本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

自己認知の低いプロパー社員はされ。

2018-03-11 23:53:27 | 2018本質的進化。
日経ビジネス誌面ビューアー
クリエーター情報なし
日経BP社

「社員の賞味期限」という日経ビジネスの特集。

『日経ビジネス』 2月19日号特集

以前日経新聞の広告で気になっていた。
一言で言うと、受験エリートのプロパー社員はもう使い物にならない。出世競争にいそしめ。ムリなら、され。
あとは、クリエイティブなそれ以外の社員に道を譲れといった内容。
日経系メディアにしては何とも刺激的な内容。
ただ、さすが日経系メディアだけあって、ただのアジテーションではなく、論拠ある批判。

基本的には、プロパー社員にケイリンをならす内容なのかな?と思って読み出します。
確かに、新卒からずっと一社にいる社員は問題意識が弱いというか、実際の能力以上に自分に自信があったりと、言葉を選ばずにいうと、「バカ」に見えるヤツが多い気はしますが、もっと問題なのは、変に他社を経験している「バカ」なプロパー社員以外。

「バカ」にならないうように猛烈に学ぼう。猛烈に行動しよう。

やはり、本筋はプロパー社員の「歳だけ重ね人材」が問題視されている内容。プロパー社員はソリューションの幅が少ない割に、他の意見を聞かない「バカ」が多いのは事実だと思う。ただ、「バカ」を「バカ」といっているだけでは同じ「バカ」。「バカ」ともに、よりよい組織をつくりあげるのが、外部からの人間に求められているんだと思う。

時代背景的には、
企業の中から、定型的な仕事が減り、クリエイティブジョブ=創造性の高い仕事が増えた結果。
新しい事業に挑戦する必要が出て来た結果などがあるという。

人材育成の専門家は酷なことを更に続ける
「大卒総合職を中心とする日本企業のプロパー社員をいくら今から教育しても、新しい時代に適応できる人材になりにくい」(29)と。
それも確かに合点は行く、おそらくほとんどの人が、よく社会のこと、仕事のことが分かっていない状態で、新卒の会社を選んでいるだから。
あと、全般的にはと言わないが、プロパー社員はメタ認知力が極端に低い人間が多いと思う。

あと、上にもあるように、プロパー社員は基本的に定型的業務をこなすために採用されているケースが多いというのもあるようだ。

また、リブ•コンサルティング関巌社長は「入社以来同じ環境で働く人材が新しい事態に対応するのは苦手なのは当然(33)」という。


また、慶応大学 山本教授と早稲田 黒田教授の研究結果からは、人の流動性の高い企業ほど業績が上がるという結果は立証されているようである。(35)

ただ、マック型人材=提携業務しか出来ないプロパー社員と結論づけられている彼らにもプラスの部分があるようだ。

社交性が高く、社内での出世欲は高い。
ということのようだ。また確実時は数は減っているが、マック型仕事もある一定量はある。
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本物のプロ経営者になる心構えと実践

2018-03-11 22:29:40 | 2018本質的進化。
戦略参謀の仕事――プロフェッショナル人材になる79のアドバイス
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社


この本は新卒の時に先輩に戦略参謀という本を教えて頂いて、読んだ稲田将人氏の本。
当時は全く理解できなかったけど今回はどうだろう。
良い知的興奮は、人としての本能である生物的な性的興奮にも勝る快楽である。

かなり面白い!!本である。

本書では、
◯参謀役を全うし成功し、その後に経営者となり活躍されている方は、何を大事してきたか?
◯参謀役として機能しなかった方は、一体何を見落として来たか?
◯参謀役として活躍し、いったん失脚した後に返り咲いた方は、何を語り、大成していったか?
◯机上の空論を超えて、実践につながる良質の戦略立案を行う人は、どういう思考とアティテュードを持っているのか?7

ということを明らかにしていく。

ひとことでいうと、

日本市場に、もっとプロフェッショナル経営者をということを訴えてくれる本である。


はじめに〜

★国の経済を牽引するのは、そのエンジンとなる企業の積極的な活動です。 3

事業戦略は、静的なロジックの積み重ねだけではありません。ゆえにその事業のトップが、その成功のイメージを持てるか否か、そして、それを組織に熱く語れるかに掛かっています。 139
▼▼▼
うまくいくプランには「そうかこの切口があったか!」という気付きがあり「ワクワク」する昂揚感を感じるもの。173

自分の思っていることに近い。

肝心の事業の成長力、収益力を高める腕を持った、真のプロフェッショナルと呼べる経営者。 4

日本リテイリングセンター渥美俊一氏はセブンアンドホールディングス鈴木敏文会長をさして
「発展した企業を見ると、何かの間違いで入って来てしまったような優秀な人材が、企業の成長をひっぱってくれるものだ」といっているようである。93

★参謀とは:
企業内での社長や事業責任者の機能の一部を代行するもの 4

参謀は、上下総方向からの相談相手であり、緩衝機能でもあるため、組織からの信頼が最も重要。それゆえ参謀役はむやみに組織に敵をつくっていいものではない。その一方で、仮に敵を作ったとしても、後ろには多くの真っ当なサイレンとマジョリティがいることを忘れてはならない。146
⇒リーダーの条件のひとつは嫌われないということでもあるということ。

★参謀に求められるもの
五感を通して現場を知り、問題があった時に誰よりも速く、経営目線で最も的確な仮説を思いつくことが出来る能力。425


<戦略を立てる> 148
★全社視点での課題の特定と、それらの優先順位の明確化
⇒イシュー•ディフィニション
特に初期の段階では、情報が不足している中で、適切に自体をプロファイリングできるかが正否を分けることになります。87

