ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ワイングラスは大事です

2012-03-10 17:31:32 | ワイン&酒
先日、あるところに持ち込み、かなりかわいそうなことをしてしまった、と思ったのがこちら。


Ventisquero QUEULAT Carmenere Gran Reserva 2007 (チリ、マイポ・ヴァレー)

安くて美味しいことで人気なチリワインですが、このワインは“グラン・リゼルヴァ”という上級レンジで、お値段もそこそこします(2,000円前後)。

造り手は、以前から何度も紹介している、ヴィーニャ・ヴェンティスケーロ
エントリーレベルのワインでも満足度が高い、オススメ生産者です。

5年経過した2007年だから、そろそろ飲み頃でしょう、と思いきや、開けてみると、まだまだ若さいっぱいです。果実味は豊かですが、タンニンがキュッと固く、完全に閉じていました。

ああ、、、残念なことに、注いだグラスが小さ過ぎました。温度も冷たすぎました。

ある程度の大きさがあれば、グラスの中で開かせながら飲むことができましたが、テイスティンググラスよりもまだ小さいサイズの中では実力を発揮することができなかったのです。



大きいグラスほどよい、というわけではありません。
ワインを楽しむには、そのワインに合ったサイズ、形状のグラスに注ぐことが大事です。

キリリと冷えてシャキッと飲みたい白ワインを金魚鉢のようなグラスに注いでは、飲んでいるうちに温度が上がってダレてしまいますし、長期熟成させた赤ワインを細長いフルートグラスに注ぐのなんてとんでもない!ですよね。

家庭では何種類ものワイングラスを用意できないと思いますが、日常的に使いやすいサイズ と、
それより大きめのサイズ のものがあるといいでしょう。

また、高価なグラスは大事にしまいこんでいる人もいるかもしれません。
それこそ、もったいない!
グラスを変えるだけで優雅な気分になったり、ワインがより美味しく感じられると思いますので、
ぜひ “大事に使って” あげましょうね




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チリのプレミアム ピノ・ノワールが初上陸

2010-07-21 16:45:42 | ワイン&酒
日本未発売で、5月の香港Vinexpoで出会ったヴェンティスケーロのピノ・ノワールが7月26日(月)から発売される、というプレスリリースが、このワインを先日紹介した後に届きました。
これは素敵な偶然



香港で撮影した Heru Pinot Noir 2008 Vina Ventisquero

「Heru 」(エル)が商品名で、宝物の番人とされている小人の名前なのだとか。
この小人が被っている帽子がラベルに描かれています。

小人が魔法を使って守っているのは、カサブランカ・ヴァレーのタピウエ地区のピノ・ノワール畑、というわけ。

新樽35%、二番樽35%、三番樽30%で14カ月熟成させている、ヴェンティスケーロのプレミアムワインです。

香港で飲んだ時は、ガツンと濃厚というより、果実味がチャーミングでエレガントな印象を受けました。これがいよいよ日本に入ってくるとは嬉しいですね


オープン価格 (輸入元:アンデス・アジア株式会社) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チリのプレミアムシャルドネ新発売&香港レポート

2010-07-12 18:27:27 | ワイン&酒
この5月に新発売された、チリのプレミアムシャルドネを紹介します。


GREY Chardonnay 2008 Vina Ventisquero (チリ、カサブランカヴァレー)

ヴェンティスケーロ は何度か登場していますね。
グレイシリーズもお馴染みになってきていますが、シャルドネは日本初登場です

フレンチオークの新樽で発酵、バトナージュを行い、30%をマロラクティック発酵、熟成は50%を新樽で、50%を1年経過の樽で行っています。
残糖2.15g/l、酸度6.83g/l、アルコール14%。

