風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/彼女がその名を知らない鳥たち

2018年06月26日 | 映画


おもしろかったです。
私の好きな女優の一人、蒼井優さんが主演し、沢山の賞を取ったそうです。
かなりのカマトトイメージの彼女が、ラブシーンを演じたのは一つの脱皮と言えますが、
貧乳の彼女、さすがおっぱいは映りませんでした。
松坂桃李とのキスシーンは「官能的」などと言われているそうですが、たいしたことないし、
これもそして他のセックスシーンも全く不要です。
ポルノ映画では無いのですから、そんなシーン無しの方がはるかに良いです。
サスペンスクライム風で面白いのですが、途中で過去の出来事の真実・結末が予想されてしまいます。
いずれの登場人物も常人の枠をはるかに越えた「異常」なダメ人間ばかりです。
この設定も私は賛成できません。
なぜなら、「普通で無い異常」は、他人事に思えるからです。
異常さのない普通の生活の中に忍び込んで来る恐ろしさを描いてほしいのです。
記憶の喪失は安易な禁じ手ですし、陣治の自死はそれ以上に無策でした。
手に負えなくなった筋書きにさじを投げ、安直な結末にせざるを得なかったのでしょう。
十和子はこの新たな現実に耐え、生きられるとは思えません
後は、観客は勝手に考えろと言うことなのでしょう。
"究極の愛"は、何とも的外れです。
気になったのは阿部サダヲのドーランが濃すぎ、汚すぎで不自然さでした。
きちんと自然な日焼け顔にするべきでした。    【6月18日】

ニュージーランド・アーダーン首相、女子出産、産休へ

2018年06月22日 | 学習

2018年6月21日、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相(37)さんが、女児を出産し、
6週間の産休に入りました。
彼女は、世界で一番若い女性の首相です。更に、彼女は、いわゆる法的結婚をしていないそうです。
パートナーのクラーク・ゲイフォードさん(40)は、ディスクジョッキー、テレビの釣り番組で司会者
を務めているそうですが、今後は、「"ファースト魚釣り"・兼専業主夫になります。」そうです。
まさに「キウイハズバンド」です。
パキスタンの故ベナジル・ブット首相も1990年現職女性首相として初めて、出産しましたが、
時代背景もあり、産休を取ることは出来なかったそうです。
一方、新党首になった時、メディアから相次いで、子どもを持つ気はあるかと質問され、
「男性の政治家だったらそんな質問を受けることはない」、「子どもを産むつもりかどうかなんて、
このご時世に聞いていい質問じゃない」と述べたそうです。   右の男性は、カナダのトルドー首相
 
同時に、「すべての女性がスーパーヒューマン、あるいはスーパーウーマンであるべきだ、という間違った印象は
与えたくないということです。私が今、自分がやるべきことをこなせているのは、ものすごく多くのサポートを
してもらっているからなんです。実際、私はかなり特別だと思う。だから、私は(スーパーヒューマンの)いい例
みたいになりたくはない。」とも述べています。
また、ニュージーランドの歴史上で最もポピュラーな首相の一人であったジョン・キー首相が、
「家族との時間を大切にしたい」との理由で首相職を辞任したのは2016年末も近い12月12日のことでした。
ニュージーランドでは今月、議会の規則の改正を経て、2人の女性議員が議場に赤ちゃんを連れて入り、
授乳したそうです
議会開催中 女性議員の赤ちゃん(生後3か月)をあやす議長

ニュージーランドは、世界で初めて婦人参政権を認め、マオリ語と手話を公用語とし、非核の素敵な国です。
そこに、現職女性首相が初めて産休を取るという、快事・慶事で、その素晴らしい歴史に新たな一頁を加えました。
【終わり】

