風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

太田市/金山城跡周辺と 木崎~細谷間を歩く

2012年03月28日 | ウォーキング
久し振りにウォーキングでをしました。
今年は寒い冬が長く、私は座骨神経痛があって、ウォーキングになかなか出られませんでした。
天気予報では、3月25日、26日はまだ充分温かくは無かったのですが、思い切って出かけました。
作年の11月上旬、新田源氏の里、群馬県太田市の世良田から木崎間を歩きました。
その時の、私のブログは [太田市世良田から木崎までを歩く] です。
訪れていない金山城跡など、もう一度太田市を訪れたいと思っていました。一日では無理で二日は必要と思いました。
交通費は往復2500円ほど、時間は片道2時間半ほどかかります。
日帰り、泊まりか微妙なところなのですが、泊まった方が気分は楽なので泊まることにしました。
土曜日、行くことを決めましたので、宿は予約しませんでした。この地図は、一日目訪れた所。

9:10大宮発湘南ライン、久喜で9:34東武伊勢崎線、太田に10時半着、コインロッカーに荷物を預け、タクシーで曹源寺に向かいました(1400円ほどでした)。

曹源寺(さざえ堂で有名)、法要が行われていて中に入ることはできませんでした。
   
 

永福寺
 

玉巌寺
  
                                        神明宮
     
さて、ここから金山城趾に向かうのですが、ハイキングマップには山道があるのですが、地図には道がありません。
地図上の道はすごく回り道になるので、ハイキングマップに記載されている山道を行くことにしました。
ハイキングマップでは神明宮右側に道があるのですが、そこは行き止まり、引き返して神明宮まで戻り、
神明宮の左側の山道を上りました。
標識はなく、すごい険しい上り坂で、途中何度か不安になりました。
とても険しい山道で、途中何度も休憩し、衣服を一枚ずつ脱いで登りました。
久し振りのウォーキングで足腰も少し萎えていたのか、とても厳しく疲れました。
案内標識が無く、途中誰にも会わずとても不安でした。
簡単な標識でいいのでぜひ設置して欲しいとつくづく思いました。
すごく時間がかかったように感じましたが、実際は30分ほどでしたでしょうか、上の方で人声がして、ホットしました。
太田市内が一望でき、遙か彼方に、山々も見えました。
晴れると、遠くに富士山を臨むことが出来るそうです。
金山城趾
 
御蔵神社
 
金山の大ケヤキ                           金山城趾模型図
 
城壁跡                                日の池
 
石垣などが再現され、昔日の面影が偲ばれます。
小さい山で、決して高くは無いのですが(標高537mだそうです)、厳しい山の上に築かれた典型的な山城だったのだと思います。

御成橋                                桜の井戸
 

太田市金山地域交流センター・金山城跡ガイダンス施設
    

万葉の碑
 

金龍寺 (曹洞宗)
  
新田義貞の墓
  

大光院(浄土宗) 開山堂                       新田義重(徳川家康が祖とした)の墓
 
弁財天堂                                本堂
 
臥龍松
 
鐘楼                                  吉祥門
 

教受院(浄土宗)
  
  

受楽寺(浄土宗)
  

高山神社                                春日神社
 

東光寺
 
 

長念寺
  

午後三時頃になり、太田駅に戻り、コインローッカーから荷物を出し、
駅前のビジネスホテル・パインヒルホテルにチェックインしました。予約はしていませんでした。素泊まり5200円でした。
鞄から、反町遺跡に行くバス時刻表を出し、調べると時間があるので行くことにしました。
駅からだいぶ離れているので、バスで行くのですがバスは1時間に1本以下です。
太田市観光協会にバス停を聞きに行くと、なんと日曜で閉まっていました。
駅構内のふれあい館で聞くと、太田市の公共バスはなんとウィークディのみ、休日は運行されていませんでした。
反町館跡・照明寺まで行こうとタクシーに乗ったのですが、あまりに遠いので、茶臼山古墳・圓福寺に変更したのでした。
それでも往復3000円ほどかかり思わぬ出費となってしまいました。
圓福寺
 
 
 
 
 
道すがら、道路を見るとタクシーは全く走っていません。仕方なく、門前で待ってもらい、太田駅まで戻りました。
太田駅前の、新田義貞像。


コンビニで、弁当と安いボトルワインを買い、早めにホテルに入り、ゆっくりお風呂につかり、テレビを見て休みました。
                                                           【一日目、3月25日終わり