見るからにリッチな濃いイエローで、バニラやカスタードの甘いアロマが華やかで優雅ですが、口に含むと、酸がしっかりとしているのでバランスのいい仕上がり。

温度が低いと直線的ですが、温度が上がってくると甘さ、やわらかさが出てきます。
まだ若くパワフルですが、熟成とともに複雑味を出してくれそうです。
輸入元の話では、今からも楽しめますが、5~7年は充分熟成できるということでした。

私が思うに、ブルゴーニュの「ムルソー」的な個性を持っていると感じましたので、ムルソーと並べて飲み比べをしてみると面白いかもしれません。
(輸入元希望小売価格 3,780円)


新発売ではありませんが・・・

PANGEA 2006 Vina Ventisquero

ヴェンティスケーロのトップレンジ、ウルトラプレミアムチリワイン「パンゲア」
2006年は95%がシラー、5%がカベルネ・ソーヴィニヨン。
外観は黒々としていますが、なめらかで丸みがあり、甘いチョコレートムースにも合いそう!


(輸入元:アンデスアジア株式会社)





さて、ヴェンティスケーロの新商品を東京で紹介されて後、5月に出かけた香港のワイン展示会「VINEXPO」のチリコーナーで、ヴェンティスケーロの輸入元の方とバッタリ会いました!
せっかくなので、日本に入っていないワインをいくつか紹介していただきました。



Heru  Pinot Noir 2008

カサブランカ・ヴァレーの単一畑のピノ・ノワール



YALIシリーズ

ヴェンティスケーロでは環境に配慮した取り組みを行っています。
現在はこのYALIシリーズでボトルの軽量化が実施されています(524g→475g→420g)



RAMIRANAシリーズ

ヴェンティスケーロのプレミアムレンジ


RAMIRANA PREMIUM 2008

ラミラナのトップレンジで、シラーとカルメネールのブレンド。
これが最も気に入りました。

が、どれもまだ日本に入ってきていないのが残念・・・



ワインメーカーの Alejandro Galazさんがいらしていました


チリワインも、「濃い!安い!」だけではない、さまざまなワインがどんどん登場しています。
もちろん、手を出しやすい価格のものが多いので、気になったものは色々試してみると、お気に入りが見つかるかもしれませんね。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

INDEX-2@「キャッチ The 生産者」

2009-07-29 09:19:01 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた 「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を再掲載しています。
こちらは インデックスページ です。

-----------------------------------------------
INDEX-2         *第53回を追加(2009/7/28)
                    *第1~25回を「INDEX-1」に移動(2009/6/15)


      現地訪問してきたワイナリー



第53回 Chateau Dassault   [フランス、ボルドー] (2008年12月)

第52回 Capel Vale Winery   [豪州、西オーストラリア] (2008年11月)

第51回 Finca La Emperatriz   [スペイン、リオハ] (2008年10月)



第50回 Vinhos Borges  [ポルトガル、ポルト] (2008年9月)

第49回 Domaine Louis Moreau  [フランス、ブルゴーニュ] (2008年8月)

第48回 Tenuta di Petrolo   [イタリア、トスカーナ] (2008年7月)

第47回 Schloss Wackerbarth <1> <2> [ドイツ、ザクセン]
                                     (2008年6月)
第46回 Weingut Karl Friedrich Aust <1> <2> [ドイツ、ザクセン]
                                     (2008年5月)
第45回 Weingut Vincenz Richter <1> <2> [ドイツ、ザクセン]
                                     (2008年4月)
第44回 Weingut Schloss Proschwitz <1> <2> [ドイツ、ザクセン]
                                     (2008年3月)
第43回 Weingut Zimmerling <1> <2>[ドイツ、ザクセン](2008年2月)

第42回 Chateau Tour Grise  [フランス、ロワール] (2008年1月)

第41回 Michel Trino Wines [アルゼンチン、カファジャテ] (2007年12月)



第40回 Agricola Allegrini  [イタリア、ヴェネト] (2007年11月)

第39回 Champagne M.Maillart [フランス、シャンパーニュ] (2007年10月)