映画/勝手にふるえてろ

2018年06月20日 | 映画


おもしろそうで、ちょっぴり期待したのだけど残念でした。
絶滅危惧種愛好オタクのヨシカは、中学のイケメン同級生イチにずっとあこがれて来ました。
会社の同僚男性・ニに一方的に好かれています。
この三人の設定、個性・描き方が、一面的すぎしかもステレオタイプ過ぎます。
ヨシカは、ナイスバディではないですがかなりの美人で、イチはイケメン意外に個性は
描かれておらず、ニは全くの軽薄です。
ヨシカのアパートの隣人は、「名前に引きずられるタイプなの」とオカリナを愛する
岡理奈[片桐はいり]、彼女とつきあうようになる長髪お下げのコンビニ店員が傑作でした。
前半は、かなり軽妙にテンポ良かったのですが、途中で息切れ、退屈となりました。
彼女が日常接する人々で彼らとの会話がストップモーションで映ります。
しかし、それは彼女の幻想会話で、彼女は彼らの名前すらを知らないと嘆きますが、
現在は、駅員や、コンビニ店員、会社の掃除の人など人々は名札を付けているので、
「名前は知っているけど、話したこと無い」とするべきです。
それ以外にも、ディテールの設定が現実的で無く、嘘っぽいのは良くありません。
ストリーが現実的で無いのですから、細かい設定の真実さはとても重要で大事です。
結末は、予想通り、驚き無し、でした。
まぁっ、ちょっと楽しめたけど、普通作以下でした。  【6月18日】

映画/ローズの秘密の頁

2018年06月13日 | 映画


サスペンス風映画で面白かったですが、難しかったです。
原題は、The secret scripture(聖書)、アイルランド映画です。
舞台は、アイルランド。北アイルランドではつい最近まで深刻な「紛争」が続いて来ました。
イギリスの「のどに刺さったトゲ」と長年言われ、「アイルランド問題の解決無しにイギリス労働者の解放は無い」
と言う趣旨のことをマルクスは言っています。
それは宗教対立、貧困の南北対立、民族差別、領土問題が複雑に絡み合い、
そして何よりイギリスが北アイルランドを属国的支配をしてきたからでしょう。
そんな複雑なことを舞台にしているのです。
映画は、それらが背景も言いたいのですが、物語のディテールを整理しきれず、説明できていません。
物語の主人公のローズはマイケルに恋しプロテスタント教会で結婚します。
カトリックの神父・ゴーントは地元の権力者で、「聖職者」なのにローズに異常なほど横恋慕するです。
彼は、ローズが生んだ男子を奪い、養子に出し、彼女を幼子を殺したとして、精神病院に監禁してしまうのです。
こうして40年の月日が流れます。
そこは、我々の想像を超える刑務所以上の過酷で苛烈さです。
ローズは、聖書に秘密の日記を認めていました。
映画の最後の結末は、伏せますが、ドンデン返しが待っています。
この映画は、長年続いた「北アイルランド紛争」が表面的、一応の和解を迎えたから生まれた映画だと思うのですが、
かつてのカトリックの暴力性、今日もなお根付いているナチスの優生思想、今日のレイシズムなどの問題と恐怖が
根本にあります。
きわめて刺激的テーマです。アイルランドの抱える問題を描きながらもストーリーを複雑にしないで
シンプルに描けば良かったとつくづく思い、残念です。
若きローズ役のルーニー・マーラが美しいです。
彼女が出演した映画の私のブログは、キャロル です。     【6月4日】

東京迎賓館と6.10国会前、2018.6.10

2018年06月11日 | ウォーキング

[内閣府より引用]
2018年6月10日手話サークルの遠足で赤坂迎賓館に行きました。

2009年に国宝に指定され、2016年度から観光振興のため一般公開されました。
マスコミで一時かなり紹介されましたが、「羊頭狗肉」の観が否めません。
現役の迎賓館として使用されているので、様々な規制がされるのは仕方ありませんが、
本館内で見ることが出来るのは、わずか四部屋のみです。
所々音声案内が流れますが、音量が小さ過ぎ、音質も悪いです。
ボランティアガイドがいますが、その案内が何とも冗舌で、長すぎです。
館内の写真撮影は出来ませんので、以下4葉は内閣府HPからの引用です。
花鳥の間                      朝日の間                      
 
羽衣の間                      彩鸞の間
 
廊下は狭く、廊下の壁は絵画が展示されているわけでも無く、ただ殺風景な白壁です。
館内で唯一触れて良いのは、狭い階段の手すりだけで、
しかも降りる時は必ず手すりを触るように何度も執拗に促されます。
おそらく、転んで壁に手をついてはいけない、という理由のためでしょう。
外国の宮殿と比較するのはあまり意味あることではありませんが、
部屋の狭さ、絢爛さは余りに貧弱で、がっかりしました。日本らしさはほとんどありません。
主庭から本館を


 
 
前庭に、なんと屋台がありました。このテナント料は?
 