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二日目・3月26日

ホテル出発間際になって、ふと今日歩くルートを再確認しなければと思い、地図を確認したところ、重大なミスをしているのではと思いました。
仕舞ったパソコンを再び出して、地図を調べたら、行く順番=ルートを勘違いしていて、大慌てでした。
コンビニで昼食のおにぎりを買い、予定していた9時24分発の電車に乗ることができ、太田から二つ目の木崎に向かいました。
電車は、3両編成で乗客はわずかでした。
晴れてはいるのですが風が強くかなり寒く、大丈夫かとちょっぴり不安でした。
木崎駅 [ご覧のように閑散とした駅です]


宝性寺(真言宗)                            東勝寺
 
この一帯、分譲住宅用に大規模開発中でした。区画整理をして、広い直線道路を造り、造成が続けられていました。
私の感覚からすると、失礼なのですが、ここに分譲地を作って売れるのかしらと思うほど「辺鄙」に感じられます。

妙光寺(日蓮宗)                            蓮台寺
 

正喜院
 

諏訪神社


哀愍寺(浄土宗鎮西派)
 
  
雷電神社                               後ろに回ってみると、建物に覆われた本殿は古く立派でした。
 

正光寺                                阿久津稲荷
 

浄蔵寺
 
大銀杏(400年、28m)
 

青蓮寺(律宗から時宗)
  
日限地蔵尊(青蓮寺本尊)  義国神社(青蓮寺から300mほど)                 金剛寺跡(子安地蔵)
  

寅稲荷{右写真は、水田用水施設}
 

能満寺
 

牛澤神社                                成願寺・正面左の白い建物は観音堂             観音堂内
  

正福寺
 

冠稲荷神社
 
ぼけの花
 
 
  

高山彦九郎記念館(幕末期の勤王の志士、月曜は休館でした。)
 
遺髪塚
 

教王寺(真言宗)
 
  

時間があり、疲れていなければ、次の地図のように教王寺から吉祥寺を経て、太田まで歩く予定でしたが、
時刻も1時45分頃になり、足の小指にマメが出来そうに痛くなり、だいぶ疲れてきたので、ここでウォーキングを終える事にしました。

東武伊勢崎線は、日中は1時間に1本しかありません。細谷駅は14時15分でした。駅の待合室でしばらくウトウト。
しかし、ここからちょっとはらはらドキドキでした。
と言うのは、太田着は14時19分、太田駅発久喜行きは14時24分、乗り継ぎ時間は5分間しかないのです。
その間に、改札を出て、駅構内のコインロッカーの荷物を出し、引き返して電車に乗らなければならないのです。
でも杞憂でした。悠々間に合いました。
車内で、おやつの煎餅を食べ、ウトウト1時間、久喜に到着。そこから大宮までは宇都宮線でたったの20分です。