第38回 Franz Haas  [イタリア、アルト・アディジェ] (2007年9月)

第37回 Domaine Sylvie Spielmann &Domaine Rateau
                  [フランス、アルザス&ブルゴーニュ] (2007年8月)
第36回  Weingut Fred Loimer [オーストリア、カンプタール] (2007年7月)

第35回  Ch. Gaudet-St-Julien  [フランス、ボルドー] (2007年6月)

第34回  Champagne KRUG  [フランス、シャンパーニュ] (2007年5月)

第33回 Champagne Bollinger [フランス、シャンパーニュ] (2007年4月)

第32回 Champagne de VENOGE [フランス、シャンパーニュ] (2007年3月)

第31回 Billecart-Salmon  [フランス、シャンパーニュ] (2007年2月)



第30回 Gosset-Brabant  [フランス、シャンパーニュ] (2007年1月)

第29回 PIERRE SPARR  [フランス、アルザス] (2006年12月)

第28回 NASU WINE  [日本、栃木県] (2006年11月)

第27回 Vina Ventisquero  [チリ] (2006年10月)

第26回 Mt.Langi Ghiran  [豪州、ヴィクトリア州] (2006年9月)


* 第1~25回 は INDEX-1



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カニピラフが美味しい♪フラミンゴのいる!レストラン

2009-06-25 17:40:38 | レストラン&店
「カニピラフが美味しい・・・・」  それは嬉しい♪

「フラミンゴのいるレストランがあるんだけど・・・・」   え?

ということで、お誘いを受けて行ってきました



東京、千葉、茨城、福島でチェーン展開する、
カニピラフが美味しい、フラミンゴのいるレストラン 「メヒコ」



「メヒコ」とはスペイン語で「メキシコ」を意味するとか

私が行ったのは国道16号沿いにある野田店ですが、
余裕があれば守谷の「フラミンゴ館」あたりに行ってみたかったです(笑)




「フラミンゴの見える席を・・・」と予約してくれたため、テーブルの横のガラス張りの中に本物のフラミンゴがいました!



ここはシーフードレストランと打っているだけあり、
食事はシーフードメニューが充実しています。

色々いただきましたが、一番のオススメは看板メニューの カニピラフ



カニは殻付きでも、むき身でも選べますが、今回はむき身で。
本来なら、自分で剥きながら食べるのがいいとは思いますが、殻を剥く作業は大変ですからね。

カニ肉のエキス分&旨味がご飯ひと粒ずつに染み込んでいて、さすがにウマイ!



カニ肉のパスタ 

ソースが美味しく、これもカニの旨味を堪能できます




右下はカニクリームコロッケ。さすがに「カニ」メニューが多いです。



飲物は、アルコールNGな人はソフトドリンクのドリンクバーがお得ですが、
ワインがあったので、今回はコチラをチョイス。



Chardonnay Clasico 2008 Vina Ventisquero (チリ)

「キャッチ The 生産者」第27回 でも紹介した、
チリの ベンティスケロ のワインと、意外なところで再会

このシャルドネは、クリーンでスッキリしていますが、果実味も楽しめるので、
シーフード全般にオススメだと思います(特にホタテのサラダやコロッケ)。
お値段は、レストラン価格でこれなら嬉しい、アンダー2,000円!


ベンティスケロのチーフワインメーカーはフェリペ・トソ氏ですが、彼は何度か日本にいらしたことがあり、昨年の9月の来日の際にもお目にかかりました(下記の写真)。



一昨年にご一緒したときは、パスタが好物だと言っていたような?
きっと、この店のカニのパスタを、彼は気に入るのではないでしょうか


    メヒコ  http://www.mehico.com/

都内に「東京ベイ有明水族館」店がありますが、店内は一体どうなっているんでしょう?非常に気になります(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第27回 Vina Ventisquero@「キャッチ The 生産者」

