で給与を支給すべきであるとすれば、(一般の) 大学等で教授の研究を手伝っている学生にも給与を支給すべきであるということになりかねず、どこまでも「(給与を支給すべき) 実質的な労働者」の範囲が広がってしまいます。

 という部分についても、修習生に修習専念義務が課されていることを看過している(学生にはそのような義務はありません)点で比較対象として不適当です。
 また、私は裁判所、弁護修習について指導にかけていただいている手間の方が大きいと答えましたが、それは修習生のやっていることが「労働」かどうかには直結しないことも指摘しています(指導の手間の方が大きい=労働でないという論理が成り立つのであれば、修習生に限らず新入社員の新人研修中も無給で言いということになりかねません)。

 さらに言えば、検察部分についてだけでも労働者性を認めるのであれば、完全貸与制を肯定するのは不適当ということになりますが、それでいいですか?

Unknown (memo26)
2010-11-11 05:40:57
>  また論理の飛躍があります。私が自分の主張を述べていることと、その主張が私の給費制賛成の主張の「主たる」根拠であることはイコールではありません。

 ここには論理の飛躍はありません。前のコメントにおいて、すでに根拠も示しています (↓) 。あなたの批判こそ、論理性を欠いているのではありませんか?

(前のコメントの引用)
 青龍さんが根拠の第一点目として書かれていたことと、青龍さんが(かなり)重視されていたことから、私はこれが「主な」根拠なのだと思っていました。普通、「最重要の」根拠を第一点目にとりあげますし、論者(主張者)は重視・強調しますよね。
 つまり上記の 2 つが、「主な」根拠だと私が考えた根拠です。


>  さらに言えば、検察部分についてだけでも労働者性を認めるのであれば、完全貸与制を肯定するのは不適当ということになりますが、それでいいですか?

 これについては、追記部分 (↓) をご参照ください。修習生が行うことに問題があるならば、労働者性を否定する方向に変えなければなりません。

(追記部分の引用)
 しかし、検察修習の際、「基本的に事件処理のほとんどは修習生が行」うことに問題はないのか、と考えるのは私が素人だからでしょうか? 司法修習生は「無資格者」ではないでしょうか?
Unknown (青龍)
2010-11-11 12:33:56
>ここには論理の飛躍はありません。前のコメントにおいて、すでに根拠も示しています (↓) 。あなたの批判こそ、論理性を欠いているのではありませんか?

 あなたは「あなたが最初から、ご自分の主張を述べることを目的としてコメントされたのではないかと判断した」と書いています。
 これに(前のコメントの引用)以下の記述の含意を読み取れというのは無理があります。

 仮にこの意味に取ったとしても、その推論過程が粗雑であることは既に指摘しました。労働者性の論点が給費制賛成の「主な」論点であるというのは、今回のあなたの主張の柱になる部分です。そのような重要部分について私の主張を書いた=それが私の「主な」主張であるというのは、粗雑過ぎる推論です。

>これについては、追記部分 (↓) をご参照ください。修習生が行うことに問題があるならば、労働者性を否定する方向に変えなければなりません。

 なぜこの論点がいきなり出てくるのか理解に苦しみます。
 あなたは最初に、修習生の労働者性が認められないという主張をしていたのですよね(その際に、労働者性が認められるのであれば問題があるという主張は一切出てきていません)。
 そして、私の主張の中で労働者性を否定できない部分が出てきたら、今度は労働者性を否定する方向に変える必要があると、論点をずらしています。しかも、修習生が事務処理を行うことに問題があるかは、あなたが出してきた論点ですから、あなたがその問題性を法的根拠を示して論証する必要があります。それができないうちに、問題があることを前提とした主張をするべきではありません。
 上記のあなたの主張は、修習生の労働者性がないと主張するだけでなく、あるのならなくすべき(=給費制が認められないように変えるべき)というもので、これとあなたがこの主張を出してきたタイミング(=修習生の労働者性について一部であれ認めざるをえない指摘が出されてすぐというタイミング、しかも修習生の検察における業務自体についてはずっと前に指摘されている)を考えれば、あなたが給費制を否定する「ためにする」議論をしているといわれても仕方のないものです。
Unknown (memo26)
2010-11-11 15:07:37
>  無理があります。

 あなたには無理かもしれませんが、ほかの人にとって無理があるかどうかは、別の話です。たんに、あなたの理解・推論能力が低いだけかもしれません。

 私には、あなたの批判が粗雑すぎると映ります。

 あなたが、私が給費制を否定する「ためにする」議論をしていると思うのなら、それはあなたの意見ですから、それはそれでかまいません。ただ、あなたは思い込みが強すぎるのではないかと思います。

 なお、あなたの批判は、給費制を肯定する「ためにする」批判であるといわれても仕方のないものだと思います。
Unknown (青龍)
2010-11-11 16:20:23
>あなたが、私が給費制を否定する「ためにする」議論をしていると思うのなら、それはあなたの意見ですから、それはそれでかまいません。ただ、あなたは思い込みが強すぎるのではないかと思います。

 私はきちんと根拠を示して主張しています。これが私の思いこみだと主張したいのであれば、このタイミングで前記主張を持ち出した合理的な理由を示して下さい。


>なお、あなたの批判は、給費制を肯定する「ためにする」批判であるといわれても仕方のないものだと思います。

 オウム返しで反論したつもりですか。
 結局あなたの主張は、まともに根拠も述べずオウム返しにするだけで、私が指摘した点で都合の悪い点はとことんスルーしています。
Unknown (memo26)
2010-11-11 17:07:02
 あなたは私が何を言っても、それが給費制の否定に結びつくものであれば「粗雑すぎる」ので「合理的ではない」と言うでしょう。そもそも、粗雑「すぎる」か否か、「合理的」といえるか否かは、「程度問題」ですから、キリがありませんね。続けても無意味でしょう。

 あなたが思い込んでいるのか思い込んでいないのか、給費制に賛成するか反対するか、読者の皆様が判断なさればよいことです。

 あなたは暇なのかもしれませんが、もっと生産的なことに集中されたほうがよいのではありませんか?

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