理にかなったマネジメントの実現には、理にかなった議論の行える土俵づくりから。134

•部門をまたぐ全社視点、事業視点の課題プロジェクトの推進役
•各部門が健全に組織のPDCAをまわし、事業力を高めるための適切な検証と方針立案の支援と指導
•事業の現状の適切な把握のための情報収集と分析、戦略や方針の起案 24
⇒経験に裏打ちされた仮説、現場で足を稼ぐということが前提。
⇒首根っこを押さえて付けてでも、トップと現実の認識を共有する。44


<戦略とは?>148
大きくは全社戦略と事業戦略に大別される。
事業戦略-出店戦略、製品戦略、営業戦略などに細分化される。
⇒仮説思考を繰り返し、事業の成功のイメージを出来る限り先鋭化させる。157
▼▼▼
狭義に捉えた時の戦略は、
「新たな成長軌道入れを狙う、あるいは現業の成長を押し上げるためのシナリオ」
▼▼▼
事実をベースにして、その意味合いを明らかにする。

本当にアート(ビジネスで起きている事象)を十分いいサイエンス(言語化し、因果を探り出すこと)をした上で、戦略の検討が出来ているか?」169

企業の方向性を示す戦略には取り組むべき課題の必然性がしっかりと分かり易く説かれていることが重要です。191

<戦略立案のプロセス>
①問題発見
②課題定義
⇒上手に見える化を行うだけで、ほとんど課題は解決する。254
③戦略的代替案の評価、絞り込み 202


<<課題定義の基本>>
MECEに整理し、ロジックツリーで階層化して、問題の構造を誰がみても分かるように見える化を進めること。235
▼▼▼
問題解決のための空間をMECE×ロジックツリーを使って描く232
※自分が一番鍛えたいところでもあるかもしれない。

ロジックツリーで階層化がなされることで、「この範囲内で、あるいはこの土俵の上で考えればいい」という問題解決のための空間をつくりあげる=ソリューションスペース(問題解決空間)ということもある。

<低迷期にもと求められる企業参謀の役割とは?>159
事業が低迷していたい状態に陥ったということは、事象の変化、進化に対して、十分な情報の把握が出来ずに、市場を攻める企画の精度が低下しているということ。

<事業の勝ち方は大きく3つ>
①競合優位性を持って奪い、攻める。
②まだ実現化していない市場を創造する。
③育てる極める(自社の圧倒的優位性を磨き上げる) 229

<組織と学習>218
時代分析:
時系列で、自社売上推移とと市場を比較し、その時々の要因を打手と含めて分析する。
▼▼▼
★PDCA
日本型の法治的企業文化の中では、組織でPDCAを回すことが重要。226

P企画(計画ではない) 352
組織で回すPDCAにおいては、組織内共有のための言語化やチャート化は必須
事実から意味合いを抽出した企画でないと行けない。
本来のPは単なる数値目標ではなく、実行すると決めた施策がなぜ正しいかを理を持って裏付ける思考の流れを見える化したうえで作られる。

•現状把握
•意味合いの抽出、方向性の明確化
•考えられる複数の施策の評価、そして選択
•実行計画の策定 361

D実行
全ての企画ごとにWHYは必須。

C検証
結果を検証する

A改善
やり方、方法論を見直し、進化させる 357


仮説思考 244
①自分の得た情報から仮説を想定する
②その仮説の審議を明らかにするために更に必要とする情報を集めて「見える化」を行い、
③その過程、その結果からさらいに次の仮説を考え、ど真ん中の答えを探していく思考の進め方

マーケティング: 282
マーケティングのステップ
①市場を攻めるにあたり、市場は何を欲しているのかを明らかにする?
つまり市場の与件を明確にする。

②ターゲット顧客をいかに喜ばせるかのアイデアを生み出し、そのプランを立てる。

その市場が何に喜び「笑顔を見せるか?」をイメージ出ること、前提として、顧客のプロファイリングを精度高く出来ているかがカギになる。

<企業参謀に求められる視点>119
•質の高い人類の経験則をたぐり寄せることの出来る良質な情報経路や人脈
•得られた手がかりやアイデアが本当に適切かどうかを見定めることの出来る、自信の事業観と感性、論理的な思考
•自信が幹分けた人類の経験則を組織において納得させ、動かし、状況を見ながら調整することが出来る力

困った時は人に聞け。それも適切な人に聞け。120
アホの一念、岩をも通す。123

<失敗は学びの源泉である>154
読み違いと修正の努力から、彼らが実体験からしか得られない多くの学びを得ていることも、事実。

<企業は成長を志向することで多くの問題が解決する>307
企業の存在意義は市場への挑戦 312
成長できない理由など無限に上げることが出来ます。
一方で他社がやっていないことも山ほどあります。
中長期的な視点で捉えれば、企業の存在意義は、市場への挑戦しかありません。 312




<日本とアメリカのマネジメントスタイルの違い>
米国式のディレクティブな組織運営ではなく、組織の各階層で事業の方向性の理由を落ちさせた上で、むしろ各部署が自律的に動く、人治に対してルールや手順という意味での「法治」式マネジメント式スタイルで成功して来た。20

ファクトベースで議論をする文化をつくる 37


ビジネスマンの本来のあり方は磨いた自分の腕で、企業を通して世の中に貢献することです。48

人も企業も、そして経営者も、大きく育っていくために必要なのは、実践を通したリアルな体験とそこでの学習によって得られた自信です。49

<リーダーシップとは>
社員が前向きに力を発揮できる舞台、環境を作ることで、トップが「敬服される状態」ができる。これが日本企業において、最も有効なトップのリーダーシップ像。59
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