2009-03-08 10:02:44 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

-----------------------------------------------

  (更新日:2006年10月11日)

第27回  Aurelio Montes  <Vina Ventisquero>

前々回のアドルフォさんもそうでしたが、
チリはどうして若いイケメンのワインメーカーが多いんでしょ?と思わず頬が緩んでしまうくらい、これまたステキな、 ヴィーニャ・ベンティスケロのアウレリオ・モンテスさんが来日しました。



<Aurelio Montes > (アウレリオ・モンテス)
チリの首都サンチャゴ生まれの31歳。
カトリック大学卒業後、オーストラリアなどでの研修を経てベンティスケロ入社。
現在は同社のワインメーカーとして活躍中。
チリの名門モンテス社のオーナーで醸造長のアウレリオ・モンテス氏は実父。

注)外国では父と息子が同じ名前ということがよくありますが、アウレリオさん父子も同じ名前です。



アンデスの氷河の懐に抱かれて

ベンティスケロは、チリの農産業のリーダー的存在のアグロスーパー社が1998年に設立した新しいワイナリーです。食肉やサーモンなどの加工で培われたアグロスーパーの完璧で衛生的な管理システムのもと、計1500haという広大な畑から1500万ケースの高品質ワインを生み出しています。

“ベンティスケロ”とは、スペイン語で“氷河”、“雪渓”の意味。
なるほど、ラベルにはアンデス山脈の壮大な氷河が描かれています。

この氷河の雪解け水がブドウ畑に恩恵をもたらし、豊かな実りを約束します。
ベンティスケロのワインは、まさにこの氷河が育んでいるのです。




Q.ベンティスケロ設立に当たってのコンセプトがあると聞きましたが?
A.ベンティスケロでは“環境への配慮、環境とのバランス”を大事にすることを企業コンセプトとしています。
当社は非常に近代的かつ大きなワイナリーですが、まず外観は周りの自然に溶け込むようにしています。また外観だけでなく、そこに生えていた木はそのまま残したり、鷹を使って害鳥を追い払うなど、環境とのバランスに最大の注意を払い、排水を浄化して水の再生利用も行っています。さらにはISO9001、ISO14001、HACCPなどの国際規格も取得しています

Q.では、ベンティスケロのワインづくりのコンセプトは?
A. “偉大な醸造家はいない。あるのは偉大なブドウだ” です。
良いブドウがないと、いくら腕の良い醸造家でも良いワインはつくれません。
ブドウは畑で育ちますから、良いワインというのは畑から始まっているわけです。

そこで、当社では所有する畑の土壌を調査し、それぞれの土壌の性格を把握してマッピングを行っています。それによって、どの区画にどの品種のブドウを植えたらいいのかがわかります。土壌の質を知ることで、質の高いワインを生み出すことができます。

このようにして、我々は各ヴァレーの最高の区画の中からそれぞれのブドウに最適な畑を自分たちで選んでいます。

Q.各ヴァレーに合うブドウ品種を教えてください。
A.カサブランカ・ヴァレー:冷涼な気候ですので、白ワインに理想的な土地です。シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、赤のピノ・ノワールにも適しています。

マイポ・ヴァレー:地中海性気候で、赤品種、特にカベルネ・ソーヴィニヨンに適しています。

アパルタ・ヴィンヤード:コルチャグア・ヴァレーの中にあります。赤品種に適しています。小さい区画ですが、特にプレミアムワインをつくることのできる最高の品質の畑です。

ロロル・ヴィンヤード:ここもコルチャグア・ヴァレーの中にあり、当社の新しい区画です。現在は土壌の調査中ですが、白ワイン用のブドウを植えています。

Q.ベンティスケロは非常に高いテクノロジーを誇っているということですが?
A.はい、テクノロジーにおいては世界NO.1ともいえる設備が整い、最高の環境でワイン生産を行っています。
しかし、テクノロジーだけではありません。我々従業員全員が、品質についてきちんと理解しながら働いています。ブドウづくりから醸造、瓶詰め、出荷、営業を含め“優秀なチームの力”があるからこそ、クオリティの高いワインが生まれます。