強い風が吹くなか、久し振りの二日連続のウォーキングはちょっと冒険で、ちょっと疲れました。
でも、歩いている時は、長袖Tシャツとカッターシャツとブルゾンで温かかったです。
風が吹いていなければ全く申し分ないのですが。これが、上州のからっ風なのでしょうか。
一面、畑や田んぼが広がり、彼方に雪を頂いた関東平野を取り囲む山々が臨めます。
所々に梅の花が咲いていました。
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太田は、私には不思議でした。
昨日の日曜日、金山城趾一帯は少し人が出、町中では車はたくさん走っているのですが、人通りが本当に少ないのです。
月曜日の今日は、歩いた多くの所は繁華街ではないのですが、全くと言っていいほど歩く人と会いませんでした。
2、3年前まで太田市にはバス路線があったようですが、今日では1時間に1本の市内循環のミニ公共バスが二路線走っているだけで、
その他のバスなどの公共交通は全くなく、電車も1時間一本しかありません。
従って、人々は自家用車で移動するほかないようで、大きい道路は車が少なからず走っています。
コンビニも随所には無いのでコンビニなどに行くにも歩かずに、車を使っているのではないでしょうか。
しかし、移動手段を持たない、いわゆる交通弱者は、病院や買い物や駅に出るにはどうしているのでしょう。
この地にだけ住み、他の地域を知らない人にとっては、ここの生活に慣れているので、特段の不便を感じないのかもしれませんが、
太田市の皆さんには失礼ですが、私は、恐ろしいほどの不便さと外出しないで家に閉じこもる閉塞感を感じました。
特に学生は移動に多くの時間を取られ、都会の学生と比べ勉強時間等が制約されなど著しい不平等を受けていると思いました。
彼らは、受験の際には、ハンディをもらって当然と思いました。
太田駅周辺はとても整備され、コンコースも道路もとても広いのですが、いわゆるショッピングモールや大きなスーパーなどは目に入りませんでした。
寺社もいくつかを除いてはほとんど小さく、特に農村地域の寺は無住職の寺が多くあり、また廃寺もいくつかありました。
しかし、墓地には新しく大きい墓石がたくさん立ち、古い墓石もその回りにしっかり手入れされていると思いました。
浄土宗、曹洞宗、真言宗のお寺が多かったように思います。
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さて、今回のウォーキングには、私はいくつかのトライアルがありました。
長年愛用してきたデジカメの調子が悪くなり、新しいデジカメを求めました。
Panasonic DMC-TZ18で、デジカメにしてはほんのわずか大きめですが、軽量です。
大きな景色が収まるように、前回同様広角レンズのカメラですが、望遠機能も豊かです。
ですが、マニュアル仕様・ストロボ設定・ISO設定などちょっと面倒でまだ使い切れておらず、もう少し練習が必要です。
今回使ってみて、画素数が大きすぎること、ストロボの使い方と設定、逆光の調節、ISO設定などの課題が残りました。
私は、5月連休後に一月ほど、イタリアのミラノとトルコのイスタンブールとアンカラを旅する計画です。
この旅行用にこの新しいデジカメ・ショルダーバッグ・サングラスを用意したので、行く前にその使い勝ってを試したかったのです。
それ以上に、この冬は寒い日々が長く続き、長い間ウォーキングをしなかったので、スタミナや腰や足の不安がありました。
ぶっつけ本番は危ういので、4月中旬、京都への小旅行を計画し、これらの課題を確かめたいと思っていました。
今回の太田の旅は、その京都旅行の更なる前段の予備・訓練であったわけで、その目的は充分果たせたと思います。
スポーツジムに日参しているのですが、スタミナはだいぶ落ちていると感じました。
しかし、腰の疲労はすこしありましたが、腰痛、座骨神経痛までには至らずひとまず安心、良かったです。
ジムでは、歩くと神経痛が痛むので、エアロバイクをしているのですが、これは膝の負担は確かに少ないのですが、
実際の歩きと比べると足底や足指などへの訓練にはなっていないようで、マメが出来そうになりました。
ジムの有酸素運動は1時間が限度ですが、実際のウォーキングはその3~4倍歩きます。
スポーツジムの利点はとても大きいのですが、やはり風や花や臭いを感じ、
見知らぬ風景やおかしい看板やその地域独特の雰囲気など、実際の歩きははるかに魅力的で楽しいです。
一回り大きくしたバッグは、しかし軽量で、カーディガンが入るようになり、予想以上の正解でした。
出かけるかどうかだいぶ迷ったのですが、出かけて本当に良かったです。                  【終わり】


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さて、以下はいささか蛇足です。
3月24日、日比谷野外音楽堂で「さようなら原発1000万人アクション」が行われました。
暖かい晴れの天気予報でしたが、雨の降る寒い日になってしまい、人々の集まりは多くはありませんでした。
6000人という発表でしたが、実際はもっと少なかったのではないでしょうか。

日本のデモは、300人ほど毎に区切られてしまいます。そうすると、デモの全体の規模などが全く伝わりません。
私は、スペイン、イタリアでデモを見ましたが、この地では幹線道路をそっくりそのまま開放し、一切、車の進入をさせません。
ブラスバンドが行進したり、人々が手と手つないで道路いっぱいに行進するフランスデモの解放感を味わうことができます。
日本では公安条例で出来ないのですが、もし出来ても、「人の迷惑を考えないで」の猛反対の声が上がるでしょう。
ちなみに、歩行者が横断歩道前で立ち止まるとフランスのほとんどのドライバーはストップします。
他方、ベトナムのドライバーは「どけどけ」と言わんばかりにクラクションです。