弁慶橋にボート場がありました。 その後、ホテルオータニガーデンタワーでランチを食べ、解散しました。

一般公開されてまだ月日が浅いせいかはわかりませんが、ここの対応はひどいものです。
まず、庶民に温情で見せてやっているのだよと言う「お上意識」がふんぷんです。
見学場所もきわめてわずかですし、音声案内は聞きづらいし、案内板も不親切でした。
休憩スペースはほとんど無く、トイレは皆無、バリアフリー無しです。
海外では、グループが作られガイド付きツアーでないと見学できないところもあります。
東京迎賓館は自由見学、どちらが良いかの判断は、分かれる所でしょうが、
いずれにしても、ここは見学場所がいかにも少なすぎです。
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あいにくの雨でしたが、『安倍政権の退陣を要求する6.10国会前大行動』に行きました。
地下鉄永田町駅に近づいても、スピーカーの音は聞こえませんし、人通りもありません。
国会正門前交差点も人々は少なかったです。
 
迎賓館の退屈と国会前の寂しさに私は疲れに襲われ、帰路につきました。
天気予報では、20度の予想でしたので上着を着ていきました。
じめじめして暑かったです。帰りの電車で私はシルバーシートに座ったのですが、
私の隣に座った若者のスマホの操作の腕が私の体をひっきりなしに触れるのです。
うとうとしている私はすっかり「怒りモード」でしたが、我慢しました。
このスマホ操作迷惑は本当に困ったものです。
かつてはヘッドフォンの音量が大きすぎるでトラブルが、今日は、
若者がシルバーシートに座ってスマホ、しかも腕が人の体を突こうがお構いなし。
しかし、「苦情」でも言ったら、逆恨みを買いかねないので、無視するしかありません。  【終わり】

映画/ロング、ロングバケーション

2018年06月05日 | 映画


面白かったです。
原題は、The leisure seeker、ここのleisureは日本語のレジャーでなく楽しみでしょうか。
自分の終末をどう迎えるかは、最近はやりのトピックです。
私の父は56歳で亡くなりました。その年を迎えた時、私はそのことを考え始めました。
私の生まれた年の平均寿命を調べたら、なんと0歳では50歳そこそこでした。
さて、映画、末期がんの妻・エラが何とも魅力的でした。
彼女は、まだら痴呆症の夫・ジョンを健気にケアしています。
その二人が、キャンピングカーで旅に出ます。
これは映画だから許されることで、実際的には殺人行為ですからやってはいけません。
冒頭、「おならをした?」とジョンが言います。
エラは、車の床に穴が開いていて排気ガスが漏れているのに気づき、ガムテープで塞ぎます。
重要なシーンで、映画の最後、このガムテープがはがされされます。
末期がん、痴呆症というちょっと重たい話題を徹底したコメディにしたのが大成功です。
しかし、お漏らしをしたジョンが体を拭かれている時、ジョンが勃起し、挿入するシーンは不要でした。
また、排気ガスを車に引き込んで自死する結末の評価は、別れると思いますが、
そのまま旅を続けるエンディングだけでなかったのはなにより良かったです。
さて、高齢社会の現在、尊厳死、延命治療の是非、終末をどう迎えるかは、まだ議論が始まったばかりです。
それらを訳知り顔に語って稼ぐ著名人がやたら増えて、ちょっと気分の悪い私ですが、
塩野七生さんの「ローマ人の物語」に、あるローマの貴族達は、食を拒否して死を迎える話があります。
ローマ的「即身仏」のようで私にはとても興味深いエピソードでした。       【6月4日】