Q.なるほど。高いテクノロジーと素晴らしいチーム力で、過去3年のチリ国内のコンクールでは最多受賞(メダル数180)だそうですね?
A.メダルは、ワイナリーにとってもワインメーカーにとっても大切なものです。我々が正しいワインづくりをしていることの証明になりますからね。

今後も、競争率の高い世界のワインの中で常に選んでもらえるようなワインづくりをしていきたいと思っています。
ですが、個人的には、ワインというのはやっぱり“楽しむもの”だと思っています(笑)

Q.ウルトラプレミアム級のワインの噂を聞きましたが?
A.現在のトップレンジはプレミアムワインの“グレイ”ですが、この秋に、
ウルトラプレミアムワイン“パンゲア”(PANGEA)2004年をリリースします。

パンゲアは“超大陸”という意味です。2億5千万年前、地球上の5大陸はすべてひとつの大陸にまとまっていたといわれ、“超大陸”と呼ばれていました。

このパンゲアには、オーストラリアのペンフォールドで28年間働いていたワインメーカーのジョン・デュバル氏を招聘しました。デュバル氏はオーストラリアの最高峰ともいえるシラーズの“グランジ”を生み出した人物です。
パンゲアはシラー種を使ったワインであること、また、デュバル氏はシラーの最高の造り手であり、私の父の友人でもあったことから、彼がこのプロジェクトに必要だと思ったのです。

パンゲアは、長い間かけて生み出した、良いブドウと良いワインメーカーの産物です。
それが分かれている大陸が融合した元の姿と重なり、“パンゲア”という名前が生まれました。

パンゲアはアパルタ・ヴィンヤードのシラーから生まれたウルトラプレミアムワインです。
チリでウルトラプレミアムと呼ばれるワインはいくつかありますが、シラーからつくられるウルトラプレミアムはパンゲアが初めてです




* 熟成期間18ヶ月。
* わずか800ケースのみの限定品で、2004年が初ヴィンテージ。

Q.あなたは、チリがのようだと言いますが?
A.首都サンチャゴは南米で最も近代的な都市ですが、その他の土地に目を向けると、チリは多くの自然に囲まれています。北の砂漠、南の南氷洋、東のアンデス山脈、西の太平洋と、四方を自然の壁で囲まれて孤立しています。まるで島のようじゃありませんか?(笑)そのおかげで病気も入ってきません。

また、四季がはっきりし、雹害もなく、昼夜の温度格差が大きい、といった好条件が整っています。そこにさらに磨き抜かれたテクノロジーも加わるのですから、チリにはプレミアムワインが生まれて然るべき充分な条件が揃っているのです。





<テイスティングしたワイン>

Vina Ventisquero Classico

“クラシコ”シリーズは、シャルドネ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーの4アイテム。

どれも素直な果実味が生きているワインで、ほどよい凝縮感とコクのある味わいが楽しめます。
中でも、スッキリとしたクリーンなシャルドネが好きな人は、このクラシコのシャルドネがオススメ。

この価格(標準小売価格1000円)で楽しめてしまうクラシコは、毎日飲みたい人には嬉しいシリーズでしょう。




Vina Ventisquero Reserva
ソーヴィニヨン・ブラン、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネールの5アイテム。

レゼルヴァの中で私のイチオシが “ソーヴィニヨン・ブラン”
爽やかで心地良く、ソーヴィニヨンの個性をやさしく感じながら、1杯、また1杯・・・と、自然とグラスが進みます。
週末、ちょっとしっかりとしたワインを飲みたいなという時には、レゼルヴァが満足させてくれるはず。


Vina Ventisquero Gran Reserva
ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネールの6アイテム。