あしたのパスタはアルデンテ

2012年03月20日 | 映画

アルデンテ(al dente)とはイタリア語、「歯に~」のことで、茹で上がりの「歯ごたえのある状態」を示す用語で、
スパゲッティなどのパスタを茹でるときの理想的な茹で上がりを言うとか。
麺が完全に茹で上がらずに麺の中心が髪の毛の細さ程度の芯を残して茹であげることを言うそうです。
日本のソバやうどんや素麺のシコシコ感の残る状態でしょうか。
さて、映画。
南イタリアでパスタ工場を経営する金持ちの次男・トンマーゾは、跡継ぎの兄に自分はゲイだと打ち明けます。
彼は、小説家を目指し、パスタ工場を引き継ぐ気持ちはありません。
翌日、兄は、家族の前で、弟を出し抜いて家族の前で「自分はゲイだ」告げます。
怒った父親は、彼を勘当。
トンマーゾは自分のゲイを打ち明けられず、パスタ工場を引き継ぐのですが……。
フランスだったら言葉戦争や男女入り乱れてのしっちゃかめっちゃか、アメリカだと純愛、日本だと深刻、という感じなのでしょうが、
ここはイタリア、ユーモラスに人情味たっぷりに描きます。
映画館でも、笑い声があって良かったです。
でも、この映画のもう一つのポイントは、おばあちゃんのストリーにこそあります。
彼女は、糖尿病を患って人生の末を迎えているのですが、彼女はただ一人この状況の真実を理解することが出来ているのでした。
それは、彼女の若い頃の、成就することが出来なかった苦い経験に関係しています。
そう、この映画のメッセージは、
「他人の望む人生なんて止めよう、自分の生きたいように!」にあると思うのです。
彼女は、街でたくさんのスイーツを買って来ます。
念入りにお化粧して、食べてはダメといわれて来たスイーツを部屋で食べ続けるのです。
翌日、ベッドの上で人生を終えた彼女が発見されます。
トンマーゾはアランドロン似の青い瞳の美形で、本当にかわいいです。
映画の途中、トンマーゾの彼とゲイ仲間が、ローマから訪れるのですが、これは余分・不要でした。
父親の妹、素敵でした。
結婚詐欺にあった彼女、恋に憧れています。
彼女、訪れたトンマーゾのゲイの友人に恋心を持ってしまいます。
近眼でアル中気味の彼女が、メガネを外し、コンタクトをセットするのですが、コンタクトを落としてしまいます。
でもめげずに頑張るのでした。
まるっきりのコメディ映画ではありませんでしたが、充分楽しみました。
でも、皆が、幸せにダンスする映画の最後は不要で、失敗でした。
僕としては、人生はやはりほろ苦く、思うようには行かないけど…。
お祖母ちゃんが、若い頃の苦い失敗をさりげなく修正する画面で終わる方が余韻が残りよかった、と思うのでした。
もう一本、『さすらいの女神たち』が並映でしたが、見ないで帰りました。
と言うのは、先週末来神経痛が厳しく、昼過ぎまで病院に行きましたので。映画を見始めたのは、4時でしたから。

私だけのハッピー・エンディング、50/50 フィフティ・フィフティ

2012年03月06日 | 映画
若くして、突然癌と宣告された男女二人の二つの物語。
見る前は、50/50はコメディタッチで面白そう、ハッピィエンドの方はつまらなそうと勝手な印象でしたが、
映画を見てみると、50/50はつまらなく、ハッピーエンドの方が面白かったです。
全くバラバラの二本なのですがこの上なくプロットが近似しているのは興ざめでした。
主人公の二人は、仕事が出来、友人・仲間からとても好かれ、日々の生活を満喫し、非の打ちどころのない「良き人」なのです。
彼らが、ガンと分かった時の周囲の対応もほとんど同じ、特に口うるさい世話焼きの母親像など
登場する人物がなんともステレオタイプで工夫がないんですね。
また、二人の主人公が惚れてしまう相手が、医者というのも全く同じ。
おいおい、脚本家ならもっと工夫し創造性を発揮してよ、と言いたくなります。


マーリーは死の直前まで自分の生活スタイル変えずに死んで行くのですが、彼女の死との向き合い方、
穏やかな死の迎え方はとてもクールでした。
彼女は、三途の川で、三つのお願いごとがかなうと言われ、下界にもどります。
「飛びたい」、「100万ドル」ほしいという二つの願いは叶えられ、三つ目はまだ「?」で、ちょっと時間をちょうだいでしたが、
彼女の友が言った「永らえる命」の願いでなく、フィクションの映画ですから、それはホントの「恋」でした。
100万ドルの保険に対して、税金が50万ドルというのが本当かどうかは知りませんが、
アメリカの医療保険の貧困さ・格差も垣間見えました。命を永らえられるのは金次第、は一面では真実です。
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自動車の運転は危険すぎるからと運転免許も持た無いのに、同僚に車で送ってもらう主人公のアダム、
彼の手術成功率はフィフティフィフティなのですが、彼は手術を受け、無事生還します。
予告遍では、癌であることをエサにナンパしまくる感じで期待していたのに、妙にシリアスで面白くありませんでした。
セックスだけが人生という彼の友人の「放送禁止用語」の連発も、あまりに過剰すぎてこれも興ざめでした。
ガンとそれに右往左往しすぎる社会を笑い飛ばすコメディにすれば良かったのですが。
抗がん剤治療で、つるつるになった頭をナンパする女性に触らせて、「プヨプヨして気持ちいい」程度のギャグではね。
アメリカでは、苦痛を和らげるために「葉っぱ」が処方されることが、本当かどうかは知りませんが、
禁じ手ですが、「葉っぱ」が効き過ぎてしまって、あまりに善き人になりすぎてしまって、
周囲がどぎまぎしすぎたり、人々の善意・優しさは上辺だけで、化けの皮がはがされ、
思わぬ展開が生じてしまうなんてのは、いかがでしょうか。

ラブロマンスものと思っていた"私だけのハッピー・エンディング"がコメディタッチで、明るい、面白かったのに、
他方、コメディと思っていた"50/50 フィフティ・フィフティ"はちっとも面白くありませんでした。
ホント映画は見てみないと分からないです。
アメリカ映画では、よくジョークが云々されますが、
「体温計を耳に挟んでいる医者が、それは何ですかと聞かれ、お尻にボールペンを取られた」、程度ではサブって感じですね。
また、この手の映画では悪人が出て来ないのも、とても陳腐です。
でも、頑張って、頑張ってのお涙ちょうだいでないのがせめてもの救いです。

映画は、つくづく脚本次第と思いましたね。

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朝日新聞系のサイトasParaで試写券が当たったので、この後、もう一本映画を見ました。文京シビックホール。
シビック大ホールは座席数1800の大ホールで、音響効果が良いと言われています。
たしかに低音はずっしりとお腹に響く程すごいのですが、過ぎたるは及ばざるがごとしで、大きすぎる音、そして声が籠もっているかのようで、
音にクリアさが無いのです。そう、目をつむると誰の声か聞き分けられないほどです。
その上全編、効果音が騒々しく、大騒音の連続でした。
これは劇場のせいなのか、映画の方のせいなのかは分かりませんが、おそらく両方の責任で、大失敗です。

映画のスクリプトは、それ以上につまらないものでした。
高名な数学者モリアーティは、暗殺・爆弾・テロなど手段を選ばず戦争を起こし大もうけを企む死の商人で、
彼の野望阻止にむけてホームズとワトソンが挑むと言うだけの話。
私としては、シャローック・ホームズとワトソンの推理や謎解きやイギリスのイヤミたっぷりの皮肉や
訳知り顔のディレンタンティズムを英国なまりの英会話で楽しめると期待したのですが、
前作同様、全編ただ騒々しいだけの活劇でした。
ホームズは、まるでシュワルツェネッガー・スターローンやニコラス・ケイジ・ウィリスのような、
不死鳥スーパーマンなのです。
最期に二人は映画に良くある結末、つまり最も単純な人間の喧嘩スタイル、そう天下の天才が
智恵で争うのではなく、素手で殴り合うというもの。
おいおい、二人は比類の天才同士なのに、殴り合いかよ、あ~あでした。
二人は、断崖絶壁から滝壺に転落するとお粗末さです。
ワトソンが事の顛末を書き終え、"THE END"とタイプした後、ホームズが登場しTHE ENDの後に?とタイプして映画が終わります。
ホームズを画面に登場させず、タイプ音がして「?」とタイプされて、終わる方が味わいがあると私は思うのですが。
モリアーティの死体も発見されていないので、続編があるってこと? なのでしょうか。

一日に三本の映画を見る私もちょっと変ですか。