グラン・レゼルヴァ以上は手摘みで収穫します。
フレンチオーク(シラーはアメリカンオークも併用)で12ヶ月前後樽熟成させているので、重厚感があります。オークのニュアンスがまだちょっと勝ち気味なものもありますが、時が解決してくれることでしょう。

このグラン・レゼルヴァは、 次から“Vina Ventisquero Queulat”(ケウラ)という名前&新ラベルになります。




Vina Ventisquero Grey
メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネールの4アイテム。

パンゲアがリリースされるまでは、このグレイがベンティスケロのトップワインでした。フレンチオークで15ヶ月熟成後、さらに12ヶ月瓶熟成させています。
その分、グラン・レゼルヴァよりも落ち着いたエレガントさが備わっていて、
手の込んだ料理と合わせて特別なときに飲みたくなるワインです。

“Grey”(グレイ)は パイネ国立公園にある氷河の名前から
“Queulat”(ケウラ)は ケウラ国立公園(やはり氷河が有名)から
名付けているそうです。



---------------------------------------

インタビューを終えて

チリの名門ワイナリーのオーナーを父に持つアウレリオですから、お坊ちゃまかも?と思っていたのですが、会ってみると とてもエネルギッシュな好青年でした(外見はたしかに“王子系”ですが・・・)。

偉大な父の元を離れ、超巨大で超近代的なワイナリーのワインメーカーとして手腕を発揮しているアウレリオのバランス感覚は最高で、きちんとした理論に基づきながら、情熱的なワインメーキングをしていることがヒシヒシと伝わってきました。 
ベンティスケロには6人のワインメーカーがいます。彼らのチームワークが非常に良いのはもちろん、栽培や営業などの他のスタッフとの信頼関係もかなり厚く、アウレリオが何度も「チームの力」と繰り返し語っていたのが印象的でした。




チリへの回帰

一時のブームが去って以来、日本でのチリワインの人気はいまひとつという状況が続いていますが、この『キャッチ The 生産者』ではもう何度もチリワインが登場しています。そして、毎回「また素晴らしいチリワインに出会えた!」と、驚かされています。

それは、アウレリオのような若い世代のワインメーカーがチリワイン界の中心になってきたからでしょう。彼らは近代的な技術や理論をしっかりと学び、世界の銘醸地で修行を積み、世界の味や消費者の嗜好も知っています。

“チリワインといえば濃いチリカベ”という時代はもう終わりました。

チリの風土を見据え、そこに合ったブドウから土地の個性、ブドウの良さを最大限に引き出そうというワインづくりがされるようになってきました。
我々も、そうした新しいチリワインともう一度しっかりと向き合ってみようじゃありませんか。

取材協力:アンデス・アジア株式会社   

(ホームページ http://www.ventisquero.com/english/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イケメンワインメーカーがピノに着手

2006-10-17 23:52:01 | ワイン&酒
先日(10/13)紹介し、ソムリエ協会のオープンサイトワイン村でも紹介した、

チリのイケメンワインメーカーアウレリオ・モンテス氏
『ヴィーニャ・ベンティスケッロ』 から、

新着で届いたピノ・ノワールをテイスティングをしてきました。


先日彼が来日した際にピノ・ノワールのことにはほとんど触れていなかったので、
これは嬉しいニュースです 




Pinot Noir Gran Reserva "Queulat" 2004 Vina Ventisquero

白ワインで有名な、チリでも涼しいカサブランカ・ヴァレー産ですが、
生産量が非常にわずかで、あちこちの国で引く手あまたなのだとか。

そのため、日本への振り分け分もごくわずか 

だから、アウレリオもピノ・ノワールのことをアピールしなかったんですね。


飲んでみると、

果実の味わいがピュアで、やさしくて、素直においしい~

グラン・レゼルヴァですが、希望小売価格で2500円。

これならいいんじゃない?

でも、手に入れることの方が難しいかも・・・ 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする